なんといっぱい…1キロあります。
これは「遠州綿紬ぬくもり工房」さんの、いわば福袋のようなもの。
不定期に、作品等の残りハギレを1キロまとめて販売します。
個数も少なく、販売日時も限られるので、パッと見るといつも「完売しました」…。
今回、ハギレの使い道が出てきましたので、お知らせメルマガにあった日時、
目覚ましかけて、デジタルのカウントダウンみながら、マウス持って構えてました。
クリックすると購入できました。わぁーい初めてだぁ。
で、購入手続きを終えて、もう一度ページに戻ってみたら「完売しました」でした。
30秒くらいでおわっちゃうんじゃないでしょうか。
私、買えたのはいいけれど、なんか今年の運を使い果たした気がしたりして…。
さて、ちょっと広げてみると、とにかくいい縞がいっぱい。
着物ではちょっと、と思えるような色柄でも、小物ならいろいろ考えられます。
こんなのは着物では…いやいや着ちゃうか!?
マスクをあれこれ作っていたころは、このお店で買った別のカットハギレを
いろいろ使いました。地がしっかりしているし、色を選べば男性用もいけるし。
今回の購入でも、大きさがあれば、またマスクも作ろうと思っています。
当分必要ですしねぇ。
それと、小さいもので「お手玉」も、と考えています。
そうそう、我が家の鍋つかみがついに退職になってしまって…。
それも作りたいし…これらは「お店で販売する小物」としてもいいかなと。
実はイマドキのこうした着尺用の木綿は、とても上質、ではあるのですが、
代わりに失われたのは「素朴なホコホコ感」とでもいいますか、それです。
昔の縞木綿はもっと厚手でモコっとしていました。
だからと言って冬用の厚みがあるものというのではなく、
糸そのものが、普通に綿から手で紡がれて作られた糸だったからです。
今の浴衣地はたいがい「コーマ糸使用」とあります。
コーマはコーム、紡いだ木綿糸の表面の毛羽立ちをできるだけ取り除いて、
滑らかな糸にするために、コーム(櫛)のように並んだ「歯」の間に糸を通す、
そういう加工がしてあるものがコーマ糸です。
また元々の木綿を棉花から取って、それをほぐして、種を取り除いて…という、
かつては全て人の手で行われていたことが、今はみんな機械です。
それだけ糸の質もよくなり細くて滑らか…というと、モコモコ木綿ではなく、
すっきり薄手でしなやかな綿紬になるというわけです。
今、会津木綿でも片貝木綿でも、すっきり薄手のしなやかな綿です。
それはそれで今の時代は、重宝なのだと思いますが、ぽってりとした昔の木綿、
それなりに使い込めば柔らかくなり、そして厚みのある分、丈夫でした。
どっちがいいとか悪いとかではなく、昔の木綿も当たり前にあってほしいなと思う私です。
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