遠野なんだりかんだりⅡ

遠野の伝承芸能・民俗・歴史を書きたい時に思いついたままに

名残りの秋 & 第22回東和神楽大会 其の弐

2024-11-10 09:01:31 | 郷土芸能

10月終盤に高清水に上った日の昼下がり、(大袈裟ですが)意を決して、猿ケ石上流へ。

 

例の重湍渓の川沿いの紅葉が進んでいました。

数人のカメラマンが三脚をセットして本格的に撮影しており、一人ではないので

安心して、何ショットかお邪魔しました。

 

それから数日後の11月1日は並びがいいので遠野郷八幡宮のライトアップへ。

 

移動途中、暗がりの木の枝に足を引っかけ、膝が・・・泣く泣く、途中で撤収。

数字の並びだけで、運が良くなるわけではないようです。笑

 

さて、ライトアップから二日後の東和町神楽大会其の弐です。

 

4幕目は岳流浮田神楽さん

 

山の神舞

 

浮田神楽さん、遠野ではあまり馴染みがありませんが、明治末期に大迫町の岳神楽に弟子入り、

大正5年に許可を得て始まった岳神楽最後の弟子神楽と云われいます。

 

岩手県民俗無形文化財に平成30年に指定されています。

 

5幕目は遠野でもお馴染みの石鳩岡神楽さん

ステージ右側で撮っていたところ、何だか見覚えのある頭恰好の人がいると思い、

移動して見ると、平倉神楽の会長が胴でした。

緊急事態発生のようで、まあ、このような時の為に石鳩岡神楽さんでは、

二つの弟子神楽と共に活動しているのでしょう。お二人の手平鉦と胴の顔ぶれも新鮮でした。

 

手剣の舞

 

この演目まできて、なんだか思い出してきました。

後で確認すると、第20回の時に浮田神楽さんは山の神舞で、石鳩岡神楽さんは手剣。

ちょっと損した気持ちです。でも、無料ですから~。笑

 

この演目で、もうひとつ思い出しました。

数年前の某神社の例祭で、やはり手剣の舞が披露されたのですが、そこで撮影をしていると

誰の許可をとって写しているんだ!と神社関係者の方からお叱りを受けました。

 

改めて直会の席で接客中の宮司さんにお会いし、事情説明したことを思い出しました。

 

どこでも同じと思い込んだ私の不覚です。

 

それ以来、あまり知らない例祭へは行き難くなりました。

まあ、数、歩くと色々なことがあり、根に持つことも多々あります。

おそらく、その逆もあるんだろうなあと思っています。笑

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なごりの秋 & 第22回 東和神楽大会 其の壱

2024-11-09 09:53:34 | 郷土芸能

話は10月に戻りますが、その最終週の某日、2年ぶりに高清水へ上ってみました。

 

雲海には、ならないとわかっていても・・・。

こんな日なので駐車場には数台のみ。

暗がりの中、懐中電灯を持って草地に三脚セット。

膝に負担がかからないように慎重に移動していても、何往復目かで、すってんころりん!

廻りには、まだ、誰もいません・・・・ああ、痛かった・・・・涙 なんとか膝は無事。

 

雲海もないし、お日様も期待した場所でないしで、がっかり。

 

まあ、混雑していない中で、ゆっくりと朝を迎えられただけでもOKでしょう。

 

それでも、ピーク時には30名ぐらいは居たと思います。

 

震災以前は30名でも凄いと思いましたが、今は100名以上だとか。

その中には入れそうにないので、また来年までお預けですね!笑

 

さて、またまた芸能関係と云うことで、

11月3日(日)午前の東和町芸能発表会後の午後は、同じ会場で第22回東和神楽大会です。

これは花巻市民芸術祭のひとつで合併前の町ごとに行われているイベントになります。

 

あなたも好きね~! そうですね~!(;^_^A

社風(みやぶり)神楽さんの奏楽から。

「社風」を「みやぶり」とは、なかなか読めませんね~。

10代盛岡藩主南部利敬公が神道を厚く信仰したことから、社家の行う神楽に「社風神楽」

という名前を付けたそうです。

遠野で云うところの大出早池峰神楽を神人(神道)神楽と云うのと同じです。

だとすれば、早池峰神楽全体も神道神楽=社風神楽になるのでは?と思ったりして・・・・。

なんだか、しっくりこない区分けです。

 

奏楽を最初とすれば、2幕目は同じく社風神楽さんで鶏舞

 

昨年と同じ、お二人の鶏舞でした。

 

3幕目は大償流土沢神楽さんで三番叟

 

2月の土沢神楽さんの初舞では、小5のこの子が三番叟でした

 

年度が変わったので小6です。

遠野でも同世代の子達が神楽を演じています。近い将来、この子たちが

顔を合わせることになるでしょう。

 

お母さんと思しき方が最後尾で、動画を撮っていました。

 

4幕目は最初に舞った社風神楽さんで権現舞

 

これもまた、実践回数をこなす意味合いがあるのでしょう。

 

遠野でも神楽共演会なり、郷土芸能共演会で、なかなか披露できない演目をやったりしますが、

このように基本的なものを演じる機会が少ない団体の披露する場に利用しても良いのでは。

などと感じながらの其の壱です。

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従弟達遠方より来たり & 東和芸術発表会

2024-11-08 15:02:23 | 郷土芸能

11月最初の連休明け5日(火)は、千葉と静岡から父方の従弟夫婦が遠野入り。

 

市内にいる従弟家族と一緒に飲みながら、其々の近況を語り合うつもりで居酒屋をセット。

 

でしたが、輪は広がり17名。明らかにキャパオーバー。

まあ、結果オーライと云うことで。笑

従弟二人は、兄は静岡、弟は千葉。その千葉の従弟が今年、還暦。

まずは、第一の人生お疲れ様!そして、これからの第二の人生も頑張りましょう!とエール。

 

採れたてを飲んだ人だけが引けるくじで、見事に2等賞。

毎年、新たな健康問題を抱える私ですが、まだ運は残っているようなので、

もう少し頑張れるよう気合を入れ直しです。(;^_^A

 

この中で、父の兄弟姉妹世代で残っているのは、来遠した従弟兄弟の母親と、

埼玉にいる叔母と私の母となり、次の世代が私たちになります。

話題が、もっぱら健康問題になるのも仕方ないですね!笑

 

遠野の呑んべい達に促され、会場移動。

私も久々に本格的にお酒を飲みました!

来遠した従弟達の苗字は、八戸から遠野への村替えで移ってきた家臣に連なり、

遠野郷八幡宮での最初の流鏑馬では、奉行と射手にその名があります。

そこからどういう繋がりになるのか、明治の士族名簿にある最後の方の名前を参考に

相続資料を眺めて欲しいとお願いするつもりでしたが、叶わず。

まあ、次の機会にと云うことで・・・・お待ちしています!

 

さて、11月最初の連休に話は戻して、

 

3日(日)はお隣り、花巻市東和町では午前中、芸能発表会でした。

遠野では芸術祭ですが、郷土芸能は共演会と云う名前で既に終わりました。

 

久々に太鼓系しし踊りの見物です。

 

春日流落合鹿踊さんの案山子踊りでした。

遠野では湧水鹿踊さんと駒木鹿子踊さんが同演目を見せてくれます。

 


ここから次のターゲットまで1時間半ぐらい時間が空いたので、側にある東和温泉にでも

入ろうかと行ってみると、連休中と云うこともあってか、靴箱が激混み。

お陰様で、会場に戻って長唄や新舞踊も見る事が出来ました。笑

 

次のターゲットは金津流丹内獅子躍さん

 

待っている時、側にいてピースをしてくれたのが、この中の一人。

演目は礼庭。

 

決められた人数で踊る太鼓系八鹿しし踊りは、体育会系しし踊りのイメージがあり、

どちらの団体も、すごく、きっちりしていた感じです。

と云った感じで、何とか11月のスタートを切れました!笑

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遠野文化フォーラム後編

2024-10-28 18:04:25 | 郷土芸能

仙台の24地割さんが、国重文千葉家見学会の予約をしていると云う話に

刺激を受け、27日(日)午後の自由見学の時間を見計らって行ってみました。

 

だいぶ修復復元が進んできたようです。

工事着工前の2015年に千葉家まつりが開催されて9年、その時、お祭りに参加していた

方々の口から、完成した時のお祭りにはこの世にいないかも?なんて話も出てました。

あともう少しですね!

 

今から、ちょうど10年前の今頃の風景です。

秋も深まってきたところで、後編。

 

二組目は平倉神楽さん

このフォーラムのテーマのひとつが「遠野の郷土芸能 神楽 千代に舞い継ぐために」

と云うことで、最初は大出早池峰神楽さんで、この平倉神楽さんは大迫の岳系早池峰神楽。

早池峰山に縁ある神楽の対比と云った感じでしょうか?

もうひとつは神道神楽と山伏神楽と云う対比でもあったのかもしません。

 

演目は、これまた先日の郷土芸能共演会で外山神楽さんが演じた 天降りの舞。

 

舞いの内容については、拙ブログ10.22の外山神楽さんを参照願います。

 

天降りの舞の前半は、鼻の長い猿田彦の面をつけたまま、激しく舞います。

 

神社の例祭では行列の先導役として、天狗などとも云われているのが猿田彦です。

 

先導役では、高下駄を履いているために、あまり機敏そうに見えませんが、

神楽では勇壮な神さまとして登場。

 

猿田彦のひとり舞から、後半は四人でのクズシ舞になります。

 

動きの速いクズシは、アップで撮るのが難しいですが、連写からの一枚 笑

 

この日は、紹介の際に司会の方から、カッコいいと思った場面では拍手を!

と促していたので、遠野には滅多に無い大きな拍手の連発でした。

これからも、この調子でお願いします!笑

 

天降りの後は、下舞

 

そして、権現舞

中学2年生の彼は、以前から下舞や権現舞に出ていましたが、

この日が一人で舞うデビュー戦。

 

顔が見えなくなれば、慣れたものです。笑

 

胎内くぐり

 

頭カミも、こなして

 

インタビューも受けてました!

帰り際に、どうだった?と聞いたら、緊張した・・・と。

何人かの大人のデビュー舞を観てますが、その人達より、間違いなく上手でした!笑

こうした形で新しい芸能人を取り上げて頂くと、その方々の励みにもなり、

それを観た人が、新たに芸能人希望者になるかもしれません。

君こそ、明日のスターだ!学校でも取り上げて頂ければ、もっと良いかも。

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遠野文化フォーラム前編

2024-10-27 17:37:11 | 郷土芸能

25日(金)は術後1年検査の結果を聞きに、矢巾に行ってきました。

主要案件については、OKでした。喜!

しかし! しかし! です。血圧を念には念をで5回計りましたが、数値が高い・・・

今までは全くの正常値だったのに・・・心当たりは、散歩を止めたこと・・・一年以上継続したのに・・・

暴飲暴食はほぼ無いので、やはり運動・・・ヒザに負担のかからない方法を考えます。汗

 

さて、昨日の午前中、ふらっと仙台の24地割さんが顔を出してくれました。

千葉家の見学会に申し込んでいたそうで、遠野の初秋の風景を楽しめたでしょうか?

お付き合いできれば良かったのですが、午後は遠野文化フォーラムを予約していた笛吹です。

 

その文化フォーラム、時と共に堅苦しいのが苦手になってきたので、

どうしようかと思っていたところ、第一部の佐々木喜善賞の表彰者に

記憶のある名前がありました。組写真系の作品での受賞。

この方は2017年1月に蔵の道広場のギャラリーで写真展を開いた方です。

その時、一度お会いしましたが、きっと覚えてないと思い、話しかけませんでした。汗

 

第二部は基調講演で、東北の神楽と西日本の神楽というテーマで神田竜浩先生です。

何年か前に神田より子先生とご一緒の場所で、お二人から名刺を頂いたことがありました。

何者かも知らない時で、バカな私は親子ですか?と聞いた記憶が・・・大汗

どんな場合でもそうですが、物事を知らない時の方が色々な方に会い易い気がします。笑

講演は九州などの神楽と東北の他県のものまで、其々の説明して頂きながらの講演で、

大変、勉強になりました!

 

講演後は、神楽公演。最初は大出早池峰神楽さんです。

先日、やっと遠野市郷土芸能共演会話題が終わったばかりですが・・・汗

 

先の基調講演で、大迫の早池峰神楽と大出早池峰神楽についての話がありました。

本田安次氏が昭和6,7年にどちらの神楽も見に来られた話も。

その時の岩手の旅の文章を、私も時々読み返します。また妙泉寺文書の話もされ、

大出早池峰神楽は遠野では神人(神道)神楽と呼ぶのに、大迫では山伏神楽と呼ばれること。

その発端は本田安次氏の文章も一因であると云うことで、早池峰神楽は山伏神楽か?と云う

疑問を投げかけていました。

南部藩の御領分社堂には、大迫に修験の数がそれほど見えないことと、妙泉寺関係文書には

神道系のみで修験系の名前は出ていない(たぶん)ことから、私も不思議に思っていました。

 

演目は三番叟です。

 

小学6年生の二人です。

 

この二人は鞍馬でもコンビを組んでおり、

 

これから先もお願いします!と、こちらがお願いしたくなるような二人です。

 

大出早池峰神楽は、江戸時代に飢饉によって舞えなくなった時代もあり、

その時には、いわゆる山伏によって神楽が演じられたこともあります。

 

また大迫の岳神楽さんから習った時期もあり、何百年もの間の様々なことを経て

今の大出早池峰神楽さんがあるのだと思います。

 

舞が終わった後、関係者にインタビューがありました。

何度も舞っている経験者なので、堂々とした受け答えでした。笑

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