ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

なんか浮かれ気分で続きます?

2006-12-05 20:40:15 | 着物・古布

私の場合は、誘われてももう息子の関係くらいしかないので、
着物でもせいぜい小紋くらいですが、もしゴーカなパーティーに誘われたら!
しかも、私がまだまだ「番茶も出花」のじゅーはちくらいだったら…(大爆笑?)
こんな振袖はどーでしょうか。
これは実は「花嫁振袖」、柄の部分は全体に淡い色調です。
花嫁振袖の場合は、もう少し鮮やかな色調、たとえば赤や朱を基調としたものが
多いのですが、これは淡くてふんわりした柔らかい印象です。
これを「クリスマス」にと、いえ別にこだわるわけではないのですが、
それでもいけるな、と思ったのは、前側にこんな柄があるから…。
こちらがその写真。





ははは、一応「クリスマス・カラー」でしょ?
実は、この松と南天の実の分部だけは「染め」ではなくペンテックスのようです。
ここだけはやけにハッキリ描いてあります。たぶん「あとづけ」??
確かに一枚目の後ろ側の写真を見ると、むかって右の下の方に、
ちょっとだけ「南天」があります。前の方にもあるのですが、
上の南天とは色調もタッチもちょっと違うんですね。
ペンテックスらしき部分は、しっかり硬くなっていて、
あまり強くつかんだりすると「ひび割れ」そう…。

前はこんなです。





もう一枚、こちらは留袖で、以前柄の部分だけはアップしたことがあります。





これも時代としては戦前で、ウラに紅絹が使われていたり、
袖付けが短いなど、特徴的には同じなのですが、
柄付けとして「現代に近い」、つまり、左右対称柄を選んでいないんですね。
前側、着てみたらこんなカンジ…です。





あっさりしていますが、一つずつの柄が大きいのと
「楽器」というアイテムのせいで、かなりハデな感じがします。
イマドキの留袖にもありそうですが、やはり比翼仕立てではなく
「別に重ねて着る」タイプ。もちろん共八掛ですが、表と同じ非対称柄。
こちらは右前の内側、つまりよほどのことがない限り
一生人の目に触れないところ…ですね。
柄は「鼓の胴」、左の前ウラは写真撮り忘れたのですが、
「中啓」つまり、お公家さんが持つ「ちょっと開いたカンジの扇子」
イチョウの葉っぱを縦に伸ばしたような扇子ですね。あの柄です。





着物の柄には、洋服ほどのサイクルの短い、また劇的な流行はありませんが、
それでも色調とか柄とか、そのはやりすたりはあります。
上の振袖の「淡い・優しい」と言うのがはやったころのものは、
色留袖も女の子の祝着も、そういう調子が多いようです。
ただし、着物の場合は洋服ほど「はやってないわよもぅ」というようなことはなく
「古典調」とか「私が子供の頃の感じ」とか、
そういう好みで染めさせたりもしたようです。
「ほんわか」も「はっきり」も入り乱れてあったのかもしれません。
最初の振袖は、たぶん「ほんわか」調のハヤリのころに作ったけれど、
ちょっとインパクトないんじゃない?で、
あとから上の部分だけ描き足したカンジですね。

二枚とも長い年月を越えてきたものですので、よくみればヤケもありますし
決して「完品」ではありませんが、アンティークというものについて
よくお分かりのかたなら、着用可能…という程度です。

今日はやっと「着物ハンガー」のいいのをみつけて購入したので、
それを使ってのお披露目…着物のお披露目か?ハンガーのかな??


追記 上の振袖、追加で「前」を入れました。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2006-12-06 01:45:42
陽花様
こういう黒振袖は、貸衣装でも高いそうです。
でも、イマドキはこういう柄はもうないですね。
私も着てみたかった!もう一回着る??

麻の葉様
ほんとに細かいところまでよく描かれています。
言われてみれば、お正月もいけますわ。
いつまできられるとか何歳くらいまでとか、
やっぱりかんがえますよねぇ、主婦の習いです。

ゆか様
パッと開くとピアノの鍵盤、という扇子を
みたことがあります。絵になりますね、かわいいし。
三味線も柄になる道具です。
今度「かんざし」の方でHPにだしますね。

蜆子様
鼓柄についてのそういうことは、
全国的によく聞くというようなことは
ないように思うのですが…。
柄についてのこだわりって、地域とか家の職業とか、
そういったことでもありますからね。
でも、なるほど…と思うお話です。
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パーテー (蜆子)
2006-12-05 22:39:55
クリスマスに振袖!鹿鳴館、それとも仮装と思ってしまって夢のないことです。
楽器柄、鼓の柄ですが娘の四つ身用の尺五の帯がそうでした。人に叩かれるものになってはいけないと、姑が鼓柄の帯を差しで叩いておりました。おっかしな迷信と思いましたが、それがあってか幸いにも叩かれるような事態は今まではありません。柄にそんなような意味があるなんて話どこにでもあるものでしょうか?
返信する
楽器柄 (ゆか)
2006-12-05 22:13:24
・・・や音符柄って人気ありますよね。洋楽器も和楽器も。
私はピアノと三味線弾くので、いずれも見かけると「おっ!」と反応するのですが、オークションでもすぐ高値になってしまい、いつも指をくわえておしまいです。

昔の友禅ってぼかしが綺麗なんですよねー。
ほんと、うっとりします。
返信する
Unknown (麻の葉)
2006-12-05 21:48:17
振袖の柄は本当に素敵ですね。
一見今風に見えますが、よく見ると絵が丁寧で写実的で、やはり今のものと比べると細かいところが凝っているように思います。
背中の南天がきいてますね!
南天って、お正月の花ですが、ほんと、言われてみればクリスマスカラーですね。着物にもぴったりの柄だし、同じ赤と緑でも、南天柄だと12月からお正月まで、少し長くOK?・・・なんて、主婦はすぐ、そういうこと考えちゃいます~。
返信する
Unknown (陽花)
2006-12-05 21:37:35
豪華な花嫁振袖ですね~!
裾の柄なんて本当にすてきだわ。
今の70代以上の方の花嫁衣裳は
こういうのが主流だったんでしょうね。
こういう黒い振袖着てみたかったなあ~。
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