仙台市博物館で8月25日まで特別展開催中。
どうかなーと危ぶみながら行った。地味は地味だろうなと。
普段なら行かないかもしれないけど、何しろ宮城県美術館が長期閉館中ですからね。
というわけでハードルは下がっていた。それが良かった。
展示の仕方の勝利だったと思う。
最初にきれいなモノを見せてくれたんだよね。例の夜光杯っぽいのとか唐三彩のらくだとか。
見て楽しめるものを集めてくれたので、眺めて楽しい。入り込める。
これが最初から資料系を持ってこられてたら多分入り込めなかった。
次に古書ですかね。主に「東方見聞録」を数多く並べてくれた。
正直言って並んでいるだけではそこまで楽しくはないのだけれど、
系統を説明してくれていたのが興味深かった。
Wikiによると7系統に分かれるそうだね。そして最初期の系統は
たしか2系統×2代くらいあるらしく、しかもそれらは現物が残ってないらしい。
残ってないものの、系統はまだしも代目なんてどうやって判断するんだと思うが、
地道に研究してくれている人の存在に胸熱。
あと世界地図と。
こないだ読んだ地図の本が面白かった。
……よく考えてみれば、こないだでもなくて2年前だが。
歴史的な世界地図って面白いんですよね。現代の地図も面白いが。
だが、目の悪いわたしにはあの展示物の距離だと細かい文字が見えなくて興味半減。
もう少し手前に展示してくれないかといつも思う。
ガラスケース内の位置を変えてくれるだけでいいんですけどね。まあ多少は面倒だろうが。
「イタリア古写図」ってのがあって、1600年頃の制作となっていたけど、
この地図の正確性のレベルがすごかった。いや、こんなに詳しい?この年代に?
イグナシオ・モレイラ。Wikiによると、この人、ヴァリニャーノ、天正遣欧少年使節とともに
来日して、薩摩から京都まで踏破して地図を作ったらしいよ!
知らなかった!なんて面白い!……と思ったが、今回の弥助騒動でwikiの脆弱性が
目に見えてしまったので、残念ながらテンションが上がらない。
そしてその弥助ですが、展示物の中にも2、3弥助にかするものがあった。
「信長記」もあったから。江戸時代前期の写本だそうが。
わたしは「南蛮図屏風」を丁寧に見た。今回の弥助騒動の派生で。
大型の屏風で六曲一双。詳細は不明。賑わう港町の喧騒と異国船。
南蛮屏風は数々あれど、今回のエキシビのは天理参考館から来ているもの。
描かれた人数は300人超らしい。
その中で黒人と見える人物は30人弱かと見えた。装束は様々ではあるが、
300人のほとんどがきれいな衣装を着ている。その中で黒人のお洋服も普通におしゃれ。
船員は多分全部が黒人。ほかに荷物を持っている人々の割合は半分くらいだろうか。
いいお召し物を着て、商人かと見える黒人も多い。神父の一人が黒人であるように見えた。
この屏風の成立年代は17世紀らしい。場所が架空なのか、どこかの港町の風景なのか。
相当数の黒人が来日していたのは間違いない。それは当然だと思うが、
屏風の中の1割前後が黒人として描かれるのは、日本人と南蛮人の割合がおそらく
半々くらいだと考えると、かなり割合が高い。そこは意外だった。
それが現実を反映しているのか、それとも絵画的に取捨選択があったのかは不明。
多少の取捨選択があったと考える方が自然。
でもそこまで描き手がこだわった部分ではないだろうな。
弥助はここ10年くらいで知って、魅力的な存在だと思ったのに、今回の件で
完全にみそがついた。残念だ。
当該本もいずれ読もうと思っていたが。もう読む気にはならないだろう。
フラットには読めない。
エキシビはけっこう丁寧に見て1時間半くらいだろうか。
後半は説明文を読むのがメインになるから、字を読むのが好きではない人は
少々飽きるかもな。でも説明文は平明に書いてくれているし、実物があった上で
その説明だから説得力があって面白かった。
何にせよ、ハードルを上げすぎないことがエキシビを見る時のコツですね。
どうかなーと危ぶみながら行った。地味は地味だろうなと。
普段なら行かないかもしれないけど、何しろ宮城県美術館が長期閉館中ですからね。
というわけでハードルは下がっていた。それが良かった。
展示の仕方の勝利だったと思う。
最初にきれいなモノを見せてくれたんだよね。例の夜光杯っぽいのとか唐三彩のらくだとか。
見て楽しめるものを集めてくれたので、眺めて楽しい。入り込める。
これが最初から資料系を持ってこられてたら多分入り込めなかった。
次に古書ですかね。主に「東方見聞録」を数多く並べてくれた。
正直言って並んでいるだけではそこまで楽しくはないのだけれど、
系統を説明してくれていたのが興味深かった。
Wikiによると7系統に分かれるそうだね。そして最初期の系統は
たしか2系統×2代くらいあるらしく、しかもそれらは現物が残ってないらしい。
残ってないものの、系統はまだしも代目なんてどうやって判断するんだと思うが、
地道に研究してくれている人の存在に胸熱。
あと世界地図と。
こないだ読んだ地図の本が面白かった。
……よく考えてみれば、こないだでもなくて2年前だが。
歴史的な世界地図って面白いんですよね。現代の地図も面白いが。
だが、目の悪いわたしにはあの展示物の距離だと細かい文字が見えなくて興味半減。
もう少し手前に展示してくれないかといつも思う。
ガラスケース内の位置を変えてくれるだけでいいんですけどね。まあ多少は面倒だろうが。
「イタリア古写図」ってのがあって、1600年頃の制作となっていたけど、
この地図の正確性のレベルがすごかった。いや、こんなに詳しい?この年代に?
イグナシオ・モレイラ。Wikiによると、この人、ヴァリニャーノ、天正遣欧少年使節とともに
来日して、薩摩から京都まで踏破して地図を作ったらしいよ!
知らなかった!なんて面白い!……と思ったが、今回の弥助騒動でwikiの脆弱性が
目に見えてしまったので、残念ながらテンションが上がらない。
そしてその弥助ですが、展示物の中にも2、3弥助にかするものがあった。
「信長記」もあったから。江戸時代前期の写本だそうが。
わたしは「南蛮図屏風」を丁寧に見た。今回の弥助騒動の派生で。
大型の屏風で六曲一双。詳細は不明。賑わう港町の喧騒と異国船。
南蛮屏風は数々あれど、今回のエキシビのは天理参考館から来ているもの。
描かれた人数は300人超らしい。
その中で黒人と見える人物は30人弱かと見えた。装束は様々ではあるが、
300人のほとんどがきれいな衣装を着ている。その中で黒人のお洋服も普通におしゃれ。
船員は多分全部が黒人。ほかに荷物を持っている人々の割合は半分くらいだろうか。
いいお召し物を着て、商人かと見える黒人も多い。神父の一人が黒人であるように見えた。
この屏風の成立年代は17世紀らしい。場所が架空なのか、どこかの港町の風景なのか。
相当数の黒人が来日していたのは間違いない。それは当然だと思うが、
屏風の中の1割前後が黒人として描かれるのは、日本人と南蛮人の割合がおそらく
半々くらいだと考えると、かなり割合が高い。そこは意外だった。
それが現実を反映しているのか、それとも絵画的に取捨選択があったのかは不明。
多少の取捨選択があったと考える方が自然。
でもそこまで描き手がこだわった部分ではないだろうな。
弥助はここ10年くらいで知って、魅力的な存在だと思ったのに、今回の件で
完全にみそがついた。残念だ。
当該本もいずれ読もうと思っていたが。もう読む気にはならないだろう。
フラットには読めない。
エキシビはけっこう丁寧に見て1時間半くらいだろうか。
後半は説明文を読むのがメインになるから、字を読むのが好きではない人は
少々飽きるかもな。でも説明文は平明に書いてくれているし、実物があった上で
その説明だから説得力があって面白かった。
何にせよ、ハードルを上げすぎないことがエキシビを見る時のコツですね。
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