まぁ雪国ではありませんから、これといって大げさなことはないのですが、
外はちょっと風のあたりを考えて、植木鉢さんたちのガードをするだけ。
中は…これが京都なら、しつらえの替えに、もうとっくに葦戸を襖や障子にかえてるんでしょうけれど、
我が家には襖も障子もナシ…ちっとサミシイ…。
で、せめて座布団カバーと、暖簾の交代をしました。うわっ汚れてるぅ。
座布団は義母が、残し布をはぎ合わせて作ったらしいです。
我が家は、息子の暮らしに合わせて、リビングはイスのない生活。
何をするにも、ペタンとお座りです。なので座布団はいつもそのへんに…。
写真の座布団、前に書いたはず…と思って探したら、ブログを始めたころに出てました。
主人の実家にあったもの、見事なまでの「せんべい」ぶり。
でも、実際の暮らしの中では、あんまりフカフカの座布団って座りにくいです。アタシが貧乏性なのかしらん。
なので、この具合よく?ヘタリきった座布団セット?は、オキャクサマにも出しちゃう私です。
カバーは汚れが目立たない色を…と市販品を使っているのですが、いつも来る友人たちが
「こんっっっなに『いい生地』がヤマほどあるのに、なぜ自分で作らないの?」と言います。
そりゃそうなんですけどねぇ、ありすぎて迷うってのもあるんですよ。(おもいっきり白々しいいいわけ?)
で、今年は生協さんで秋冬モノを買ってしまいました。安かったんだもーん。
こんな風にかけると、すっかりおめかしで、まさか穴のいくつもあいた、
あんな古座布団がはいっているとはだーーれも思わない…あ、しゃべっちゃった…。
露芝にウサさんです。
露芝…なのに、なぜか桜の花びらっぽいものが…ま、よく見えないし。
5色組みでしたので、よく使う3枚に「からし、紺、モスグリーン」をかけ、予備にレンガ色とベージュを。
暖簾は薄手のレースっぽい、ヤシの木柄のものをいまだにキッチンとの境に下げていまして、
「いいかげん『ヤシの木』はやめようよ」…で、厚手木綿の紋柄に替えました。
これだけでもずいぶん気分が変わるものですね。
さて、座布団がさっぱりしたので、座布団のお話し…といっても、ブログの最初のころに書いていますので、
「再放送」になりますが…とりあえず「サイズ」のお話しをしましょう。
最近は、座布団といってもクッションの日本版、みたいな感じで昔ながらの座布団とはちょっと違うものも出ています。
ここは「昔ながらの」ということで、お話しをします。
座布団カバーにはポピュラーな「銘仙判」と、少し大きい「八端判」があります。
お客様にお出しするような(我が家は例外)ちょっと大きいのが「八端」、
この上が「緞子判」、お寺の和尚さんが使われたり、長寿祝いなどで使われる大きいもの。
以前の記事で、ミスがあるのを自分で発見…夫婦判というものがWサイズと書いたのですが、
これは「ペア」での緞子座布団、結婚式のときに使いましたが、今は家での婚礼は少ないですから、
お嫁入りに持たすアレですね。正しいWサイズは、最近出てきた「長座布団」です。
逆に小さいのは「茶席判」とか「木綿判」。
このサイズがどうやって、いつ決まったか…これ、何度かチェックしたのですがいまだにはっきりしません。
ただ、座布団そのものが、ダレもが普通に使われるようになったのは、明治後期から大正といわれています。
当時は、今のような専用カバーは特別作られていなかったようで、
今の銘仙や八端というのは、昭和になってから作られたもの。
名前のとおり、その土地でできたものです。というより、そこが名産地だったのですね。
八端は、土地の名前というより、その地方での「甲斐絹」が使われました。
サイズは銘仙が今様の言い方、八端は「旧判」といわれます。
日本固有のものですから、規格もややこしく、本来ならこういうものは「SML」の表示ですが、
今でも「銘仙判」の名前で通ります。
銘仙が55の59、八端が59の63…なんか半端ですが、これはこちらが基準になって、
JISでは銘仙がM、八端がLというようになっています。
これも以前書いていますが、座布団が長方形なのは、人が座ったとき、横幅より足の先が出る分長くしてあるから。
正式な座布団では、縫い目のないほうが前、だからカバーをかけるときも、前にファスナーが来ないように入れます。
以前書いてないことをひとつおまけで…お相撲さんの座布団、あれは大きい「夫婦判」。
土俵下に控えるときは、おつきの人が運び、土俵下で半分に折ってその上に座ります。
体が大きいので目立ちませんが、私が座ったらきっとっと普通の布団を折ってすわっているみたいになるでしょうね。
すわったとたんに後ろに転げる気がします。
カバーをかけて使うようになると、真ん中のとじ糸をあまり見ることがありませんが、
関東は「十文字」、関西は「Y字」です。
なぜ違うのかはわかりませんが、十文字の場合、+ではなく、どちらかが長いはずです。
この長いほうのさすほうが「前」、Y字の場合は、一本棒のさすほうが前、
つまり関西のほうが、パッと見てわかりやすいわけですね。
しかし、今の時代、たとえ座布団を進めていただくようなところでも、出すほうも座るほうも、
あんまり気にしていませんねぇ。まぁ、知識として知っていれば…ですかね。
今夜も「ヘタリ座布団」にすわって、とんぼおばさんはクリ箱をひっくり返してアレコレです。
座布団は、使い古しが好きですー。
座布団も昔はそのまま出すから、
色柄もいろいろあったんでしょうね。
最近は、座布団カバーのほうが色柄豊富で、
私のような「ボロ」を使っているものにはうれしいのですが、
祖母からもらった無地は、やっぱりいいなぁとおもいます。
地模様があって、ちょっと豪華に見えるし…。
そういえば…このヘタリ座布団、ひとつは夫婦布団で、
変わり亀甲の地模様でした。
通販カタログを見ると、座布団でもない、クッションでもない、
なんかおかしなものが出ています。
フローリングだの、ロータイプソファだのには、やっぱり座布団は、
合わないんでしょうねぇ。
わが町でもおなじですね。
たまたま、息子さんが跡を継いだお店があるのですが、
布団以外のものが並んでいたりします。
イマドキは、ベッドが多いのでしょうね。
打ち直しをするのに、宅急便で送るようなご時世に
なってしまいました。
房は、装飾としては古いのでしょうね。
外国では、衣服そのものを長く垂らすとか、ベルトやひもなどが、
発達したのかもしれません。
相撲の釣り屋根の幕にも、方角を表す房がかかっています。
やはり神事や仏事での意味は、アジア圏でうまれたものなのでしょうね。
今年は客間の座布団を打ち直しをしてもらいました。
皮を新しいものにしてもらいました。
「どんなのがいいかな」と見本帳を持ってきてもらったのですが意外にないのが無地。
いいなあと思えるものがあまりありませんでした。
座布団の需要もドンドン無くなっていくのでしょうね。
敷き布団の頭の方と足の方、お座布団と同じですね。
こういった事を教えていただき気持ちが楽になります。
我が町のふとんやさん、お店ずっとお休みです、大変にご高齢ゆえと思われます。
我が家の布団類はぜんぶ其のお店の物でしたが、今は生協に頼んでいます。
それとスーパーのセール品。
さて、房のこと、とっても勉強になりました。
フランス製の大きめな房、通販カタログにストラップにいかが?とでていまして、和服の雑誌には、同じと思われる房が帯飾りに。
洋の東西を問わず,魅力を振りまいていますね~。イヤ、元々は東洋からのエキゾチックな贅沢品でしょうか?
昔はお客用は八端で、夫婦は緞子判でしたが、
私の嫁入りのころには、もう小さかったですね。
大きな座布団、ジャマですわ。
我が家にも、嫁入りのとき祖母が薄いグリーン系の、
五枚揃え客座布団をお祝いにと持ってきてくれたのですが、
祖母が帰ったとたんに「おいていくからね」といいました。
横浜に引っ越して戻ったとき「とってあるよ」といわれて引き取りましたが、
いまだに一度もお客用として使っていません。どうしたものか…です。
これは 客用の座布団より一回り大きいので 八端判
そして 客用は銘仙判 という事の様ですね。
昔はすらすらと出てきた名前も どんどん忘却の彼方へ
Y字綴じ 見た事がないので 今度関西に行った時にでも 座布団カバーを剥がしてでも見てみましょうかね
客用の座布団は組であるけれど
今や お出しする座敷も隙間も無い我が家です
基本、房のあるほうが「表」です。
座布団の裏表がわかる…というのですが、
実は両方房がついているものもあります。
これは地域性というより、布団やさんそれぞれの
「伝統」みたいですね。
じゃその場合は、というと、縫いあわせ箇所で、
必ずどちらかに倒れている、つまり着物で言うところの
「きせ」がかかっている、ここで見分けます。
上からかぶるように向けてるのが表です。
それと、四隅の角房(すみぶさ)もありますが、
元々「房」そのものが、いわゆる「神仏」に関わりのあることとして使われる、
といういきさつがあります。
例えば袱紗とか、装束とかに房がついている場合、
もちろん装飾的に美しいとか豪華もあるのですが、
「魔を払う」「魔をよける」というおまじない的な意味があります。
また仏教では、座布団の四隅の房は、えーとどなただったか忘れましたが、
阿弥陀様にお仕えする仏様をあらわすともいいます。
元々「ふとん」というものが、たいへん贅沢なもので、
ある種ステイタスでもありましたから、
そういう形付けも考えられたのだと思います。
ちなみに「ふとん」のもとをたどっていくと
「たたみ」にぶつかります。
この糸がひらひらしているのは裏側なのですか?
自分で調べる方法が思い当たらず、お忙しい方に質問で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。