いのちの煌めき

誰にだって唯一無二の物語がある。私の心に残る人々と猫の覚え書き。

さち子さん

2023-03-18 16:15:00 | 日記
さち子さんは、私と同年代。若年性認知症。運動機能に障害はない。色白でまる顔、年齢よりもずっと若く見える童顔だ。それに、とても大人しい。

動物が好き。小型犬を飼育していたそうで、犬の話しをすると頷いたり、微笑んだりする。気持ちの表し方は、たぶん、それが精一杯。問いかけには「はい」とだけ答えてくれる。「いいえ」はない。私には、それがちょっと違和感だった。

認知症の人には、拒否の言動を表す人が多いのに、さち子さんには、そういう特徴がいっさい無かった。何を言われても、はい、はい、、と繰り返すだけ。不潔行動が見られ、弄便や異食の行いもある。
さち子さんの年齢を考えると、なぜ、ここまで急速に病状が進んだのか?と私は少し疑問に思っていた。

さち子さんのキーパーソンは、高齢のお母さん。80代のお母さんが、50代の娘さんを介護する。大変、厳しい状況だった。
そのお母さんからの特別な指示事項は、さち子さんの息子さん以外、どんな人からの接触があっても、面会も電話も取り次がないで欲しいという事だった。特に男性は絶対禁止。

さち子さんには離婚歴があり、その後、いつ頃かは不明だが、内縁の夫との生活があったらしい。しかし、この男性との関係は今、断絶している。

さち子さんの体には、髪の毛以外の体毛が一切なかった。誰かに剃毛されていた。さち子さんの病状を利用して、さち子さんを弄んだ者がいたのだろうと私は想像した。病状が現れても側にいたのが、そういう虐待者だったのなら、とても不幸な事だ。














介護疲れ

2023-03-18 02:39:00 | 日記
今日…というか、もう昨日だな、、
実家への定期訪問。母の通院介助ほか、諸々の用事を済ませてきた。

母のコミュニケーションの取り方には、難がある。本心を素直に表現しない。
私は産まれた時からそんな母と一緒にいたわけだから、母の言葉とは裏腹の本当の本心が何か…という事はたいていわかる。わかるけど、毎度毎度、反対言葉を使ってゲームを仕掛けられるのは、心底疲弊する。
母自身は、無自覚にしている事だが、「言わなくても理解せよ」「私の心を読んで、私の欲するものを差し出せ」と要求されるのは、すごく不快。
空気を読むって、嫌い。それを強要する人も嫌い。

率直な言葉で、気持ち良くシンプルなコミュニケーションを取りたいと、いつも願っているが、叶ったことはない。
私は自分の愛と思い遣りの範囲で、出来ることはしようと思うけど、自分がしんどくなる程、無理なことはもうしたくない。