結果みえてるとはいえ、25年前からのお付き合いだし、かれこれ5ヶ月ほどご無沙汰だったこともあり、世間じゃそれほど話題にもならなかったようだけど、こっちの都合のいい時間にお目にかかるには銀座まで行くよりなかった。
で、案の定がっかりし、欲求不満が残ってしまった。
ねぇ、もういい加減に死んじゃってくれたり、引退してくれていいんじゃないの「ジョン・マクレーン」刑事。
アンタが次に戦う相手がいるとすれば、「アイアンマン」か「ウルヴァリン」ぐらいしかいないんじゃないかい ?
まあ「Die Hard = なかなか死なない奴」とはよくいったもんだ。
でももうこれで「ロデリック・ソープ」の原作タイトル「Nothing Lasts Foever = 何事も永遠のものはない」をふまえてシリーズ終了でいいでしょう。
まったく滅茶苦茶なお話だ。
最初の「ダイ・ハード」テイストなど微塵もなく、殺戮のため銃を乱射し、戦う意義も大義も身勝手なこじつけで、テロリストと何ら変わない、いやそれ以下のクレイジーなアメリカ人に成り下がってしまった。
この無茶苦茶な話しの主人公が「ジョン・マクレーン」である必要はまったくない。
つまり「ダイ・ハード」というシリーズである必要もまったくなく、「ブルース・ウィリス」が出ているだけの無駄に金をかけたC級、いや産業廃棄物映画だ。
「ブルース・ウィリス」という役者はおバカ映画が好きなのかもしれないが、自らの手で出世作の「ダイ・ハード」をぶち壊し、「ジョン・マクレーン」というキャラを貶めてしまった。
監督もプロデューサーもシナリオライターも、救い用のない最低のヤカラだ。
5ヶ月ぶりにこんなクズ映画を観た自分が情けない。
だから無性に、「ロデリック・ソープ」の原作小説がまた読みたくなった。
原作では主人公は「ジョン・マクレーン」ではなく、「ジョーゼフ・リーランド」という名で、第二次世界大戦でナチスを相手に戦った空の英雄で、その後刑事になり探偵になって、警察の顧問になって、娘に会いに会社に訪れて事件に巻き込まれるのだ。
血の気の多い「ジョン・マクレーン」とは違い、冷静で経験豊富で孫もいるおじいちゃんと言っていい年齢だ。
だから映画とはまったく違うのだが、最初の「ダイ・ハード」は原作のいいところを取り入れ、アクション映画としてはうまくまとめて、なかなか好きだったのに・・・・・。
じつは「ジョーゼフ・リーランド」がはじめて登場した「The Detective」は1968年に「フランク・シナトラ」主演で映画化されていて、タイトルはズバリ「The Detective 刑事(デカ)」。
まったくいいところのない今回の「ダイ・ハード」だが、ちょこっとだけ「フランク・シナトラ」が云々というくだりがあったのは、原作が「The Detective」の続編小説だということを意識してのことなのか?
いずれにしても、DVDがレンタルできるようになっても、今回の「ダイ・ハード」は借りてはいけません。
断言するけれど、絶対呆れてしまうから。
オヤジ的には、本年度ワースト1のダメダメ映画👏
原作小説を読むことを、強くオススメする次第。
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