おすすめ度 ★☆☆☆☆ 1
最寄駅は大山駅でないので注意。
旧4学区の普通科高校では学力最下位。
近隣住民からは「やまこう」と呼ばれている。いいイメージを持つ人はほぼいないだろう。
かつては「専門学科に行くのはダルい。とりま普通科。カネかかるから私立はNG」といった考えの受験生が集まっていた。
都立高校全体の平均倍率よりは低いものの、都立高校なので授業料はかからない。だからそこそこの競争があった。
しかし私立学校の授業料実質無償化により、都立下位校に好んで入る受験生は激減した。
同じ授業料タダなら、面倒見がいい(ハズ)の私立高校のほうがいいという中学生・保護者が増えたのだ。
その結果、本来なら落ちている学力レベルの子まで受かるようになってしまった。
大山と同様に、田柄、光丘、八潮、大森、蒲田高校なども、同様に2019年度入試はほぼ全入(試験さえ受ければ合格する)だった。
テストが5教科で30点(500点満点)だとしても受かるのだ。
ホームページによると今春の卒業生のうち、進路が決まっているのが160名。
この学年は210名ちょっとが入学しているので、クラスの4人に1人が進路未定または学校を辞めたのだろう。
◆今年度の目標数値が「中退率0.5%以下」
過去5年で中退率は下がっているのはGood。2.0→2.0→1.0→1.3→1.1
2022年度まで目標数値は「中退率0.5%以下」と学校経営シートには記載してある。
が、平成31年度都立大山高等学校学校経営計画では、中期的教育目標に「転退学をゼロにし、全員を進級、卒業させる」とある。どっちやねん。
こういったその場しのぎで根拠のない数値を出されても、誰も意識しないし目標は到底達成できない。
断言するが、大山高校で転退学ゼロは不可能だ。5年後にこの記事をまた読み直してもらいたい。
◆合格実績について…
2017年度卒業生、つまり2018年の春に卒業した生徒の大学合格実績がホームページに載っている。
・山梨大学
・上智大学
・日本大学
・東洋大学
・専修大学
・上智大学
・日本大学
・東洋大学
・専修大学
これは前校長のことば、
上智大学は推薦合格である。
大山高校は日本大学、東洋大学、専修大学の指定校推薦を持っている。
ということは、一般入試で入ったのはこのうち山梨大だけではないだろうか。
このような立派な結果を出したのは2018年の春。
2019年春の合格結果は、2019年5月26日時点でホームページには載っていない。
ただし卒業生の進路実績(後述)は2019年4月に載っているので、集計はできているはずだ。
去年の結果がよく今年は良くないから、去年の合格結果しか載せていない。と見ている。
そうでないとしても「そう思われること」をしているのだ。
余談だが、北区にある東京成徳大学高校は2019年春の大学合格実績がひどいと人づてに聞いた。
ホームページを見てみると、やはり最新の合格実績は載っておらず。成果のよかった2018年春の結果しか見られない。
こういうところである。
◆キセキの高校について
日経新聞に載っていた記事。ネットニュースにもなったので見た方もいよう。
有料記事なので全文を読んだ人は少ないだろうが、安心してほしい。お金を出してまで読む価値はないと私は思う。
私は図書館で新聞を読んだ。もちろんタダだ。
まず「哲学対話」で難関大への進学者が増えたかのような印象も与えかねない内容だった。
高校の取り組みのおかげで生徒の学力や意識が好転したのなら、なぜもっと合格実績が出ないのか。
私の足りない脳みそで考えても、「もともと頭のいい子が、努力をして実力で受かった」としか思えない。
大山高校の取り組みのおかげで上智や山梨大に受かったとは見えないのだ。
その根拠となるものが以下2つ。
上智大に合格した社本理江さんの合格体験記である。どちらもネット上で公表されているものだ。
1.通っていた塾の合格体験記
私は中学三年生の頃に一度ウイニングに入塾していましたが、あまり勉強せずにそのまま高校に入学しました。
高校に入ってこのままではいけないと思い勉強をするようになりました。その時に昔加藤先生が教えてくださった合言葉の意味がやっと理解でき、英語が得意科目になるようになりました。高校三年生に上がり、三年ぶりにWINNINGに帰ってきた頃には加藤先生の授業が180度違って見えました。 先生の発する言葉一つ一つはとても熱く、どれも心に突き刺さりました。科目として英語を学んだだけでなく、加藤先生からは夢や人としての生き方を教わりました。授業の回数を重ねるにつれ、毎回もっと頑張ろう、強くなろうと思えたのは加藤先生だったからできたことです。
先生の授業をはじめ、いつでも相談にのってくれたチューター、誰にも負けまいと必死に勉強をする仲間に囲まれ、最高の受験生活を送ることができました。
※2019年5月27日時点では見られない。チューターを辞めたのだろう。
2.スタディサプリの合格体験記
大学受験への意識が芽生えたのは、高校入学翌日です。校内にいるたくさんの不良を目にして、自分は何がしたいのかと考えました。
そのときに、まずは大学に入ろうと強く決意したんです。それまで勉強をしたことがなかったため、最初のうちはどうすればいいかわからず、とりあえずノートを丸々写すなど、ただがむしゃらに机に向かっていました。スタディサプリを始めたのは高校2年の春です。
高校に入った時点で大学受験を考え、スタディサプリと塾を併用して合格を勝ち取ったということがわかる。
もちろん、塾・スタディサプリからの依頼でコメントを考えたのであろうが、高校の取り組みについては一言も書かれていなかった。
合格した社本さんを使って「うーん」と思われるような新聞記事を書くのはいかがなものかと思っている。
きっかけを与えたのはすばらしいことだが、それでも大半の生徒は動かすことが出来なかった。
一人の活躍だけで高校全体の取り組みをあがめるのはどうかと思っている。
◆結論は「他を探そう」
何が言いたいかというと、この記事がきっかけで2020年度入試では、大山高校の倍率は間違いなく上がるということ。
「合格しやすい」が長所になったのに、それが無くなるのだ。
それでもキミは、やまこうを受けますか。
来年度入試では、私は教え子に大山高校受験は薦めない。
ここにしか行けないレベルであっても他に行くべき都立高校はある。
大学に行きたいなら、指定校推薦を考えて以下の都立高校をお薦めする。
第一商業…明治大、中央大
北豊島工業…東京理科大、東洋大、東京電機大
練馬工業…東京理科大、東京電機大
北豊島工業…東京理科大、東洋大、東京電機大
練馬工業…東京理科大、東京電機大
◆最後に
なお、2019年春から校長先生が替わった。
「哲学対話」を続ける方針は出ていたが、どうなるのだろうか。
外野にいる者としては楽しみである。
上智大に受かった社本さんの話を読んで、改めてスタディサプリの効果を感じた。
進研ゼミと同じく、映像授業はやり方がマッチする生徒を選ぶ勉強形式だ。
「自分から進んで勉強する子」にとっては、予備校の授業はまどろっこしい。先回りで授業が受けられないからだ。
社本さんがスタサプで成功したのは納得がいく。
<制服あり>
[進路実績]
4年大学27% 短大3% 専門30% 就職17% 他23%
生徒満足度61% 保護者満足度81%
<入試情報>
【一般入試】
テスト:内申=7:3
男子合格基準 内申30/偏差値34
女子合格基準 内申35/偏差値34
男子実倍率
28年1.30
29年1.44
30年1.00
31年1.00
女子実倍率
28年1.21
29年1.33
30年1.00
31年1.06
[推薦入試]
調査書(内申)50%
面接25%
作文25%
男子合格基準 素内申23
女子合格基準 素内申26
[交通]
東武東上線 上板橋駅 徒歩15分
東京メトロ 有楽町線 小竹向原駅 徒歩15分
[進路実績]
4年大学27% 短大3% 専門30% 就職17% 他23%
生徒満足度61% 保護者満足度81%
<入試情報>
【一般入試】
テスト:内申=7:3
男子合格基準 内申30/偏差値34
女子合格基準 内申35/偏差値34
男子実倍率
28年1.30
29年1.44
30年1.00
31年1.00
女子実倍率
28年1.21
29年1.33
30年1.00
31年1.06
[推薦入試]
調査書(内申)50%
面接25%
作文25%
男子合格基準 素内申23
女子合格基準 素内申26
[交通]
東武東上線 上板橋駅 徒歩15分
東京メトロ 有楽町線 小竹向原駅 徒歩15分
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