<戦争中、南靜園の入所者が避難した壕からの眺め>
きのう本土はいわゆる終戦記念日、「敗戦の日」で、なにやらさわがしいかったらしい。日本の終戦は国際的にはポツダム宣言に調印した9月2日とするところが多い。沖縄の日本軍が正式に降伏したのが9月7日。だが、それからも果たして本当に終戦、戦後といえるのか。
5,6年前、知人が講演で「戦争を知らない子供たち」なんて言わないでほしい。沖縄も日本というなら、太平洋戦争が終わっても米軍の占領下では朝鮮戦争、ベトナム戦争、現在はアフガニスタン、イラクと、我々の目の前の基地から出撃していく。ベトナムでは枯葉剤で多くの障害者を生み出し、イラクでは劣化ウラン弾で子どもたちや大人も被ばくさせた。
その知人のウェッブ上の文章で、一生の願いは「戦後と呼ばれる世界で暮らすこと」とあった。「もはや戦後ではない」と一体いつ、誰が言ったか。それは朝鮮戦争、ベトナム戦争の軍需景気でひと儲けし、ベトナムや水俣などで障害者をつくり続けることに加担し、イラクや福島で被ばく者をつくり出すことに異をとなえなかった、そうした日本人だから言える言葉だ(普)