いやぁ、要請放送って言葉に変わっていたせいか、すっかり、チェックし忘れていた、例の菅大臣が始めたNHKへの命令放送の話。NHKの海外外国人向けラジオ放送で北朝鮮による拉致事件を重視するよう命令したため、報道の自由を侵害すると騒ぎになった。当時、拉致問題に頼っていた安倍政権の人気回復の手段とも思えた。
その後も、毎年命令が出され、途中、要請放送という名前に変わったが、今年から、海外外国人向けテレビ放送が開始されたため、同放送にも要請がなされた。
ところが、なんと、テレビ放送については、北朝鮮拉致問題を重視せよとの指示がないのだ…。
これってなぜ?不思議…。
総務省の両放送への要請と、NHKの受諾の言葉を紹介するので、その不思議さを味わってください。
■■総務省ウェブサイトより■■
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/090311_3.html
要請に当たっての指定事項について(概要)
I テレビ国際放送
放送法(昭和25年法律第132号)第33条第1項の規定に基づき、次の事項を指定して、テレビジョン放送による外国人向け委託協会国際放送業務の実施を要請する。
1 委託放送事項
委託放送事項は、次の事項に係る報道及び解説とする。
(1)邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項
(2)国の重要な政策に係る事項
(3)国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項
(4)その他国の重要事項
2 委託して放送をさせる区域
委託して放送をさせる区域は、北米、中南米、欧州、中東、アフリカ、アジア及び大洋州とする。
3 その他必要な事項
(1)放送効果の向上を図るため、放送法第9条第1項第5号の規定に基づき実施する業務と一体として行うこと。
(2)委託して放送させる時間は、委託して放送をさせる各区域における受信者数、受信者の要望等を考慮して決定すること。
(3)用いる言語は、英語とすること。ただし、他の言語を併せ用いることを妨げない。
(4)委託して行わせる放送の内容等について十分な周知を行うとともに、簡便な受信が可能となるよう、受信環境を整えるなど、受信者の便宜を図り、受信者の増加に努めること。また、放送効果についての必要な調査を行うこと。
(5)この要請に応じて行う業務について、別に示すところにより、放送法施行令(昭和25年政令第163号)第7条第1号ホに規定する資料を提出すること。
4 国の費用負担等
(1)この要請に応じて行う業務に要する費用の金額は、当該業務の実施期間に係る予算において示される金額を超えない範囲内とすること。当該金額は、費用の交付に関する手続と併せ、別に示すものとする。
(2)この要請に応じて行う業務の実施期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとする。
II ラジオ国際放送
放送法第33条第1項の規定に基づき、次の事項を指定して、ラジオ放送による邦人向け及び外国人向け国際放送の実施を要請する。
1 放送事項
(1)放送事項は、次の事項に係る報道及び解説とする。
ア 邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項
イ 国の重要な政策に係る事項
ウ 国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項
エ その他国の重要事項
(2)上記事項の放送に当たっては、北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること。
2 放送区域
放送区域は、中米、南米、中東・北アフリカ、アフリカ、極東ロシア、アジア大陸(北部)、アジア大陸(中部)、アジア大陸(南部)、東アジア、朝鮮、東南アジア、フィリピン・インドネシア、南西アジア及び豪州・ニュージーランドとする。
3 その他必要な事項
(1)放送効果の向上を図るため、放送法第9条第1項第4号の規定に基づき実施する業務と一体として行うこと。
(2)各放送区域への送信は、八俣送信所又は海外中継局から実施すること。
(3)送信空中線電力は、各放送区域における受信状況を考慮して決定すること。
(4)放送時間は、各放送区域における受信者数、受信者の要望等を考慮して決定すること。
(5)用いる言語は、日本語、中国語又は朝鮮語とすること。
(6)放送の内容等についての十分な周知を行い、受信者の便宜を図るとともに、受信者の増加に努めること。
(7)この要請に応じて行う業務について、別に示すところにより、放送法施行令(昭和25年政令第163号)第7条第1号ホに規定する資料を提出すること。
4 国の費用負担等
(1)この要請に応じて行う業務に要する費用の金額は、当該業務の実施期間に係る予算において示される金額を超えない範囲内とすること。当該金額は、費用の交付に関する手続と併せ、別に示すものとする。
(2)この要請に応じて行う業務の実施期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとする。
■■総務省以上■■
■■NHKウェブサイトより■■
http://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/giji/shiryou/1091_houkoku03.pdf
ラジオ国際放送に関する要請の「放送事項(1)ア~エ」、およびテレビ国際放送に関する要請の「委託放送事項(1)~(4)」は、放送法に示されている一般的な放送事項であり、これら要請に応じることとしても、NHKの国際放送の信頼性・客観性が損なわれるおそれはなく、支障はないものと判断される。
ラジオ国際放送への要請に、平成20年4月の要請同様、「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること」が含まれているが、
– 拉致問題については、NHKは、報道機関として、自主的な編集判断を行ったうえで、一貫して必要な国際放送を適宜適切に実施してきたこと
– このNHKの基本方針は、今後も変わらないこと
から、今回の要請を受けた場合でも、NHKの番組編集の自由を確保できるものと判断される。
なお、一般的に言えば、個別具体的な要請は、NHKの国際放送の信頼性・客観性に聴取者が疑念を抱く恐れもある。放送法においても、総務大臣は要請を行うにあたって、NHKの番組編集の自由に配慮しなければならないと定めている。このため、今後も、個別具体的要請については、原則に立ち返って判断していくこととする。
■■NHK以上■■
【PR】


★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。
その後も、毎年命令が出され、途中、要請放送という名前に変わったが、今年から、海外外国人向けテレビ放送が開始されたため、同放送にも要請がなされた。
ところが、なんと、テレビ放送については、北朝鮮拉致問題を重視せよとの指示がないのだ…。
これってなぜ?不思議…。
総務省の両放送への要請と、NHKの受諾の言葉を紹介するので、その不思議さを味わってください。
■■総務省ウェブサイトより■■
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/090311_3.html
要請に当たっての指定事項について(概要)
I テレビ国際放送
放送法(昭和25年法律第132号)第33条第1項の規定に基づき、次の事項を指定して、テレビジョン放送による外国人向け委託協会国際放送業務の実施を要請する。
1 委託放送事項
委託放送事項は、次の事項に係る報道及び解説とする。
(1)邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項
(2)国の重要な政策に係る事項
(3)国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項
(4)その他国の重要事項
2 委託して放送をさせる区域
委託して放送をさせる区域は、北米、中南米、欧州、中東、アフリカ、アジア及び大洋州とする。
3 その他必要な事項
(1)放送効果の向上を図るため、放送法第9条第1項第5号の規定に基づき実施する業務と一体として行うこと。
(2)委託して放送させる時間は、委託して放送をさせる各区域における受信者数、受信者の要望等を考慮して決定すること。
(3)用いる言語は、英語とすること。ただし、他の言語を併せ用いることを妨げない。
(4)委託して行わせる放送の内容等について十分な周知を行うとともに、簡便な受信が可能となるよう、受信環境を整えるなど、受信者の便宜を図り、受信者の増加に努めること。また、放送効果についての必要な調査を行うこと。
(5)この要請に応じて行う業務について、別に示すところにより、放送法施行令(昭和25年政令第163号)第7条第1号ホに規定する資料を提出すること。
4 国の費用負担等
(1)この要請に応じて行う業務に要する費用の金額は、当該業務の実施期間に係る予算において示される金額を超えない範囲内とすること。当該金額は、費用の交付に関する手続と併せ、別に示すものとする。
(2)この要請に応じて行う業務の実施期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとする。
II ラジオ国際放送
放送法第33条第1項の規定に基づき、次の事項を指定して、ラジオ放送による邦人向け及び外国人向け国際放送の実施を要請する。
1 放送事項
(1)放送事項は、次の事項に係る報道及び解説とする。
ア 邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項
イ 国の重要な政策に係る事項
ウ 国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項
エ その他国の重要事項
(2)上記事項の放送に当たっては、北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること。
2 放送区域
放送区域は、中米、南米、中東・北アフリカ、アフリカ、極東ロシア、アジア大陸(北部)、アジア大陸(中部)、アジア大陸(南部)、東アジア、朝鮮、東南アジア、フィリピン・インドネシア、南西アジア及び豪州・ニュージーランドとする。
3 その他必要な事項
(1)放送効果の向上を図るため、放送法第9条第1項第4号の規定に基づき実施する業務と一体として行うこと。
(2)各放送区域への送信は、八俣送信所又は海外中継局から実施すること。
(3)送信空中線電力は、各放送区域における受信状況を考慮して決定すること。
(4)放送時間は、各放送区域における受信者数、受信者の要望等を考慮して決定すること。
(5)用いる言語は、日本語、中国語又は朝鮮語とすること。
(6)放送の内容等についての十分な周知を行い、受信者の便宜を図るとともに、受信者の増加に努めること。
(7)この要請に応じて行う業務について、別に示すところにより、放送法施行令(昭和25年政令第163号)第7条第1号ホに規定する資料を提出すること。
4 国の費用負担等
(1)この要請に応じて行う業務に要する費用の金額は、当該業務の実施期間に係る予算において示される金額を超えない範囲内とすること。当該金額は、費用の交付に関する手続と併せ、別に示すものとする。
(2)この要請に応じて行う業務の実施期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとする。
■■総務省以上■■
■■NHKウェブサイトより■■
http://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/giji/shiryou/1091_houkoku03.pdf
ラジオ国際放送に関する要請の「放送事項(1)ア~エ」、およびテレビ国際放送に関する要請の「委託放送事項(1)~(4)」は、放送法に示されている一般的な放送事項であり、これら要請に応じることとしても、NHKの国際放送の信頼性・客観性が損なわれるおそれはなく、支障はないものと判断される。
ラジオ国際放送への要請に、平成20年4月の要請同様、「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること」が含まれているが、
– 拉致問題については、NHKは、報道機関として、自主的な編集判断を行ったうえで、一貫して必要な国際放送を適宜適切に実施してきたこと
– このNHKの基本方針は、今後も変わらないこと
から、今回の要請を受けた場合でも、NHKの番組編集の自由を確保できるものと判断される。
なお、一般的に言えば、個別具体的な要請は、NHKの国際放送の信頼性・客観性に聴取者が疑念を抱く恐れもある。放送法においても、総務大臣は要請を行うにあたって、NHKの番組編集の自由に配慮しなければならないと定めている。このため、今後も、個別具体的要請については、原則に立ち返って判断していくこととする。
■■NHK以上■■
【PR】


★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。