ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

一足お先に・・

2006-06-09 21:57:18 | 着物・古布

まだ単の季節ではありますが、明日は晴れてかなり暑くなる・・との予想。
だからというわけでもありませんが、最近入手した「絽」の留袖。
さすがに「夏物」、地紙(扇子の紙部分のこと、この紙だけの模様の場合は
扇模様ではなく地紙模様といいます)には、夏の風物がいろいろ描かれています。
たとえば水流の中の源氏車、これは御所車の車輪は木の部品を組合せているので、
洗うと同時に、乾燥による車輪の「割れ」を防ぐのに水流につけるわけです。
右下の大きな地紙には海でしょうか、波しぶきがありますね。
こちらは右前の柄です。





真ん中の花に隠れた「小槌」みたいな形のもの、これは「水車」です。
小槌のように見えるのは図案化した「桶」で、上から流れてくる水を
こういう桶で受けて田んぼに水を流したりしたわけですね。
絽の留袖は、昔のものでも袷のものより出てくる数は少ないです。
やはり真夏にお祝い事・・と言うのは、あまりなかったのかもしれません。
最近は、ジューンブライドとか、できちゃった結婚とか、
挙式代の安い時期ねらい・・などで、真夏の結婚式もすくなくないそうですが、
式場の中は冷房完備、それでほとんど「袷の留袖」だそうです。
まぁ、そうそう回数着ないものなのに、あわせも単も絽も・・となったら
タイヘンだとは思いますし、花嫁も袷の白無垢ならしょーがないんですかねぇ。

こちらは、女の子の単もの。絹紅梅です。
子供のものらしく、色も柄もかわいらしく鮮やかです。
虫かごの丸いのと四角いの、それに秋の花がいっぱい。







四角い虫かごは竹ひごで作ったもの、小さいときによく見ましたが、
このシャレた「丸型」は実物をみたことがありません。
月夜の縁側なんぞで、この中に鈴虫でもいれてお酒でも飲んだのでしょうか、って
子供のきものだってば・・。

少し汚れもありますが、クリーニングすれば着られそうです。
子供の頃の記憶に、自分の顔くらいありそうな大きな撫子を飛ばした
絽の着物がありました。大好きだったのですが、手元には残っていません。
写真に写っているのですが、3歳くらいでしょうか・・・。
母に聞いたら、いとこにやってしまったとのことでした。ざんね~ん。
小さい子に絽とか紅梅とか、綿ではなく絹を着せるのは
ちょっとゼータクですから、いいとこのお嬢さんののかもしれません。
ちなみに私の「撫子の絽」はしっかり「もらいもの」だったそーで。だよねぇ。

さっきの天気予報で、明日は28度くらいになるそうで「晴れる」と!
洗濯ヤマほどしておかないと・・。たいがい「梅雨入り」といったとたんに
晴れるんですよね。でも長続きはしないようだし、お日様大事大事!
なんやかや言っていても、夏はとりあえずそばまできています。
皆様夏の準備もちょっとずつ・・ですね。








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5 コメント

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なるほど (とんぼ)
2006-06-11 15:40:56
ぶりねぇ様

結婚式といったって、最近は家でやるわけじゃナシ、冷房完備の建物のなかで一切合切終わるわけですから、一種類で済ませられればそのほうが便利といえば便利ですね。私も今更絽の留袖は作る気はなかったんですが、この留袖状態いいので、とりあえずあと甥姪の残り二人が片付くまでとっておこうかと・・。しかし姪は30半ばです、結婚する気はあるとは言ってるんですがネェ。
返信する
絽の留袖、 (ぶり)
2006-06-10 17:24:46
ステキですね♪ そういえば、母の着物を処分した時にあったかな~



結婚式場で、通年、袷でOKとなったのは、

確かに、写真写りの問題もあるけど、どうやら、

貸衣装屋さんの都合も加わっているようです。

詳しいことは、「きものくらぶ」「男のきもの大全」

などの内の検索機能をご利用下さい。

随分以前、話題になってました。 
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-06-10 16:27:01
蜆子様

全種おとりそろえ・・はお金がかかりますね。喪服なら長く着られますが、留袖となったら年齢もあるし・・。絽ちりのふろしきは、これまたなかなかありません。都会のデパートでもいかないと・・。いいもんですよね、さらりと秋草の絵があったりして。



陽花 様

絽は写真でボケる・・なるほどそうかもしれませんね。すける分白っぽくなりますし。冷房さえあれば、あとは行き帰りですから、それも向こうで着替えさせてもらえればいいんですもんね。呉服屋さんにとっては「そんなこと言わないで~、買ってくださ~い」でしょうけど!
返信する
Unknown (陽花)
2006-06-10 08:17:38
私も甥っ子の結婚式7月にありましたが

あいにく袷の留袖しか持っていなくて

貸衣装を頼むつもりでしたが、姉が式場

で聞いたところによると、花嫁さんに合わせて

冷房を効かせているし写真写りも絽だと

ぼやけてきれいに写らないからこの頃は

夏でも袷の留袖を着られますよとのことで

真夏に袷を着ましたよ~。
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絽の着物 (蜆子)
2006-06-10 07:22:24
絽の留袖、持ってますが当然着たことがない。みてみましたら袖丈長いまんまです。

六月に不幸があり、喪服を着たことがあります。当然単衣の喪服を着たのですが、これが単衣を持ってないからと袷を着ていた人もありなら、北海道から駆けつけてきた人、内地だからと絽の喪服を持ってきていて、つまりは袷、単衣、絽と一年中がならぶことに、大分前の祖母の葬式でした。

今でしたらみんな洋服着用になってしまいました。滑稽ではあるけど、みんなの事情がすけてみえる、こんな着物がならぶなんてことはないでしょうね。



絽といえば、絽縮緬の風呂敷、季節をあらわしていて便利ですし、涼しげです。
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