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時の関守

たましいの力 (5)

人間の本質とは何かと考えると、もし、そこに、命というものの実体があれば、まちがいなく命そのもののことでしょう。

そして、私は命とは、たましいのことだと思っております。
このことに理由はありません。
直感として、そう思っただけです。
ただ、直感といっても、もう少し説明はいるでしょうね。

何度も書いていますが、私が出会った神話には、人間創造という瞬間に、いったい何が起きたのかが詳(くわ)しく語られています。
科学で想像されている、命の誕生とはかなり違います。

神に選ばれたたましいが、神と一心同体となって、命に必要なさまざまの力となります。
人間とこの世界を、形造(かたちづく)る力。人間の生死を司(つかさど)る力。
万物がこの世界で循環する力。
火、水、風は神そのものです。
なぜなら、人間の力で作りえないものだからです。

これらの力は、もちろん、神そのものなのですが、言葉を変えれば、神のお心そのものです。
その神とたましいは、創造の瞬間に、一心同体となって働いていますので、同じ心ということができます。
つまり、たましい、たましいといっても、それは神の心そのものといってもいいのです。
そのたましいこそ、人間の本質であり、原因なのです。

ですから、たましいとはいったい何なんですかと問われたら、それは神のお心そのものなのですと、答えることもできるでしょう。
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