お好み夜話-Ver2

りべんじ !!

1897年(明治30年)日本初の本格的ビアホール「アサヒ軒」が誕生した時、まだビールには酒税がかけられていなかった。
だがビールの消費が増え、富国強兵・軍備増強政策のあおりを食って、とうとうビールにも酒税が課せられることとなった。
それによって、文明開化の頃から増え続け全国に100社前後もあったビール会社のうち、資金力の乏しい弱小の醸造所はその負担に耐えきれずに姿を消していった。
時代はまさに戦争へと向かってゆくのであった。

1904年(明治37年)日露戦争が勃発。

その英雄の一人、ロシアのバルチック艦隊を撃破した東郷平八郎元帥の肖像が描かれているフィンランドの「アミラリ」というビールがある。

ここで謹んで訂正申し上げます。
じつは、ビールで「乾杯 ! 」という習慣が日本に根付いたのは、いつ頃で誰によるものかといううんちくを、えらそうに酔っぱらって語ってしまいました。

あの夜の発言は間違いであります。
「モミモミ先生」、「チバ先生」、酔っぱらいの話ではありますが、生半可なことをしゃべりましてごめんなさい。

正しくは、もしくはそう思えそうな逸話はこうであります。

えー、日露戦争のもうひとりの英雄、乃木陸軍元帥(かの二〇三高地攻略作戦の大将)はドイツ留学経験があり、ビール大好きでありました。
彼は部下の将校たちと飲む際に、

「ビール注げ ! 」 「ビール飲め ! 」と号令を繰り返して、何杯もグラスを干したと伝わっておるそうです。

このことが、取りあえずビールで「乾杯」の習慣になったとか、または「一気飲み」の習慣になったとか、云々・・・。

ふぅ~ ase2 あぶねぇ、あぶねぇ、酔っぱらいは気が大きくなって、あることないこと言ってしまうので気をつけないと・・・・・


え、えー、我が国初のビアホールは「アサヒ」でありますが、その古き良きビアホールの流れを受け継いだ ? 新橋の「ビアライゼ '98」へ今週も出かけました。

一週間オヤジなりに悩み、注ぎ方を予習復習をしての再来店であります。
すでに世界中のありとあらゆるお酒がちょこっとずつ入っている、イベント帰りのいい気持ちちゃん状態ではありますが、久々に土手を7km走った翌日でもあり体調は万全、連れはお子ちゃまの「Kちん」ではなく、お目付け役のかあちゃんでもあり、今日こそはモヤモヤを晴らせようと飲む気満々。

さすがの新橋もいや~な冷たい雨のせいで、町には飲み屋さんの若い衆が立ち、急ぎ足で駅へ向かう人々を呼び込んでいます。
そんなわけで、夕方5時を過ぎたばかりの「ビアライゼ '98」も、まだお客さんはまばらでした。
カウンターの内側にある寸胴鍋のような円柱形のものが噂の旧式サーバー。

こちらはとても従業員教育ができているようで、今時のチェーン店みたいな“イラッ”はなく、女性にはブランケットを貸してくれたりと、気が利いています。

さっそく生ビールをオーダー。
この一杯で、一週間のモヤモヤが氷解していきました。
ご主人のサーバーを操る様子、泡が落ち着き二度注ぎするタイミング、女の子がグラスを持ってくる時間、運ぶ途中泡が滴り床に落ちること、そのすべてをさりげなくジッと観察させてもらった。
そして、未熟な己がキンキンに冷えた生ビールを常に欲していること、好みやタイプの違いもまた“あり”と理解すること、それがきめ細かい泡を通してビールが咽を通ってゆくたびに納得できた。

つまみはやはりメンチカツ。
やはりこういう雰囲気には合うが、〆鯖やお刺身などのおつまみもあります。

グループで来ているお客さんがおかわりをオーダーするのを見はかって、こちらもビールを注文する。
同じタイミングで注がれた数杯のビール、それぞれのテーブルに置かれて、まだ口がつけられていない状態の泡を観察する。
泡がへたっていく時間に、差があることを見て取る。

その時、カウンターの常連さん(年のころは60代後半か?)が笑いながらご主人に言い放った。

「おまえ、この間から注ぎ方かえてんだろう ?! 」

ふーん、常連さんにはこの変化が判ると見える。
さらに自分に納得するために、生ビールを追加。
合計5杯の生をいただいて、すっきりとして店を後にした。

だが、ここで終わらないのがお酒のみのしつこいところ。
ここへ来るまでの途中に、「キリンシティ」があるのを確認していたのだ。
一週間のモヤモヤが解消されたからには、違うタイプの生ビールを飲もうじゃないかい。
かあちゃんも納得ずくで、「キリンシティ」新橋店へ。

ご存じない方のために申し上げますと、このお店は生ビールが出てくるまでに時間がかかります。
それはお店できちんと説明もされるし、但し書きもありますが、こだわりの3度注ぎを実施しているためです。
ちなみにお店の解説にはこうあります。

《キリンシティのビールの注ぎ方は“3回注ぎ”。
ビールの本場ドイツ、ピルスナービールの伝統的な技です。
そしてグラスは“ポカール”と呼ばれる脚付きで底が丸みを帯びた薄手のドイツ伝統的グラス。
ビールは工場で生まれ、熟成され、うま味が閉じ込められていた世界から、このグラスの丸い底でもまれ、きめ細かい泡とともに開花します。》


それがこちらのラガー。

ソフトクリームのような泡が、最初の一口で鼻にくっつきます。
先ほどとは、まったくスタイルの違う生ビール。
さて、どちらがお好みか ?

「キリンシティ」ほどではなくても、オヤジの好みはこちらであります。
グラスもほんとうはこういったタイプのものが好きです。
だけどどちらも正しい生ビールの姿であると思えるし、世の中にまだこれほどビールを飲みにくる人たちがいることを見て安心しました。

まあすっかり気分を良くして千住に戻り、美人のママさん((ここ強調)のお店「一喜」で、「モミモミ先生」と「チバ先生」と合流、再び生ビール、そしてウイスキー。
さらに調子コキ、遅くまで営業してくれている「碧夢」へなだれ込み、明日は休みだという「モミモミ先生」を人質に、明け方まで痛飲。
途中の移動時間や若干の間があるものの、朝11時から飲み始め、12、3時間飲み続けた・・・・・。
馬鹿ですなぁ・・・・・・hi

「モミモミ先生」、美人の奥さん(ここ強調)にこっぴどく怒られたら、ごめんなさい。
また、お世話になります。

さてさて、我がモグランポに常備しているのは、このふたつのタイプの生ビールです。
今後さらに磨きをかけて、「おいしい」「おかわり」の声が出るような生ビールを注いでいきたいと改めて決意しております。
どうぞ何なりとご意見くださいませ。





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コメント一覧

mogmas
ウンチクだらけのイヤミなオヤジにならないよう、気をつけたいと思います。

でもまあ、お酒の数だけお話があるわけで、調子に乗ると千夜一夜物語になってしまうのですなぁ、これが・・・
チバ
先日は2日続けてお世話になり、ありがとうございました。

乾杯は海軍ならぬ陸軍のほうでしたか。ボクが酔っぱらって受け売りのウンチクを友人に垂れ流す前に改めて教えていただいて、助かりました。

でもウンチクってのは多少あやふやなほうが面白いと思うのです。え~ホント?っていうほうが場が和むような気がするんです。今度伺った時も是非また新しいウンチクを教えてください。
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