★ヒロキさんから参戦記が届きましたのでアップいたします
Woody
10/8岡山国際サーキット6時間耐久サイクルロードレース参戦記
from ヒロキ
今年も行って来ました。旧英田町、岡山国際サーキットで行われた6時間耐久サイクルロードレース。実を言うとあまり好きではないレースの一つなのですが、何故かここ数年、連続出場しています。
何故好きではないかと言うと、このレース、あまりにもデンジャラスだからです。天気予報の長期予想を見ても、あまり良い天気とは言えそうもないし、雨が降らなくても結構転倒の多いレースだからです。それでもここ数年、連続出場しているのは、トライアスロンとは違うスピード感と、風を切るのではなく、「風になる」感覚に酔いしれたいからでしょうか。
レース準備は実は2日前からしていました。天気の長期予報を見ても当日は雨マークだし、雨が降らなくても、高速コーナーでは結構転倒者続出レースなので、用心の為、2日前にはミシュランの最高級タイヤ『pro2grip』に交換し、当日に備えました。このタイヤ、雨天時のグリップは抜群に良いです。一回これを履いたら結構病みつきになります。1つだけ欠点があるのですが、それはとても摩耗しやすい事です。だいたい私なんかがこれを履いて練習をすると、1ヶ月で摩耗して、使い物にならなくなります。
さてそして当日の朝、起きてみると、天気予報通りの雨。「あ~、エントリーしなきゃ良かった」と思いながらもレース会場に到着。雨合羽を着て駐車場からパドックに歩いて行きました。10時のスタート時点でもまだ雨は止んでいませんでした。
「今年のテーマは取りあえず転けないようにして完走しよう」と決めてスタート地点に並びました。位置取りは真ん中辺。上位を狙うなら、最前列から3~4列目くらいが本当は良いのです。マラソンや駅伝などではあまり考えられないのですが、自転車レースでは6時間耐久と言えども、「スタートダッシュで差を付けろ」という作戦があるし、実際速い選手はそうしているのです。こういうところがトライアスリートやランナーが苦手にしている所です。
「まあ、行きたい人間は勝手に行かせりゃいいや」と開き直って、中盤位からのスタート。途端に前の選手のタイヤから水しぶきが眼鏡にかかるし、口に入る。「あ~、やっぱり出なきゃ良かった!」と心の中でそう思う。それでもスタート地点はちょっとした上り坂なので、大したことはなかったですが、下りの右カーブに差し掛かった所で、「きゃー!怖い~!」と叫ぶ女性の声が!あんたの声の方がよっぽど怖いわ!と思う間もなくすぐ横に居た選手が早速転倒。「やっぱり出なきゃ良かった!」と泣きそうになりながらも前の選手に追従するしかない。大丈夫、このミシュランのタイヤはちょっとやそっとで滑りはしないと言い聞かせながら、最終高速コーナーをブレーキをかけながらクリアー。すぐ後ろでドシャ、ガシャと複数のバイクが転倒する音がする。「あー、ワシの前の選手でなくて良かった」と思いながら1周目を終えました。
このレース、6時間耐久だけではなく、2時間耐久や3時間耐久、またそれぞれにリレーがあり、マウンテンバイクあり、ママチャリありで、数百人の人間が一斉にスタートするからこういうデンジャラスな光景が生まれるんだと思う。特に最初の2時間で、何人の人間が転倒したのか、数え切れない位です。とにかく最初の2時間は転けるのが怖くて、速い集団に追い越されても、追従しようとは思いませんでした。それでも3時間耐久の部が終了して、バイクの数が格段に減ってからは、ちょっとは速い人の後ろを付いていこうとして、もがいてみました。でもどうもどちらかというと後ろに付かれるばかりで、なかなか付かせてくれる人間がいない。気が付くと私の後ろに付いていた人間に抜かされて、そのまま離されてしまうというパターンになっていました。
「しどいわ!人のことさんざんいいように利用して、使い物にならなくなったらさっさと捨てて行ってしまうなんて!」と心の中で文句を言いながら、付いて行ける人間を捜し続けること○時間、(多分、4~5時間経過してから)やっと自分が付いていける集団を発見。最初は4~5人の集団だったのが、最終的には10人くらいになったと思います。それまで一週を6分30秒くらい掛かっていたのが、一気に5分45秒くらいで周回出来るようになりました。ををっ!!これは快適!これぞ自転車レースの醍醐味とばかりに、やっと人の後ろに付いて走る快感に酔いしれました。天気も回復し、長袖ジャージでは暑いくらいになりました。
気が付くとタイムは6時間まで後5分、という事はあと1周でレースは終了というところまで来ていました。前を行く選手のスピードは一向に落ちない。それどころかバックストレートでは更に加速してスピードを上げて走る。「え!ウソだろ!」と思うくらいのスピードにのる。10人くらいの集団が見事に一列になって先頭選手を追う。最後に上り坂が待っているのに、こんな所からゴール前スプリント?ウソではなかった。最終高速コーナーをクリアーして、上り坂になっても、その選手のダッシュはまだ続いていた。それにしても自転車が高速コーナーをクリアーしている姿というのは実に美しい。私自身も外から見たらああゆう風に美しく見えるのだろうか?などとほんの少し考えていたら、すぐ最終左カーブが来て、ゴールラインまで後300mという所まで来ていた。それまで縦一文字だった集団が、ここに来て一気に横一列になってゴールを目指す。チームでリレーしている選手や、周回が違う選手もいっぱい居ることは分かっていても、最後の最後はガチンコ勝負で、ゴール前スプリントを決める。これが自転車レースの掟だ。
ほんまにこれが6時間耐久レースの最後かと思うくらいに白熱したゴールだった。10人くらいの集団の中では、多分私は半分くらいの順位でゴールしたと思う。頭の中が真っ白になる。我ながら格好ええではないか!こうしてワタシのツアー・オブ・ジャパン、もといツール・ド・岡山国際サーキットは幕を閉じたのでした。
結果は57周、6時間1分?秒で、7位。距離にして211kを6時間で走った事になります。平均時速35.7k。昨年の記録を見ると、ソロでこの周回数なら2位に入れたところでした。実際に昨年よりも1周多く走っているのですから。それでも7位という事は、如何に今年はレベルの高い選手が集まったかです。走り終わってしみじみと、そういうレベルの高い選手達と共に走れた事を幸せに思う。
ところでこのレース、基本的に3位までしか表彰されないのですが、何故か7位は『飛び賞』ということで、表彰台に上がれました。飛び賞の景品はテレビせとうちのマスコット『ななちゃん』の小さい縫いぐるみとななちゃんボールペン、ななちゃん携帯ストラップでした。なるほど、7位だから『ななちゃん』なのか、と妙に納得した訳でした。
表彰台にて、インタビュアーの人に聞かれました。
「又来年も出たいと思いますか?」
思わず答えました。
「勿論出ます!」
来年も又、6時間の序盤では「出なきゃ良かった」と思うだろうな。(笑)
あ、そうそう、このレースリザルト、テレビせとうちのホームページの『イベント』をクリックするとアップされています。
Woody
10/8岡山国際サーキット6時間耐久サイクルロードレース参戦記
from ヒロキ
今年も行って来ました。旧英田町、岡山国際サーキットで行われた6時間耐久サイクルロードレース。実を言うとあまり好きではないレースの一つなのですが、何故かここ数年、連続出場しています。
何故好きではないかと言うと、このレース、あまりにもデンジャラスだからです。天気予報の長期予想を見ても、あまり良い天気とは言えそうもないし、雨が降らなくても結構転倒の多いレースだからです。それでもここ数年、連続出場しているのは、トライアスロンとは違うスピード感と、風を切るのではなく、「風になる」感覚に酔いしれたいからでしょうか。
レース準備は実は2日前からしていました。天気の長期予報を見ても当日は雨マークだし、雨が降らなくても、高速コーナーでは結構転倒者続出レースなので、用心の為、2日前にはミシュランの最高級タイヤ『pro2grip』に交換し、当日に備えました。このタイヤ、雨天時のグリップは抜群に良いです。一回これを履いたら結構病みつきになります。1つだけ欠点があるのですが、それはとても摩耗しやすい事です。だいたい私なんかがこれを履いて練習をすると、1ヶ月で摩耗して、使い物にならなくなります。
さてそして当日の朝、起きてみると、天気予報通りの雨。「あ~、エントリーしなきゃ良かった」と思いながらもレース会場に到着。雨合羽を着て駐車場からパドックに歩いて行きました。10時のスタート時点でもまだ雨は止んでいませんでした。
「今年のテーマは取りあえず転けないようにして完走しよう」と決めてスタート地点に並びました。位置取りは真ん中辺。上位を狙うなら、最前列から3~4列目くらいが本当は良いのです。マラソンや駅伝などではあまり考えられないのですが、自転車レースでは6時間耐久と言えども、「スタートダッシュで差を付けろ」という作戦があるし、実際速い選手はそうしているのです。こういうところがトライアスリートやランナーが苦手にしている所です。
「まあ、行きたい人間は勝手に行かせりゃいいや」と開き直って、中盤位からのスタート。途端に前の選手のタイヤから水しぶきが眼鏡にかかるし、口に入る。「あ~、やっぱり出なきゃ良かった!」と心の中でそう思う。それでもスタート地点はちょっとした上り坂なので、大したことはなかったですが、下りの右カーブに差し掛かった所で、「きゃー!怖い~!」と叫ぶ女性の声が!あんたの声の方がよっぽど怖いわ!と思う間もなくすぐ横に居た選手が早速転倒。「やっぱり出なきゃ良かった!」と泣きそうになりながらも前の選手に追従するしかない。大丈夫、このミシュランのタイヤはちょっとやそっとで滑りはしないと言い聞かせながら、最終高速コーナーをブレーキをかけながらクリアー。すぐ後ろでドシャ、ガシャと複数のバイクが転倒する音がする。「あー、ワシの前の選手でなくて良かった」と思いながら1周目を終えました。
このレース、6時間耐久だけではなく、2時間耐久や3時間耐久、またそれぞれにリレーがあり、マウンテンバイクあり、ママチャリありで、数百人の人間が一斉にスタートするからこういうデンジャラスな光景が生まれるんだと思う。特に最初の2時間で、何人の人間が転倒したのか、数え切れない位です。とにかく最初の2時間は転けるのが怖くて、速い集団に追い越されても、追従しようとは思いませんでした。それでも3時間耐久の部が終了して、バイクの数が格段に減ってからは、ちょっとは速い人の後ろを付いていこうとして、もがいてみました。でもどうもどちらかというと後ろに付かれるばかりで、なかなか付かせてくれる人間がいない。気が付くと私の後ろに付いていた人間に抜かされて、そのまま離されてしまうというパターンになっていました。
「しどいわ!人のことさんざんいいように利用して、使い物にならなくなったらさっさと捨てて行ってしまうなんて!」と心の中で文句を言いながら、付いて行ける人間を捜し続けること○時間、(多分、4~5時間経過してから)やっと自分が付いていける集団を発見。最初は4~5人の集団だったのが、最終的には10人くらいになったと思います。それまで一週を6分30秒くらい掛かっていたのが、一気に5分45秒くらいで周回出来るようになりました。ををっ!!これは快適!これぞ自転車レースの醍醐味とばかりに、やっと人の後ろに付いて走る快感に酔いしれました。天気も回復し、長袖ジャージでは暑いくらいになりました。
気が付くとタイムは6時間まで後5分、という事はあと1周でレースは終了というところまで来ていました。前を行く選手のスピードは一向に落ちない。それどころかバックストレートでは更に加速してスピードを上げて走る。「え!ウソだろ!」と思うくらいのスピードにのる。10人くらいの集団が見事に一列になって先頭選手を追う。最後に上り坂が待っているのに、こんな所からゴール前スプリント?ウソではなかった。最終高速コーナーをクリアーして、上り坂になっても、その選手のダッシュはまだ続いていた。それにしても自転車が高速コーナーをクリアーしている姿というのは実に美しい。私自身も外から見たらああゆう風に美しく見えるのだろうか?などとほんの少し考えていたら、すぐ最終左カーブが来て、ゴールラインまで後300mという所まで来ていた。それまで縦一文字だった集団が、ここに来て一気に横一列になってゴールを目指す。チームでリレーしている選手や、周回が違う選手もいっぱい居ることは分かっていても、最後の最後はガチンコ勝負で、ゴール前スプリントを決める。これが自転車レースの掟だ。
ほんまにこれが6時間耐久レースの最後かと思うくらいに白熱したゴールだった。10人くらいの集団の中では、多分私は半分くらいの順位でゴールしたと思う。頭の中が真っ白になる。我ながら格好ええではないか!こうしてワタシのツアー・オブ・ジャパン、もといツール・ド・岡山国際サーキットは幕を閉じたのでした。
結果は57周、6時間1分?秒で、7位。距離にして211kを6時間で走った事になります。平均時速35.7k。昨年の記録を見ると、ソロでこの周回数なら2位に入れたところでした。実際に昨年よりも1周多く走っているのですから。それでも7位という事は、如何に今年はレベルの高い選手が集まったかです。走り終わってしみじみと、そういうレベルの高い選手達と共に走れた事を幸せに思う。
ところでこのレース、基本的に3位までしか表彰されないのですが、何故か7位は『飛び賞』ということで、表彰台に上がれました。飛び賞の景品はテレビせとうちのマスコット『ななちゃん』の小さい縫いぐるみとななちゃんボールペン、ななちゃん携帯ストラップでした。なるほど、7位だから『ななちゃん』なのか、と妙に納得した訳でした。
表彰台にて、インタビュアーの人に聞かれました。
「又来年も出たいと思いますか?」
思わず答えました。
「勿論出ます!」
来年も又、6時間の序盤では「出なきゃ良かった」と思うだろうな。(笑)
あ、そうそう、このレースリザルト、テレビせとうちのホームページの『イベント』をクリックするとアップされています。
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