ある牧師から

ハンドルネームは「司祭」です。

「パウロ書簡のコロサイ書とエフェソ書は偽書であり、コロサイ書の著者はフィレモン、エフェソ書の著者はオネシモである」

2020年06月06日 | コラム「パウロとフィレモンとオネシモ」

クリスチャントゥデイへの拙コラム「パウロとフィレモンとオネシモ」の17回を掲載していただきました。今回からはコロサイ書の講解になります。

第15回第16回で書かせていただいたのですが、私は、「コロサイ書は擬似書簡であり、パウロの弟子がパウロの言葉として書いたものであり、それはフィレモン(もしくはフィレモンとアフィアとの共著)だ」と考えています。

理由はだいたい3つです。
①コロサイ書はフィレモン書を良く知った者によって書かれている。フィレモン書をもっとも良く知っているのは、フィレモン(とアフィア)である。
②コロサイ書を書く必要があったのは、教会に直面する問題に対処すべきコロサイ教会の牧会者であり、それはフィレモン(とアフィア)である。
③エフェソ書がオネシモの著作であることはグッドスピードによって示されており、私はそれを支持する。そうだとすると、エフェソ書とフィレモン書の間に位置するコロサイ書は、オネシモとパウロの間に位置する者であり、それはフィレモンである。

本コラムは「パウロとフィレモンとオネシモ」ですが、それはフィレモン書とコロサイ書とエフェソ書を、この弟子関係の系譜の中で読み取っていくものです。

今回はコロサイ書の冒頭の書き出しをフィレモン書と比較しています。あまりにも似ています。

コロサイ1:1~4 フィレモン1~5
1 神の御心によってキリスト・イエスの使徒とされたパウロと兄弟テモテから、2 コロサイにいる聖なる者たち、キリストに結ばれている忠実な兄弟たちへ。 1 キリスト・イエスの囚人パウロと兄弟テモテから、わたしたちの愛する協力者フィレモン、2 姉妹アフィア、わたしたちの戦友アルキポ、ならびにあなたの家にある教会へ。
わたしたちの父である神からの恵みと平和が、あなたがたにあるように。 3 わたしたちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が、あなたがたにあるように。
3 わたしたちは、いつもあなたがたのために祈り、わたしたちの主イエス・キリストの父である神に感謝しています。 4 わたしは、祈りの度に、あなたのことを思い起こして、いつもわたしの神に感謝しています。
4 あなたがたがキリスト・イエスにおいて持っている信仰と、すべての聖なる者たちに対して抱いている愛について、聞いたからです。 5 というのは、主イエスに対するあなたの信仰と、聖なる者たち一同に対するあなたの愛とについて聞いているからです。

こういったことが何を示しているか?などはコラムでぜひお読みください。

パウロとフィレモンとオネシモ(17)「天に蓄えられている希望」―空間軸を中心とした終末論― 臼田宣弘

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