
さて旅日記も5日目、実際には二泊三日の旅だというのに、
ここまでひっぱるか、とんぼ・・!
とりあえず、写真はあの「ミッキー・サブレ」笹もちサブレ、グリーンです。
さて、旅もいよいよ最終日、今日は久しぶりにいとこと会う予定です。
ひとつ年下の彼女は、とんぼにとっては妹みたいなもの、
京都に行くと必ず会います。約束は11時、京都駅の八条口、
時間はたーっぷり、朝ブロなんかはいっちゃって、
朝食は「ルームサービス」なんてものを取ってみちゃいました。
一人でゆーっくり、テレビつけながらの食事ってのも優雅なもんです。
食事がすんだら係りに電話をするか、自分で廊下へ出すかどっちかです。
出る前に、ホテルのショップで買い物もしたかったので、
さっさと自分でだしておくことにしました。
動かしてみると、このテーブルワゴンってのが、大きくてけっこう重い!
よくみりゃがんじょーそーなステンレス、真っ白なクロスがかかってて
普通のテーブルみたいにみえるんですけどねぇ。
押していくとドアを開けられないので、引っ張ってバックしていきました。
ドァをあけて・・・ありゃストッパーないんだわ・・んじゃドア抑えて、
ワゴンをこうグイッと・・と思ったとたんに手がつるりとすべり、
勢いあまって後ろ向きのままドドーッとコケ・・ませんよぉ、
両手をなんとか壁につっぱって・・ありゃりゃ・・バッタン・・・。
結局コケた上、ドアに押し出されてどーする・・おーとろっくだよぉ~~!
思わず血の気が引きました。とんぼは部屋着用に持ってったTシャツに綿パン、
顔はスッピン、髪はゴムでとめただけ、下はとーぜん「スリッパ」
とんぼっおちつけっ!・・回りを見ても誰もいない、
エレベーターまで走りました。「ホテル関係者以外は乗ってきませんよーに」
と祈りながら下へ降りました。エレベーターホールが引っ込んだ作りなので、
ホールからそぉ~っとカオを出しましたがお客もいない代わりに
ボーイさんも遠いところばっかり・・。ホールの出口に、
台の上に載った優勝カップみたいな形の「つぼ」が飾ってあります。
とりあえず、そのつぼに隠れながらふと真正面を見ると、マネージャーの席、
中年の男性が、なにやらメモを持って立ち上がりました。
「オネガイ!あたしに気がついて」と思わず合掌!
以心伝心とでも言うのでしょうか、パッと目が合いました。
私はつぼの脇から手だけ出して「おいでおいで・・・」、
マネージャーはすぐにやってきてくれました。
「お客様、どうなさいましたか?」「はい、やっちゃいました」と言いながら
私が指差す足元を見て「少々お待ちください」・・。
すぐにマスターキーを持ってきてくれました。
エレベーターの中で「お手数かけてすみません」と謝ると、
「一人でお泊りのお客様ですと、ままあることでごさいますよ」とやっさしー。
11階で降りると、すぐ脇の棚を指差して、
「こちらに電話がございますので、何かございましたらここから
お電話いただければ、フロントまでおいでいただかなくとも大丈夫ですから」
パニクってたらそんなとこに電話あるのみえないってば・・と思いつつ、
「はい、わかりました。今度からそーします」(またやる気かい!)

実はテーブルを出す直前、とんぼは着替えを先にするつもりで
綿パンを脱いでまして、下はヒザ下まである「下着」だったのです。
テーブル出すくらいならそのままでも・・と思ったのですが、
いや隣の人でもでてきたら、と思いちゃんと綿パンをはきなおしてました。
よかったよぉ~~~!
ここの部屋に案内されたとき「1110」というルームナンバーを見て
「ひゃくとーばんに似てる」と嫌な予感がしたのは、このことだったんだ・・。
時間にしてわずか数分、それでもグッタリ疲れる事ではありましたが、
無事部屋に戻れて気を取り直し、しっかりショップにも行き、
チェックアウトの準備。もー何事もドジらないように、じっくり何度も調べて
忘れ物ナーシ、したくヨーシの指差し確認。
チェックアウトして約束の場所に向かいました。
歩きながら今日の行く先、迷ってました。車できてくれますから、
狭い京都の中、たいがいのところへはゆっくり行かれます。
予定では三条周辺の骨董やへ行くつもりでした。
でもなんとなく「竹細工」・・というのが気になってました。
竹なら「嵐山」です。いとこと無事落ち合って、一路嵐山へ向かいました。
嵐山の行程を全部書くと長くなりますので抜粋して・・・。
実は「竹細工」も気になっていたのですが、以前から行きたいと思っていたのが
「オルゴール博物館」、山陰線のすぐそばにあります。
ショップは「京福電鉄」通称「嵐電(らんでん)」の駅近くにもでています。
先にショップに入りジサマとバサマのおみやげに丸いガラスの中に
帆船の見えるオルゴールを買いました。曲は「80日間世界一周」なるほどね。
博物館はちいさかったですけれど、ビスクドールの本物を動かして
説明しながら見せてくれました。昔のヨーロッパのものは「からくり」が
とても面白いものです。衣装などかなり傷んでいるものもありましたが、
一体何百万というものもあって、見ごたえありました。
このほかに行ったのが、京都へ何度も行っている私が初めてのところ、
「大河内山荘」です。ここは俳優大河内伝次郎・・といっても
若い方はご存知ないでしょうね。チャンバラ映画全盛のころの
時代劇俳優、丹下左膳は当たり役でした。私が子供の頃には
もうおじさん、おじいさん役でしたね。口をへの字にしたまましゃべるような
独特のしゃべり方で、トボけた役もできるうまい俳優さんでした。
その人が住んでいたところで、私は最初「金持ちが金にあかして作った別荘」と
思っていたのですが、実はそうではなくて、最初に作ったのが「拝堂」、
ここで役作りなどのために瞑想や座禅をしたのだそうです。
その次が「茶室」そして、住居・・と、氏は「造園・建築」ということに
専門的に興味を持ち、ずっと自分で関わって作ったのだそうです。
とにかくまず「広い」、ひたすら広い敷地で、山の一部分が全部庭、という感じ。
西側の端は保津川が見え、東側の端は、京都市内を一望できます。
石畳の散策路がずっとめぐっていて、その一部が公開されています。
最初入場料が1000円だったので、高いな・・と思ったら
「お抹茶とお菓子つき」、長い順路の手前の方に、ちょっと広い庭があり、
少し前ならさぞかし見事だったろうと思われる「枝垂桜」それともみじ、
その中のそこここに赤い毛氈の席があり、そこでお抹茶をいただきました。
お菓子は最中、これがおいしかった~~!この1000円安いっ!
そこから順路にしたがって進みます。
写真は「お茶室」の手前の庭、コケがきれいでした。

こちらは順路の途中で、市街が一望できるところ、
正面のちょっととんがっているところは「比叡山」です。
春霞で、あまりクッキリしていないのですが、
冬の空気の澄んだ時期なら、きっと細かい山襞まで見えるでしょうね。

順路を歩いていっても見えるのですが、途中に展望用の
小さなお座敷がありました。残念ながら、板の間にはあがれません。
小さな柵の前に座って「逆光」で一枚撮ってもらいました。

順路はかなり長く(それでも一部なのですが)、花や植木など
よく手入れされていて、植物好きの人なら何時間もかかりそうです。
石がずっと敷いてありますが、山肌をそのまま使っているので
とにかく上ったり降りたり・・石はちょっと足場悪いですし、
足腰の弱い方は、歩くのたいへんかもしれません。
住居に使っていたところや茶室などは中にははいれませんが、
外から見られます。それにしても「ここで暮らしていた」と思うと、
うらやましい・・というキモチと「維持するのがたいへんだ」という
現実的な思いとで、複雑でした。それに庭の奥のほうなどは、
ゼッタイヘビとかでそうですし、春先は毛虫、夏場はやぶ蚊・・、
そう考えたら、たまにこうやって見に来るのがいいんだわ・・と
ビンボー・スピリッツで納得・・。
途中小さな「私設博物館」もあって、氏の使った台本や道具、
略歴や等身大の写真などが飾られていました。
まだ64裁という若さでなくなられたと初めて知りました。
桜やもみじのときは、さぞ色美しい庭になることでしょう。
人波に乗りながら、桜・もみじを眺めるか、人のいないときにゆっくり歩くか、
どちらも経験してみたい庭でした。
ちなみにこの日出会ったほかのお客は、4組8人だけ・・。
とんぼお勧めの場所になりました。
さて、最後の写真は山荘へ行く途中の、もっとも京都らしい場所のひとつ。
竹やぶの中の道・・・。何度きてもいいところです。

ところで、この日観光客は少なかったのですが、修学旅行のバスは何台も!
最近はぞろぞろ列をなして歩くのではなく、グループ研修とかで、
何人かで移動するんですね。それはいいんですが、
そのために専用のタクシーを予約してあるんですねぇ。
学校の名前の入った札をつけたタクシーが、この竹やぶの道を歩く間、
何台も通りすぎていくのです。中はみんな学生服ばっかり・・・。
洛西のこのあたりなんぞ、全部歩いたって軽いハイキング・コースだぞぉ!
いい若いもんが、降りて歩かんかいっ!
そういえば、乗っている学生たちのあまり覇気のない顔が気になりました。
みんなそろってつまらなさそう・・。
今回桜の終わった後で、観光客は少なかったのですが、
修学旅行はシーズンで、京都駅でも何回も修学旅行生を見ました。
とにかく先生のいうことも、添乗員のいうことも、みんなちっとも聞いてない。
駅の階段を上がってくるのに、添乗員が二人がかりで声をからして、
「二列になってください!」と叫んでいるのに、誰もいうことを聞かないし、
前のほうにいる先生は、何も言わない・・・。
お寺の境内とか、通りの少しひろいところなど、
すぐかたまって「体育館座り」でグルリと丸まってる・・。
なんだかちょっとため息の出る風景ばかりでした。
というわけで、長々綴って参りました「浮かれ旅始末記」、
本日を持って終了でございます。長々お付き合いくださいまして、
まことにありがとうございました。
明日からは、今度の旅の中で見たりきいたりした中で、
いろいろ考えたことなど綴ってみたいと思います。
お疲れ様でした。
珍道中やっちゃいましたね。
怪我はなかったですか?
恥ずかしいしあせりますよね。
とんぼ様には悪いけど想像して
笑ってしまいました。
大河内山荘素敵な所ですね。
私は1度も行ったことがないですが
写真を見せて頂いて是非行ってみたいと
思いました。
また、土産、ば、な、し、も、いただきまして、ありがとうございました。(笑)
私、冗談半分ではありましたが、お供で付いて行きたいような事を旅行前に言ったような記憶がありますが、今回のホテル事件を読んだ途端、「行かなくて良かった~!」とマジに思いました。(笑)
ホテルの廊下を、コメディアンのミスタービーンみたいに、こそこそと、つま先立って歩いてる姿が目に浮かび、大いに笑えました!
ホテルの廊下のみならず、今回の旅行はだいぶ歩き廻られたようですから、今頃になって疲れが出てきてるんじゃないですか?
お体を十分お休めくださいね!と、言いたいとこだけど、とんぼちゃんは何となく平気そうなイメージがあるよな。(笑)記事を読んだ内容から想像しても、絶対タフだよね!(笑)
ほんとですねぇ、それぞれ特徴のあるところに掘っ立て小屋でいいから・・。たのしいでしょうねぇ。
陽花様
おかげさまでケガはなしでしたが、もししていたとしても、後まできがつかなかったでしょうねぇ。ほんっとにあせりました。
ねね様
嵐電の駅前は、なんだか原宿みたいになっちゃいましたけど、少し裏に入ればやっぱり京都ですね。30年前に立ち寄った「たけのこ料理」の小さなお店が残っていて、感激しました。
千兵衛様
もし、千様と私が旅をしたら、まっとーな「やじきた」になるでしょうねぇ。漫才のえーぎょーになったりして・・。疲れのほうはなんとかなってます。タフ・・じゃありませんよぉ、ナイーブ&デリケートですから、ほんと・・。(あ・・ダレも信じてない・・)
絵心がいっそう楽しさを倍加させて下さいました。
旅の失敗談、冒険記、まけてはいません。人さんの話でにまにま笑い出すばっかり
笑いの提供はいつかできるかも
本当にお疲れ様でした。とんぼさんと共に楽しませていただきました。
特にお勧めは夏の風物詩(鵜飼い)です
屋形船を借り切って(これがちーとお高い)の(鵜飼い)見物です、もう何回もこの船遊びを・・・
そして保津川を上ると、そこは真っ暗闇の世界が古の貴族もこうした船遊びを・・と思うと・・
懇意にしている船頭さんがおりますので、機会があれば、皆様で是非!
雑念を払ってゆっくりしたいところですね。
嵐山は丁度舟遊びが有った日でしたが、講習会に参加したので見る事は出来ませんでした。
また行きたくなってしまいました。
とんぼさん 今度はご一緒に!
きっと楽しいだろうな~
考えただけで ワクワクします。
絵心などと上等なものではございませんが、
お褒めに預かり恐縮です。
蜆子様も、ぜひブログを立ち上げて、
「茶会記」と「道中記」をアップしてください。
てっちゃん様
京都住まいがうらやましいです。
みんなでツアー組んで行きたいですねぇ。
恵様
一番近い恵様と、先にお目通りの予定でしたのに
ままならないものです。
今度はぜひお会いしましょう。
旅行も行きたいですね、ただしとんぼといくと
「珍道中」になる、とご覚悟ください。
何かドジったときは「私は連れではない」という
カオをする訓練を・・!?
観光には行ったことがありません。
(修学旅行を除く)
見所がありすぎてどこへ行けばいいのか・・・
でも、とんぼさんのおかげで決まりました。
大河内山荘に行くのです!
いつかきっと足腰が大丈夫なあいだに・・・
(地下足袋はいていった方が良さそうですね)