明日は大寒・なのに本日は「小春日和」。思い出したかのような小春日和はよろしいですね。明日もさらに暖かいみたいですが天気は下り坂。
阪神淡路大震災からも15年の年月が流れてしまいました。15年前の「現場」が今カリブのHaitiにあります。こゝろが痛みます。
トドムンドには、曾根崎時代から多くの国の音楽がなっていましたが、カリブの音楽も、ブラジルやアイルランドのそれらと同じような頻度で流れていました。ブラジルのような高い精神性を感じるようなものはさすがに少なかったのですが、海洋性の
リズムに乗って、明るくエキゾチックなメロディーは、それが日本にはないこともあって、ものすごく惹き付けられたことを覚えています。
ハイチのあるイスパニョーラ島はその半分(東部)がドミニカ共和国でそこはメレンゲというカリブではもっともやんちゃなリ
ズムの音楽があり、ハイチにはコンパというリズムの音楽があります。イスパニョーラ島は目と鼻の先にキューバがあり、そしてフランス領マルチニーク・グアダループなどズークというリズムの音楽を持つ島々、そしてトリニダード・トバコというカリプソの島もあります。
西インド諸島はその名の通り、コロンブスが「こりゃインドだ!!!」と誤解したことに由来する名前で、そんな不幸が最初から織り込まれていたわけで、さらにアフリカから連れて来られた黒人たちがそこに定住したわけですが、にもかかわらず、そのような、各地域で微妙に異なる素敵な音楽を作り上げています。もちろん、帝国主義とアメリカのちょっかいと為政者の無能さに翻弄され、しかしそれでも政治的にも経済的にも安定している国や海外県もあります。それは観光と農業による繁栄なのですが、その中で唯一見捨てられた国・というのがハイチだったわけで、まず、フランスに見捨てられ,アメリカに見捨てられ、そして時の大統領に見捨てられ、そんな歴史があります。
多くのカリブの国が元スペイン領なのに対し、ハイチはマルティニーク・グアドループと同じく元フランス領です。マルティニーク・グアドループは現在フランスの海外県(インド洋のレユニオン島のように)で、現在も結びつきもあり、フランスの法律が適用されています。ところがハイチは、ナポレオン時代にフランスに抵抗し、独立を勝ち取ったわけですが、その際にペナルティ(賠償金)を課せられ、その支払いに苦しみ、貧しくなっていったという経緯があるのです。その後、例によってアメリカのちょっかいや、為政者の無能により、浮上の機会を失ったまま現在に至るというわけです。悪いことにその独立とは「自らの意志」によるという現実もあり、更にはイスパニョール島はかつてハイチが支配し、その中で、スペイン語圏の人々が、ドミニカとして独立したというそんな経緯もあるわけです。だから、当然ドミニカとは仲が悪い。しかもドミニカの経済を10とするならハイチは現在「1」ぐらいの経済規模しかありません。
そんな中の今回の大地震。踏んだり蹴ったりとはこのことであって、その、そこんとこをピンポイントで襲う大地震とは「神」はとりあえず、ハイチにはいない・と言えると思います。
15年前に神戸に「仏」はいなかった。今・ハイチに神はいない。
何か「募金」のようなものがきっと設立されているはずですから、曾根崎時代に「アフガンのための豚貯金」のようなことを中津でもやろうと思います。みなさんご協力お願いします。そして汎カリブ音楽をたくさんかけて、ハイチを思いましょう。