8日の昼に下地敏彦氏の今後の政策を紹介した記事をアップした。さすがに官僚出身、公共事業などをエサに、手堅く支持を取り付けているな、と思っていたら仲間からメール。その日はうっかり琉球新報をチェックし忘れていたので、あわててネットを見て、身体がふるえた。
下地島訓練飛行場は、建設当時から自衛隊が喉から手の出るほど欲しがっていることはよく聞き、その後の経緯についてはあらためて述べるまでもないが、民主党鳩山政権からの動きや、危機が煽られる昨今の尖閣問題で、当然出てくる話だ。そういえば先の記事の最後に、下地氏としては、下地島空港についてのコメントに、意外とはっきりしたニュアンスが感じられた。しかし、当日の紙面には「自衛隊、下地島活用検討予算要求」についての記事はない。
これからの政策の中には、ロックフェスタなどを、天候に左右されずに開ける大型施設の建設の検討が盛られているが、そういう催しは、都会に行けばいくらでもある。ちょっと環境に気を付ければ島自体が公園というのに、自然を壊してまで新たな公園をつくるのとおなじ発想ではないか。
島根の鹿島や愛媛の伊方、いまは計画が止まっている山口県の上関など、空虚なハコモノが並ぶ風景を思い出す。そのハコの維持費のために財政がひっ迫し、それを補うためにまたあらたな原発の増設を必要とする。宮古島市にとって、原発に代わるものが自衛隊、ひいては米軍基地ということか。(普)
《追記》
7日から12日の間にコラムが3本。うち2本は執筆者のお顔が浮かぶようなほのぼのとしたものであったが、12日(土)は下地氏の政策に全面的支持を書き連ねた後、
「下地島空港についてのコメントは発表された政策以外の事として記者の質問に答えたものと思える。候補者としては空港そのものに触りのない答えになって当然だし、自衛隊使用の有無についての言及も県の方針に期待するとしたのは当たり前だ。地方行政は、地方の住民自らの責任と負担において処理できる範囲にとどめ置くべきである。」とあった。
まさに「お上のやることに口を出すな」と言っているのと同じだ。これがこの新聞の経営陣の本音を代弁するものなのだろう。
下地氏の公約でさえも「安全な市民生活」を挙げている、それを脅かされようとしている今、私たちは声を上げる。