
箸置きいろいろです。
以前、両親が「箸置き」をコレクションしてまして、
旅行に行ってもおみやげは箸置き・・という時期がありました。
それに感化されまして・・(すぐ染まっちまうあたしです)。
まぁ、よほど金蒔絵のすごいものでもない限り、そんなにお高いものでは
ありませんから、季節にあわせて、とか、これおもしろい、と思ったものを
ときどき買っておりましたら、けっこう集まりまして、これは一部です。
青いダボハゼと、アヒル、犬はペアものです。あとは5個揃い。
さて、せっかく箸置きを出しましたので「お箸」のお話しをちょっと・・。
お箸の歴史は、ズズーッとさかのぼって弥生時代の末期だそうで・・。
でも、何かにつけ、当時のことは「貴族優先」ですから、
当然お箸も身分高き人の使うもの、しかも聖徳太子の時代まで、
身分が高いどころか「神の使うもの」であったようです。
聖徳太子の派遣した「遣隋使」があちらで歓待されたとき、
かの国の人が、普段の食事にみんながお箸を使っているのに驚き、
帰国後これを報告、で、逆に隋のかたがたを歓待するのに
「箸」の使用をはじめた・・というのが起源とされています。
みなさんは「中華料理」のテーブルにつかれたことがおありと思いますが、
中華の場合、箸はまるで「菜ばし」のように太くて長く、先は丸いですね。
日本の箸は、細くて短く、先はとがっています。
これは「料理の食べ方と内容」によるものといわれています。
中華料理は、いろいろな料理を「大皿」にヤマと盛って並べ、
それをみんなで取り分けながら、お互いに勧めながらいただく、
つまり手を伸ばして取り分けますから長いほうがいいし、
お互いに取り合うときに先がとがっていると危ないのでとがっていない・・
しかも食後は、鶏だのブタだのホネなどをイスの周りにバラバラと散らすのが
「おいしかった」のメッセージだという話しを聞いたことがあります。
さすが大陸、なにかにつけゴーカイなものですね。
日本では、料理は一人分ずつの場合がほとんど、
しかも「魚中心」の食生活でしたから、細かいホネをはずしたりするには
先はとがっていたほうが、便利だったわけですね。
「魚をきれいに食べる作法」なんてのもあります。
日本人は元々、外から入ってきたものをアレンジするのが得意な民族です。
太い箸を細くかえて、豆でもつまめるようになった・・器用なんですね。
もっとも最近は、子供の箸の使い方にモンダイあり、という話しを聞きます。
「しつけ箸」なんてのがあって、あちこちにワッカがついてたり、
妙なところに突起があったり・・・、確かにそれを使えば、
正しいお箸の使い方になるのでしょうけれど、なんか寂しい気もします。
それって親が教えていくこと・・だと思うのですが・・。
ついでのことに、まだちょっと早いですが、お正月に使われる「柳箸」のことを。
普通の割り箸と違って両方の先が同じように細くなっているお箸です。
これは、一方は自分が、もう一方は「神様」がお使いになる、といわれています。
よく仲間同士で気楽に集まって「割り箸」で食事をしているとき、
料理を取り分けたり、お漬物をとったり、誰かのおかずを半分もらったり・・
そんなとき割り箸をひっくり返して、平らなほうで取り分けることがありますが、
柳箸のときは、ひっくり返すと「神様」のお箸を使うことになってしまいます。
そういう時は「取り箸」を使います。また、料理を出すほうも例え家族の食卓でも
大皿や漬物など、まとめて出す料理には「取り箸」を必ずつけます。
お正月は、いつものお箸でなく、めでたい図柄の箸袋に入った「柳箸」で
お雑煮やおせちを頂くのは「神様」と一緒にお食事をして新年を祝い、
その年の幸せを願う・・・そんな意味があるんじゃないかと思っています。
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