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お好み夜話-Ver2

4日目の朝陽

大晦日の夜は十割蕎麦に辛味大根を入れて食べ、どうでもいいテレビをダラダラと見ずに、除夜の鐘も待たず10時ごろには寝てしまった。
 
 
元日の午前3時ごろ一度トイレに起き、次に起きた時はニューイヤー駅伝がスタートする前の朝7時半。
 
なんとなくすっきりしない感じだったが、風呂は湧いていて小僧はノンアルコールビール片手で初風呂に入る気満々だったので、我が家の新年の恒例行事ができる幸せに水を差してはならんと、この日のために買っておいた山形県の特別純米「十水」を冷蔵庫から出して服を脱いだ。

小僧と二人で湯船に浸かり、おめでとうの乾杯をして外から内から温まる。
 
しかし調子が良ければ2杯3杯とすすむのに、なんとなく酒がすすまず1杯がやっと。
 
風呂上がりにニューイヤー駅伝を見ながら新年はじめての食事をとるが、いつもなら3、4個は食べる焼き餅を1個食べただけでよくなり、酒も飲む気にならずお茶をすすり、ちっとも気合が入らない。
 
今日は「ヨーコ」が子供たちを連れて我が家に来ることになっていて、このオヤジはお好み焼を焼くことになっていたのだが、とてもそんなことはできそうになく、かあちゃんから「ヨーコ」に連絡を入れてもらい、「ちょっと寝る」とヨギボーに倒れこんだ。
 
なんだか頭がボヤッとして目元が重く、アイマスクをしたら瞬落ち💤
 
目が覚めたのは午後3時過ぎ、しっかり寝たはずなのになんだかまだモヤッとして冴えない。
 
4時過ぎ、地震‼️
 
気持ちの悪い揺れがしばらく続き、テレビで能登の激震の速報が流れた。
 
昼も食べていないが全く食欲がわかない。
 
なんという自然の仕打ち、元旦だろうがなんだろうが災害は所選ばず、津波が気にかかる、原発はどうなっているのか❓
 
テレビをザッピングしながら能登・北陸の状況に注視した。
 
昨夜までなんの不調もなかったのに、一夜明けたらまったく気合が入らず、どこがどうのというわけでない不定愁訴はこの地震の前兆を感じていたのかと思ってしまう。
 
はなから正月気分などなかったが、この大災害でなお気分が滅入ってしまい、生あくびばかりが出るので元日もとっとと寝てしまった。
 

1月2日。
 
昨夜は一度も起きずに8時過ぎに目覚め、箱根駅伝の2区を見ながら着替え、腹がグーッと鳴いたのでお茶漬けをさらさらとやって朝の薬を飲んだ。
 
駅伝を見ているうちにだんだん体が目覚めてきて、バランスボールに座って青山学院の往路優勝を見た。
 
昨年は元旦から毎日歩いて汗かいていたのに、今年はまだちっともその気にはならず、動かないオヤジを見切って小僧は一人で外へコーヒーを飲みに行ってしまった。
 
駅伝が終わってからのテレビは地震の続報とどうでもいい番組ばかりだったが、バランスボールからヨギボーに乗り換えてだらっと見るともなしに見ていたら、今度は羽田空港で大惨事!(◎_◎;)
 
なんだなんだ、どうした今年は⁉️ 
 
パリピな政治屋のスットコドッコイがいろんなところに悪影響を及ぼしてるのか💢
 
ハアァァァ〜ッとため息をついて、今夜も酒を飲む気にならずとっとと寝てしまった💤
 
 
1月3日。
 
起き抜けの体調は悪くない、さっと着替えて作っておいたお好みの生地の様子をみて、ホットプレートを出した。
 
元旦に来る予定だった「ヨーコ」は子供たちとお昼前に来ることになり、今日こそはしっかりお好みを焼いてもてなそうと準備した。
 
かあちゃんは「ヨーコ」の家へ行って子供たちに会っているが、オヤジは10年ほど前に長男と長女に1度店で会ったきりで、まだ小さかったからもうほとんど覚えていないだろうし、次男と次女には今回初めて会う。
 
小学生の時にしょっちゅう我が家に泊まりにきて寝ぼけてオヤジの胸に踵落としして肋骨にヒビを入れたあの「ヨーコ」が、寝返りをうってオヤジの鼻っ面に屁をこいたあの「ヨーコ」が、4児の母になるとは今だにびっくりなことだ。
 
10時を過ぎてからお好みを焼き始め、モダン焼と焼きそばの準備もした。
やがてやって来た「ヨーコ」と子供たちははじめての我が家に興味津々で、キョロキョロしつつも焼きあがったお好みにさっそくかぶりついた。
 
4枚のお好みとモダン焼をぺろっと平らげ、焼きそばにも箸を伸ばす食べ盛りの子供たちを見ながら、チーズと餅と明太子を入れたお好みを追加で焼いた。
 
こんな食べ盛り育ち盛りの子供たちが4人いたら「ヨーコ」ママは毎日バタバタだろうが、少子化の日本には貴重だ。
 
食べて飲んで用意したお菓子もつまみ、子供たちの近況など聞きながら箱根駅伝の復路を見た。
 
おじさん飲もうよと「ヨーコ」から言われりゃ、昨日までイマイチだったことは素振りにも出さずビールをプシュッと( ^ ^ )/□
 
すると4女の「ジュリ」ちゃんからなんかゲームはないのと問われ、おぢさん家はアナログのボードゲームしかないんだけど、ツイスターゲームはやったことがあるかいと聞き返したら、ないしやってみたいと即答。
 
で兄妹4人でツイスターゲーム対決。

20数年もののツイスターゲームバカ受け\(^^)/

食べて飲んで体を動かしてすっかり満足した子供たちと「ヨーコ」ママは2時過ぎに帰っていった。
 
「マゴ」が帰ったあとはいつもそうだが、すっかり気の抜けたオヤジとかあちゃんは言葉もなく座椅子とヨギボーでひと眠り。
 
夜、やっとまともに正月飯を食べてちょっと飲んで、明日からは歩き、走ろうと決意した。
 
 
1月4日。
 
三が日は一歩も外へ出ず閉じこもっていたが、えいやっと着替えてシューズを履いてかあちゃんと外へ出た。
 
とりあえず南千住まで歩こうと速足で汐入大橋を渡ると、もう汗ばんできてニット帽を脱いでシャツも一枚脱いだ。
 
陽射しは暖かくこれまで一度も手袋やマフラーをしていないが、これから2月3月と陽気がどうなっていくのか❓
 
3月3日の東京マラソンの時は朝早く出て待ち時間もあるから、今から寒さに慣れておかないといけない。
 
あとたった2ヶ月、気を引き締めて体も締めていかないとなぁ。
 
紅葉していた街路樹にイガグリのような、クリスマスの飾りのような実❓がいっぱいついていたのは去年から知ってはいたが、

コイツがなんだかちっとも知らないし調べようとも思わなかったが、ふと思いついて画像検索してみたら、この木は「モミジバフウ」という北アメリカ中南部及び中米を原産地とするフウ科の落葉樹で、葉や樹脂が持つ独特の臭気を嫌って動物が葉を食べないため、動物園の景観樹や公園や街路樹として多く使われているそうな。
 
紅葉が進むにつれ、緑→オレンジ→赤→紫などと葉色が変化していくグラデーションを楽しめるとあった、なるほど。
 
この「モミジバフウ」の雌花はクリのイガ状で垂れ下がり、クリスマスリースの材料になるほか、小型エビの隠れ家になるとして熱帯魚愛好家に販売されているんだそうな、へぇ〜。
 
 
ちょっと歩いて気分を変えて見方を変えると、いろんな発見があるのだということをあらためて思った新年初めての散歩だった。
 
 
 

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