五月しょっぱなから不景気な話題で申し訳ありません。
うちの近所の小学校は「小規模特設校」というちいさな小学校です。複式学級、つまり、同じクラスに違う学年の児童が在籍しています。これには特別な認可が必要なのですが、行政は国からのこの認可を返上し、小中学校の統廃合を進めようとしています。お題目は色々ありますが、要は経費削減です。教育にお金をかけないと日本も、地方も、どんどん衰えていきます。その典型例です。
この小学校には、東京からこの学校のためにわざわざ引っ越してきた親子もいるそうです。はい、完全にリアル「ほたるん」です。越してきたときに、「この小学校は統廃合の対象になっていますよ」という説明はしていたそうです。議会の議員諸氏は一部に疑問をぶつける者も居ましたが、最終的に全員が議案に賛成しました。無い袖は振れないという訳です。国全体の在り方として、教育にもう少し力を入れないと、日本の滅亡スピードが速くなります。どんな国も、いつかは必ず滅びます。今は滅んでいない国だけが残っている状態です。滅亡を少しでも遅らせるために、なんとかならないものでしょうか。
なお、「のんのんびより」では、児童・生徒六人に先生はお姉ちゃんだけという描写でしたが、あと分校長が居るはずです。そして体育や美術、算数などを教えているはずです。つまり、教員一人当たり三人を担当しています。街中だと平均で二十人くらいです。少人数教育には大変な経費がかかります。でも、それが良い点だと感じる者の視点を一切、抜きにした今回の議決に大きな疑問を持ちます。
関係ないかもですが、友人に、日本を代表する大企業に勤める者が居ます。待遇は素晴らしくて、国や自治体に税金をちゃんと払っています。どこかの企業のように税金を巧みに逃げるなんてことはせず、どっさり払っていると聞きます。友人はその税金で企画された地域の行事に参加し、自ら何かを作ろうともしています。いわゆる副業です。こうやって経済は回ると思うのだけど、衰退する一方の私の住む地域ではこのような回転が存在しません。予算は削減ばっかりです。下水道事業も同じです。大多数の地方は同じ問題を抱えています。国を挙げて取り組まないといけないのではないでしょうか。
「のんのんびより」が滅亡すると、徐々に何かが滅んでいきます。最後には国が滅びますが、次に出来る国がもっと良いと保証できるのは今の有権者、つまり市民の力だけです。