
10月17日 浜松授業研究の会
ごんぎつねの解釈を教えてもらった。
⑥の場面
子供たちの作った問題は「なぜ、ごんはうなづいたか」
兵十は足音を忍ばせて近寄ってごんを打ちます。
近寄る=何かの近くまで行こうとして、そのものに向かって移動する
近く =その物事との間の隔たりが小さい。
何mでしょうか?
かなり至近距離から打っているので、
ごんは「ばたり」と倒れます。
ばたり=倒れたり落ちたりして、ぶつかる形容。
倒れる=立っていたものが(立っていることが出来なくなって)横になる。
逃げたり、走ったりする事もできず、
一歩も動けずにすぐに倒れると言うことは、
急所に命中して即死に近い状態です。
この状態で「うなづく」なんてよほどのことがあるのです。
「なぜ、ごんはうなづいたか」
①栗を持ってきたのがごんだと分かってくれた
②つぐないができた
これを確かめる文を探します。
「おや。」
と、兵十はびっくりして、ごんに目を落としました。
「ごん、おまいだったのか、いつも、くりをくれたのは。」
ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなづきました。
うなづいた理由は、兵十の言葉
ごん、おまいだったのか、いつも、くりをくれたのは。の中にありそうです。
これは倒置法になっています。
ごん、いつもくりをくれたのは、おまえだったのか。
強調したい部分を前に出すので
「おまえ/だった/の/か。」
の=理由・根拠・主体の立場などを説得的に述べることを表わす。
かに気づいてほしい。
か=(一)質問・疑問の意を表わす。 (これは富士山ですか?)
(五)事の意外に驚く気持を表わす。(これがあの富士山か!)
(一)だと、いつも栗をくれたのは君ですか?
(五)だと、いつも栗をくれたのは、君だったなんて驚いた!
最後の力を振り絞ってうなづくとしたらどっちだろう?
ここですぐにどっちか考えさせると、半数は(1)を選ぶだろう。
そこで、「おや」 の時点で、兵十がごんのどこまで何となく分かったのかを考えさせよう。
くりを持ってきた事に気づいた。ごんの30%ぐらい。
T:ごんは30%で良かったの?
S:いや、償いをしたい。
T:償いは何%なの
S:100%
T:じゃあ、ごんが100%にする手立ては!!
ばたりと取り落としたのは100%理解したからだ。(うなぎのことを心から悪いと思っている)
兵十の気持ちが30→100%に変わったのはどこか。
うなづいたから。
などと学んでから、決を採ろうか?
これでは、あまりに誘導尋問かな?
ともかく このように話合うと
「なぜ、ごんはうなづいたか」の答えは
①栗を持ってきたのがごんだと分かってくれた
②つぐないができた
ではなく
③自分の意思を伝えるため
となるように持って行きたい。
ばたりと取り落とすは、H先生が展開の核としてあつかう。
この意味も皆さんに相談した。
取り落とすのは、兵十があり得ないことを知って動揺したからだ........
しかし、国語辞典で取り落とすを調べると
取り落とす=うっかり落とす
と載っている。
切迫した兵十の気持ちを取り扱いたいのに、なんだか間の抜けたような意味になってしまう。
そのことについて質問した。
すると、M先生が、うっかりで全然構わないよ。とおっしゃった。
うっかりを辞書で引くと
うっかり= 注意が行き届かない。
火縄銃は重いから注意しなければ行けないのに、注意できなくなってしまう。
それはどうして?
ショックで力が抜けた。
となります、と教えて頂いた。
うっかりという言葉をイメージだけで考えていたが、辞書を引くと解決することが分かった。
これで、totoroも、H先生も来週の授業に向け準備が整った。
57回 |
11月14日 | 土 | 9:00 | 15:00 | 天竜壬生ホール | 第1会議室 |
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