この日は前から計画していた、日帰りで天人峡からのトムラウシ山に行って来ました。今年最大のチャレンジだ。短縮コース、温泉コースと行っているので、今年は天人峡コースで・・・往復34kmの超難関コースだ。普通はテン泊などの2日間の縦走コースだ。今年になって何人かやってる。夏山3年目の自分も腕試しのつもりだったが・・・そんなに甘かねぇ~・・・
土曜日、終業後帰宅が8時過ぎ、シャワー浴びて、ご飯食って、猫かまって?布団に入って・・・11時起床!って1時間ちょいしか寝てない・・・というより寝れてない・・・準備して11時半帯広出発・・・天人峡3時前到着・・・
3:15 登山口
このコース、健脚者で13時間前後・・・って自分には無理ですから~、とりあえず15時間とみて3時出発、18:00まで帰って来る。ぎり、明るいうちに・・・
少し肌寒いので半袖に1枚羽織る。噂の涙壁・三十三曲がりを行く。果てしないジグの連続、汗が一気に噴き出してきた。たまらず1枚脱ぐ。自分の汗の蒸気でヘッデンの前が白く見えなくなる。その光景に自分がびっくり!こんな感じでウェアーから蒸気として発散されてるんだ~。知らず知らずのうちに、トンネルの明かりが遥か下になった。
真っ暗なので滝見台は見えないが音だけは聞こえてる。その音を聞きながら樹林帯を微妙なアップダウンを繰り返しながら緩~く登って行く。足元はたまに柔らかいところがある。
明るくなって木の間から空を見上げる。なにやら良さそう・・・出発時は月と星がピッカピッカだったのだから・・・
木道が見えてきた。
ここまで来てすっきり旭岳が見える。
木道が終わると本格的ぐちゃぐちゃの始まり・・・
ここら辺が中間地点のはず。
やっと開けてきた。ぐちゃってるところもやっと終わりかな? それにしてもぐちゃりが長いわ~! ここを越えると小化雲岳かな?
たぶんあれがそうだな、うん。 ちゅうことは、左が化雲岳か?いやいや近すぎるな・・・でもなんかこんな格好だったような・・・
十勝連邦。雲がかかりだしたな・・・
振り返って、暗がりで来てるのでどっから来たのかわからん・・・旭岳も雲がかかってきた・・・
下界は雲海
1947らしい
1947から振り返る.ポン沼も見える。
1947を過ぎると、あやっ見えた!あれが化雲岳だな!
たしかにピークにちょこんと岩がへばりついているように見える。間違いない!でもまだ遠いな~。
さすが大雪の奥座敷、色づき始めてるな~きれい!きれい!
だいぶん近づいてきた。
この辺がきれいだった。
遠くに見える沼沼
がっ、一旦下るのね・・・
8:00 化雲岳到着!
ここまで12km。ここまでやっと来たが、トムが見えん!ずっと見えなかったが、やっぱ、見えん!そりゃないわ~・・・ どないしょう~?やめる?ここで引き返す?たぶん今日はトムピークはご機嫌ななめみたいだ・・・とりあえず、朝食を・・・サンドイッチを食す。ここで大休憩。
忠別岳方面
さてさて・・・実は先週仕事が現場の都合で、慣れないスコップ作業で腰は痛いわ、腕は痛いわ、足は痛いわで、本当なら山どころじゃなく、ゆっくり寝てたいところをほぼ寝てない状態で来てるので、この時点でヘロヘロだ。ペースも ぜんぜん上がらん・・・今日は、天気も体調もイマイチ、再チャレンジした方がいいだろう。ピークはダメそうだが、1度は行って見たかったヒサゴ沼を見てから帰ろう!
化雲岳から降りる。
ここがよく写真で見る木道とトムの場所か?ピークが見えりゃいい感じなんだろうな・・・
ニぺ、ウペはくっきり。
分岐から木道を行きヒサゴ沼に下りていく。
まだ大量の残雪がある。
ヒサゴ沼が見えた!きれいじゃん!良かった、良かった。
9:00 避難小屋も見に行く。
テントが1張り、小屋のなかにはシュラフが1枚、トムピークに向かっているのだろう。 ここだけは、たまに陽がさして暖かい。ピークは諦めたのでゆっくりしていくか。
木道の端で横になった。いい気持ちだ!沼もきれいだし、暖かい。台風の影響であきらめてたが、天気回復の予報を聞いて急遽決行したが、もっと日を選べば良かったなと反省する。疲れた体を休ますためにちょっと寝るか・・・ あちぃ、あちぃぞ!顔が暑くて起きた!おいおい寝てる場合じゃないぞ!すっかりいい天気じゃない!
どうする?どうする?ピーク方面は見えないが、雲が切れそうだ!行くか?行ってみるか? そうとなれば、さっさと行くか!だいぶんタイムロスしてるぞ!まぁなんとかなるか・・・
10:20 ヒサゴのコルに上がり、ふたたびトムラウシを目指す。
きれいじゃない!
木道と重なって、かえって新得側よりいいんじゃない?
だがっ、たがっ、やっぱりピーク方面は雲に覆われてきた。
10:40 天沼あたりでガスガスだ。
だから言わんこっちゃない!最初の勘が当たってる。たいがいこんなもんだ。自分のいい加減さに嘆く・・・ ここまで来たら、もう行くしかない!行くしかないんだよ、おまえ!じゃなく自分!ホントに何やってるだか・・・ テンションがた落ち、より一層足が重い・・・
北沼
分岐
ピーク近辺
11:45 それでもピークを踏む。
何にも見えまっしぇ~ん。
達成感もなんもあったもんじゃない。なんて自分はバカなんだろう!行くなら行く!帰るなら帰る!優柔不断の自分を責める。いつか取り返しのつかないことになりかねない・・・ こんな時間で帰りどうするんじゃ!
早々にピークを後にする。 一層ガスガスが酷くなり、風も強くなり寒い・・・とっくにゴアジャケットを着ている。ウルトラライトダウンも持ってきてる。着るものと水と食料でザックはパンパンだった。
帰りは来たときよりきつい。何度も襲ってくる登り返し、化雲岳の登り返しはホントにきつかった。化雲岳まで戻って後12km・・・大丈夫か?
余裕をみた18時着だったが、今となっては無理みたいだ。ここでも食料を口にする。とにかく自分にとっては長い道のり、4回食料をとった。こうなったら焦ってもしょうがない。無事に下山することにする。足裏が今まで経験したことないほど痛い。
夏山ガイドにも書いてあったが、ここを一般登山者が日帰りをするのは考えられないとのこと。健脚者やベテランならまだしも、自分のような一般登山者には相当きついのは確かだ。身の程知らずってやつだ。
樹林帯の最後はうす暗くなってきた。足元が見ずらいのでヘッデンをつけた。行きも帰りもヘッデンをつけたのは、2月の十勝幌尻岳以来だ。
6:45 疲れはしたが無事に下山、車に戻り帰路についた。
合計距離 37.8km
合計時間 15時間30分(休憩 2時間10分含む)
私は3度これをやったことがあり、2度は往復12時間半。
3度目は一昨年の7月で、Hiromiと同行し、Hiromiは13時間半で踏破したよ。
今年のウッチャンはめざましい活躍だが、自らも反省しているように、安全第一でな。
おめでとう!