
初雪の降る日は、以前、浜松授業研究の会で分析を試みたのですが、うまくいきませんでした。
布石が分からないのです。普通の物語教材なら、何度も読み直していると「おやっ」と思う部分がそれとなく見えてきます。物語が起承転結へと流れるように、大事な言葉が目立たないように埋め込まれているのです。
でも、このお話はよく分かりませんでした。それで、前回4年生を受け持ったとき、時間もないこともあり、追求学習を行いませんでした。
あれから、3年が過ぎ、また「初雪の降る日」を授業するチャンスが訪れました。
私なりに、赤鉛筆片手に事前に何度も読むのですが、主人公のおかしな言動の理由が、その後に書いてあって、どうしても動機とは考えられずに困り果てました。
今年のクラスは、面白いクラスです。国語の時間が大好きだし、読み取ること大好きです。私と一緒に、謎解きをすることに生きがいを感じています。そこで、私の答えがないまま、彼らと一緒に、私も同一線上で、彼らの力を借りながら、もう一度「初雪の降る日」に挑戦してみることにしました。
ただし、時間は学期末の一週間しかありません。
だから、読み取るのは、ただ一つ「大問題」だけです。
3月8日から、「初雪の降る日」の読解を始めました。
まず小段落に、段落番号を振ります。
次に、場面分けをします。
驚きました。子供たちが的確に場面を分けるのです。
短時間で。
1 最初は、石蹴りがはじまる。
2 次は、白いウサギが出てくるところで話が変わるよね。
3 おばあさんの話を思い出すところで、また話が変わるよね。
4 よもぎのおまじないを実際にしようとする。
5 ウサギが喜ぶ
6 知らない町にいた
そうそう、それからね~って感じで、みんなでよどみなく場面分けと、ネーミングを行っていきます。
びっくりです。
彼らのどこに、この力があったんだろう。
まだ、数回読んだだけなのに、もう、物語の構成を理解している....
驚きです。
この1年、国語に力を入れてきました。
特に、(春休み中にまとめますが)ごんぎつねは、2ヶ月かけて学んできました。
確実に力がついてきたんじゃないかな~って、うれしい驚きです。
T:最後に、まとめをします。
T:主人公は誰ですか?
S:女の子です。
T:このお話を、「始め~だった女の子が、」「~ことを通して、」「~になったお話。」という形式で、一文でまとめてみましょう...
S:つまり、始め、中、終わりでまとめるってことだね。
T:その通り。すごいね、発問の意図が分かるんだ。
S:あたりまえじゃん、この1年、ずっと始め、中、終わりの勉強をしてきたじゃない!!
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