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< べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 6話くらいまで >

2025年03月09日 | ドラマ。
ま、話が地味。大河っぽくない。
――とはいえ、今まで知らなかったことを知れるのは面白い。
大河と思いすぎなければ、こういうやり方はありだなあ。
何度もこすられまくった戦国時代よりもずっと興味深く見ている。

6話くらいまで見たかな。この時点でそんなに話が動いていない。
通常、大河の最初の数話では子供が大人になったりして大きく動きますからね。
今回の主役、蔦重は最初から大人。というか、若者。演じ手は横浜流星。
比較的狂言回し的な役割の主役なので、話自体も地味めだし、主役としても地味。

だが当時の出版業界についてって初めてくらいに見るドラマだし、吉原は映画やドラマに
それなりに取り上げられているけど、裏側を描いたものは比較的少ないし、
なるほどなるほど、と思いながら見ている。

ただ吉原の顔役たちが頻繁に集まっているわりには
何にもしてないのがちょっとつまらない。蔦重だけが孤軍奮闘している。
大人たちは大人たちで何かはしているように見せた方が面白かっただろう。

納得できない部分は、高橋克実が、もっと花も実もあるおとっつぁんが出来るはずなのに、
なんでこんなにきつく当たる?ってキャラになっていることだなあ。
血は繋がっていないとはいえ、実は蔦重に期待している……らしいのだが、
あの高橋克実の演技では、憎しみにしか感じない。厳しいけれども、実は温かみのある父、
なんて大得意の役だろうに。

あとこれはわたしの好みの部分だが、数ある花魁役の中で、一番中心になる花ノ井が
小芝風花では物足りない……。
わたしは「美食探偵」で彼女を見て。これはそもそも台本がつまらないドラマだった。
なので彼女だけの責任ではないのだが、正直今三つくらいの満足度。
今回の役柄も、太夫を張るような花魁の迫力には欠ける。

可愛い役柄なら良かったと思うのよ。たとえば同じように蔦屋に拾われた、
茶屋の女中の一人などという役柄ならば。
花魁のあでやかさはないもんねえ……。この人だけはずっと納得できずに見ている。

あ、納得できないといえば、もう一人いた。
田沼意次を渡辺謙にしなくても良かったんじゃないかと。
近年、田沼の見直しが進んでいて、彼を善役に描くのは大いにありだが、
そこはもうちょっと洒脱な味を出しても良かったんじゃないか。
現行の渡辺謙では重厚な切れ者でしかない。田沼は切れ者一方で出世したわけじゃなく、
人間関係を上手く泳いで、というイメージがあるんだよなあ。

渡辺謙もそういう演技指導が入れば、軽さを入れることは可能だったと思うが、
演出は重厚一方の田沼で良かったのかね?


横浜流星は「あなたの番です」だな。当時は単にイケメン枠な感じ。
先日NHKのトーク番組を録画してたものを見たが、
6年経ってずいぶんスカした感じになりましたね。まあそんなに悪い意味ではなくて。
今の方が素に近いという可能性は大いにある。

狂言回し的な主役は難しいもんだと思う。そんなにメリハリないから。
でも出すぎず、ひっこみすぎず、嫌味なくやってるなーって感じ。
中盤、終盤ともっと蔦重の話になっていくんだろうし、けっこう良さそうな気がします。
中年くらいの蔦重の話が一番密度高いだろうから。期待している。

特に脚本の失速などがない限り、最後まで見続ける予定ですー。
でももうちょっと派手なところも欲しいかな?蔦重の周知のエピソードは、
多分放映でいえば9月10月というあたりだろうから、そこまでどう繋ぐのかですよね。
まあけっこう先は長い。



――その後7話を見て、「おっさんたちの蔦重虐めっていつまで続くの?」とちょっとげんなり。
ここらへん話動いてませんよねえ。本屋仲間はわかるが、
吉原の大人たちはもうとっくに蔦重の味方になっていてもいいころだが。
この構図にはそろそろ飽きたよ。
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