totoroの小道

「挑戦することで、きっといいことがある」  http://www.geocities.jp/totoroguide/ 

追究方式の授業の基本スタイル

2015-01-18 23:42:27 | 国語

つい1月の浜松授業研究の会 1月14日 浜北文化センター 

いつも、この会は皆の実践が多くてなかなか国語の教材解釈を行う時間がとれませんでした。
今回は、実践発表はお休みして、わらぐつの中の神様を使って「追求方式の授業の基本スタイル」の学習を行いたいと思っていました。

そこで、過去のこの学びや、授業研究の会で教えていただいたことやその資料を見直し、
今回用に「追求方式の授業の基本スタイル」 をまとめておきました。

 

追求方式の授業の基本スタイル

Ⅰ、追求前の作業
 ・新出漢字の読みと書き順覚え
 ・朗読(個人、グループ、全体)(指名読み・・一文読み、段落読みなど)
 ・登場人物の確認(個人→全体)
 ・全体のイメージ作り(個人→全体)(あらすじをつかむ。誰がいつ、どうしたかなど)
 ・意味調べ  
 ・場面の出来事をつかむ・中心人物を見つける(行動が激変した人)(個人→全体)
 ・心をひかれた文、段落に◎をつける。できたら欄外に理由を簡単にメモする。

Ⅱ、追求過程
 1、予想外の行動変化(大変化)を探す。
 ①中心人物の行動で予想外の変化がある(ありそうな)段落Aを選ぶ。
 ②その中から登場人物の予想外の行動変化を述べた文aを抜き出す。
 ③その文が本当に事件性のある・非日常的な内容を持つ文かどうかを調べる。
 (普通なら~するはずなのに~するのは「変だ」「おかしい」「つじつまがあわない」)
 ◎その文を追求対象(展開の核)とする。
 ⑤追求対象(展開の核)を含む段落もしくは場面についてのイメージを書かせる。
                              
 2、「変だ」「おかしい」と思う語句・文を抽出し、その意味を調べる。
 ①文aの中から「変だ」「おかしい」と思う語句を選び、意味を調べる。
 (さらに詳細に。当たり前だと思う言葉についても調べてみる。)
 ②段落Aの中で、文a以外の文の中から「変だ」「おかしい」と思う語句・文を選び、
  意味を調べる。
 ③「変だ」「おかしい」として子どもが出した語句・文は追求過程でいつでも使える
  ように板書、もしくは掲示をしておく。この段階で注意が向けられなかった語句・文
  は追求過程で活用の対象とはなりにくい。

3、大問題を考える。
 ①展開の核が行動の変化である場合は、その行動の動機(原因・理由あるいは目的)
 の追求が問診問題となる。中心人物の予想外の行動変化(大変化)に対して、
 「こんな行動をとることになったのは、なぜ(どうして)だろう。」
 ②二つのなぜ「なぜ・どうして」
 A 一般的なもの。どうにでも答えられる、答えようがないもの。限定がない。
     .......文から離れるからである。
 B 具休的なもの。答えが2または3ぐらいの選択肢として頭に浮かぶようなもの。
     .......文で限定されている。さらに証拠によって限定されている。
 ③Bの「なぜ・どうして」という問題を別な表現に言い換えられる可能性があるかどうかを検討してみる。
      (「何が」「誰が」「何があって」「何のために」など様々)
 4、大問題に対する答えの整理・分類による対立問題化
 ①大問題に対する答えを持ち、対立問題化を行う。
・2~3の対立問題をつくる。
・一つしか見つけられない場合は、それは「正しいか」「正しくないか」の対立問題 にする。
・4以上の対立が出たときには、話し合って3つ以下にまとめる。
  ※「こんな行動をとることになった動機(原因・理由もしくは目的)は何か。」でまとめることができる。
  ※主語が一致していないと、整理・分類を行うことはできない。出てきたと答えの主
   語が一致しているがどうかは、整理・分類に入る前に確認する必要がある。

5、対立問題と学級課題
 ①対立問題ができたら、選択肢の支持を調べ、学級課題を作る。

6、対立問題を論証して解決する
 ①小問題を出し合う。大問題が行動に対する問題であるのに対して、小問題は言葉に
 対する問題である。子どもたちの作った小問題の質によって、論証が成功するか否
 かが変わってくる。それゆえ、小問題の作り方(言葉に対する疑問の持ち方)に対
 する指導は新年度当初から計画的に執拗にやっていく必要がある。

 

7、 小問題の作り方
☆小問題とは主に言葉に対する問題である。子どもたちの作った小問題の質によって、
 大問題の論証が成功するか否かが変わってくる。それほど小問題は大切なものであるので、
 執拗に、様々なバリエーションの小問題の作り方(言葉に対する疑問の持ち方)を教えていく必要がある。

〈小問題作りの視点〉
1、「~って何(どういう意味?」
2、「~と~はどう違うの?】(似た「置き換えられる」言葉との比較)
3、「~はなくてもいい。どうしてあるの?違いは何?」(なくててもいい言葉・文)
4、「この会話のつながりがおかしい。答え方がおかしい。」(セリフとセリフのつながり)
5、「連と連のつながりがおかしい。」
6、動きのある語句にこだわらせる。(動詞の各要求)
   例〈いく〉…「どこからどこヘ?」 ..〈はじめる〉…「終わりはどこ?」
7、敏感になってほしい(要注意の)語句を知らせる。(作者が異化表現している語句)
   例①〈も〉…「どの意味の‘も’?」 
     〈~てみる〉…「~て何を試すの?」「試し終わりはどこ?」
     〈のです〉…(理由)「何の理由?」
     〈~まで〉…「いつからいつまで?」
     〈~ヘ〉…(方向)「どこからどこヘ?」
     〈けれども〉…「前件と後件のつながりの矛盾は何?」
     〈~たら〉…(びっくりの‘たら’)「何をびっくりしたの?」
     〈~ても〉…「どういう予想があったの?」

8、その他様々な問題作りの視点
①時聞…「いつ~したか」「どれぐらい時間があったか」など
②位置…「どこから見ていたのか」「今どこにいるのか」など
③相手…「誰が誰に~したか」「誰が言わせたか」など
④様子…「どんな顔で言ったのか」「どんな言い方で言ったのか」など
⑤比較…「大きいか、小さいか」「全体か、一部か」「強いか、弱いか」など
⑥変化…「(ある言葉が)ここでは~なのに、ここでは~に変わっているのはなぜか」など
⑦倒置…「何を強調しているのか」「前後を変えるとどうなるか」など
⑧強調…「何を強調しているのか」「何のための強調か」など
⑨繰り返し…「(同じ語・文の繰り返しのとき)何を強調しているのか」など
⑩題名…「題名との関係は何か」「題名と内容は一致するか」など
⑪程度…「どれぐらいうれしいのか」「どれぐらいかわいいのか」など
⑫状況…「家にいたのか、いなかったのか」「気づいていたのか、いなかったのか」など
⑬差違…「‘悲しい、と‘かわいそう’はどう違うのか」など
⑭対象…「誰にとってか」「何にとってか」など
⑮内容…「何が悲しいのか」「何がこわいのか」など
⑯継続…「今も続いているのか」「今もしているのか」など
⑰理由…「なぜ(どうして)~なのか」など
⑱目的…「何のためにl~なのか」など
⑲順序…「どうしてこういう順序でする(言う)のか」など
⑳真偽…「本当に~したのか」「~の言ったことは本当か」など
21類推…「‘探した’ということから分かることは何か」など
22用法…「どういう使い方があるか」「どんな時に使うのか」など
23指示語…「何を指しているのか」など
24接続詞…「どういうつながりかたか」「どういう意味か」「順接か、逆接か」など

 

50回 2月14日  土  9:00  15:00  浜北文化センター  第1会議室
51回 4月11日  土  9:00  12:00  天竜壬生ホール  第1会議室

にほ  んブログ村 教育ブログ 小学校教育へ藍色と空色と  緑のページ浜松授業研究の会

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿