ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

またまた「懐古」…

2009-10-24 20:46:49 | 昔の道具・暮らし
古いもの、というので手持ちのお皿です。
骨董品としての価値はありませんが、母の実家で使っていたもの。
直径は30センチくらいで、少し深さがあります。
人寄せのときなどは、筍の煮物などが盛られていたのでしょうね。

さて、今mixiのアプリで「漢字検定」があります。
お遊びのつもりでやっても、なかなか難しい…。
で、先日リニューアルしたのです。
それまではとにかくさまざまな漢字がどんどん出てくる…でしたが、
カテゴリー別にできたものがありまして、
その中の「住宅」ってのをやってみました。
どこが「懐古」?すんません、もーちっと読んでください。
住宅というだけあって「建築用語」なんかが出てきます。
なんと、とんぼの実の父方のじーちゃんは、元「宮大工」。
実父は「美術関係大好き」、おまけに今の父も「日曜大工大好き」…。
というわけで「蟻継」だの「印籠継」だのも読めました。
いや、読めるのは皆さんでも読めると思うんです。
ただ、それが何かってなると、わからない人も多いのではないかと。
まぁ「ありつぎ」とか「いんろうつぎ」なんて、指物とか釣りに
興味がないとわからないかと思いますが、
たとえば「長押」「鴨居」「欄間」「雪見障子」…なんて聞きなれていても、
すでに現物のない家もたくさんありますし、現物を見たことないヒトが
増えているんじゃないかなと思ったんです。
実際我が家には、どれもありません。
バリアフリー仕様の引き戸ばっかりで、ドアがひとつもないってのに…。
イナカのおばーちゃんちとかにありそうですよね。あと下町。

今「古民家」ブームらしいです。私も好きですねぇ。
はじめていったところでも、なんか落ち着いてしまうのは、
小さいころ田舎に行ったりしてますし、昔の我が家に、
長押も鴨居もあったからでしょうね。
今、台所の床に「床下収納」なんてモダーンなものがついてますが、
床下にモノを入れる場所なら、昔からありました。
台所の板の間、板一枚が幅広で4枚くらいでしたか並んでいて…。
中心の二枚の真ん中に菱型に切り込みがあって、そこに指をかけて
板を持ち上げると、床下がモノ入れになっている…。
味噌のはいった甕だとか漬物だとか、普段使わない大きな土鍋とか入ってました。

私は3歳から18歳まで、木造の古い市営住宅にいましたから、
出るころには台所の床板はいい具合に黒光りし、襖なんぞは渋く色ヤケし、
掃き出し窓や玄関の戸は、しょっちゅうごしごしと雑巾がけしてたもんだから、
木がやせて硬い木目だけが立ってました。
あのざらざらごつごつとした手触り、今でも覚えています。
あのころは障子の張替えも、襖の張替えも、みんな自宅でやりましたね。
暮れになると、どこの家もみんなたたみを上げて、庭で「ハ」の字に立てて…。
床の古新聞を取り替えたりしたものです。
障子と襖の張替えなら、きっと今でもできると思います。
どっちも手伝わされましたからねぇ。

手に触れるもの、足で踏むものが木や紙、藁といった自然素材だということは、
今の時代では、ずいぶんゼータクなことなのかもしれません。
化学素材に囲まれた暮らしの中にも、もちろん潤いも幸せも、
見出すことができますが、木のおひつにご飯を移したり、
古いお盆にお菜を載せて運んだりすると、どこかほっとするのは、
人間も「自然素材」だからじゃいかな…なんて思っています。

ただ古いものがいい、と言ってるわけではありません。
自分自身がサッシに囲まれ、密閉性のいい部屋で快適にすごしているしあわせ…
これはこれで、ありがたいと思っています。
ただ「なくなってほしくないもの」ってあるよなぁと思うのです。
まだまだ残っているとは思いますが、モノも技術も残っていってほしいものです。
勝手でゼータクな言い方なんですけどね…。
もしも、宝くじあたって「一億使ってもまだ2億…」なぁんてことがあったら、
私は「完全日本建築の木造平屋建て」建てたい!ただし中身は近代的、
水洗トイレにガス完備、システムキッチン、クーラーありの、床暖房ありの…
なんだ外見だけじゃん…すみません。あぁ毒されてますねぇ文化生活に…。
いやまぁ、あるていど、今風ではあってほしいわけですが、
建具や作りは「純和風」でいきたいですねぇ。忘れず「箪笥部屋と納戸」も。
あっ、ついでにお手伝いさん若干名に、執事、庭師つきで…。(あり得ん…)

ところで「長押」「鴨居」なんて、わかりましたか?
ついでのことに、先日私が「叱られた」雨戸、当時は「木製」でした。
古くてすべりが悪くてねぇ。

では最後にクイズです。
「梲」読めますかー。今は「宇立」と書くそうですが。
答えはこちら

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8 コメント

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欲しかったものは...。 (akkomam)
2009-10-24 22:22:16
 以前あって今無いものはマンションに住むようになると
 気づくものですね。
 マンションに住んでも欲しかったものは堀炬燵と
 キッチンの床下収納庫でした。 実家にあったからでしょうか、
 この歳になっても冬になると欲しいなぁ~と思いますね。

 日本家屋はマンションに較べて機能的ではないことも多い
 かもしれませんが、それが今の世の中では必要な
 気がいたします。 庭を掃く、玄関前に水を撒く...など
 やってみたいですし、大切なものを便利さを先行させたばかりに
 失っているものが多いようで、残念でなりませんね。

 でも、マンションはひとり暮らしには便利なところもあります。
 例えば、毎月管理費は払いますが、室内以外の修繕などは
 すべてやってくれますので、安心ですし、防災なども
 チェックがありますので、個人で手当てしなくても
 まかなってくださるので便利です。

 どちらが良いかと比較するのは難しいですが、昔の良さを
 知っている私には懐かしい日本家屋の住まいです。
返信する
Unknown (りのりの)
2009-10-25 00:00:58
2年前に新築した我が家はわりと気に入っていますが、一つ後悔してることがあります。
床が畳の部屋が一つあるにはありますが、床が畳なだけでとても和室と言えるようなものではありません。床の間つきのこってこての和室がやっぱりほしかった・・・。
子供たちが出て行ったら子供の部屋を改造したろうかしゃん・・・。もちろん犬は出入り禁止にします。
返信する
Unknown (陽花)
2009-10-25 00:17:26
主人のお父さんも宮大工だったと聞いている
のですが、どこにもDNAが入っていないよう
です。
本当に宝くじが当たったら、今風の快適な
暮らしプラス古民家風太い梁のどっしりした
家に憧れますね。
返信する
Unknown (きてぃ。)
2009-10-25 08:56:26
私もmixiの漢字検定ははまってます~~。
得意分野のはずの魚が読めなくて悔しがりまくり(笑)
住宅もまだ初級しかクリアしていませんーー。

古民家、よいですよね。古い養蚕農家の建物なんてむちゃくちゃ味があります。
縁側があって、土間のある暮らしに憧れます。
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Unknown (とんぼ)
2009-10-25 14:58:14
akkomam様
私は以前マンションに暮らしていまして、
それなりに便利なところや状況を感じて
暮らしておりました。
マンションにはマンションのよさってものがあるものですよね。

その頃お隣が70代のご婦人の一人暮らしで
何かとお話しなどしていましたが、
やっぱりシステムはマンションが便利、
管理の面とか、ほんとにそうですね。
でも、ドァをあけたら廊下にたたみ…が
いいんだけどって、おっしゃってましたね。
思いっきり改装していいなら、
玄関脇の部屋一つつぶして、
ガラガラってあける玄関にするのに…なんて。

暮らしやすい、ということと、
暮らしたい、ということが自由にできたら、
最高なんですけどねぇ。


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Unknown (とんぼ)
2009-10-25 16:02:18
りのりの様
「こってこての和室」いいですねぇ。
私も畳だけの、なにもない部屋がほしい~。
何か置いてあっても「よければ通れる」
たたみの部屋がー。
ウチの場合は「本人以外出入り禁止」?!
返信する
Unknown (とんぼ)
2009-10-25 16:04:42
陽花様
DNAってふしぎですねぇ。
今の父の兄って人は、器用なんだけど
大工仕事はダメで、ものを載せたら
落ちる棚しかつれない…マンガみたいです。

あの太い梁とか大黒柱とか、
なんかとても安心しますね。
木のぬくもりですかねぇ。
返信する
Unknown (とんぼ)
2009-10-25 16:07:45
きてぃ。様
あれ、ハマりますよね。
カンタンカンタンなんてやっていくと、
必ず「ゼッタイ読めない」のがでてくる…。
ちっともアップしません。
魚はしってるようで知りませんねぇ。
いきなり中級にいったら「0」でした。

土間とか囲炉裏とか、すすで黒ずんだ天井とか
なんであんなにホッとするんでとょうね。
住んだことがないのに…ふしぎです。
日本人ってことですかねぇ。
返信する

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