吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

お神楽の日

2011年04月08日 | 地域のこと

3日の日曜日のこと

以前にも書きましたが、子供達は明野の北杜市埋蔵文化センターのお神楽教室に通ってい
ました。
今年3月でそこは大人の事情(指定管理者うんたらかんたら)で閉鎖になってしまったので、も
う終了でしょうか?
地元の方を招いてお神楽の舞いの指導を受けたのですが、同じ舞いでも神社毎に微妙に違
っていて、指導者同士で意見が別れたりしたのも、生きている伝承とはこういうものなのだな
と面白かったものです。
毎年、この時期には発表会の他に神社の春祭りに神楽殿で舞います。
今年は三嶋神社でした。
明野にはこことは別に浅尾三嶋神社というところもあってそちらは「お筒粥の神事」で有名です。

さて、神社に到着したら、綺羅に着替えて準備です。
良い感じです


古い神社仏閣はとても良い環境にあることが多いのです。
最近はパワースポットなんてよく言いますね。
忘れちゃいけないのはその場所は元々良い立地でもありますが、人間が長年整備し守って
来た環境でもあるのです。だから、単に自然環境がどうたらというのは正しくなくて、そこに共
存する人の思いと手間の積み重ねの精華でもあるのです。
ちなみに、僕の作業場のある長野県伊那市長谷には「ゼロ地場」と言われる有名なパワース
ポットがあります。
ゼロ地場とは意味不明ですが、中国の風水師か気功師が発見したらしい。
そのテが好きな人達が観光バスが来るような場所なのですが、僕はただのあまり心地よくな
い谷にしか感じません。
年々人の手が入っていますが、それは駐車場や道路の拡大だとかそんなことです。
普通に身近にある神社の方がよっぽど気分が良いです。

日本の神社の非常にありがたい点はその環境に触れるのに煩雑な儀式や約束事を要求さ
れないことです。
礼を失してはいけないけれど、厳格な作法を要求されるほどではない。そのあいまいさが日
本らしいといえばそうですし、僕は心地良いです。

まずはとんぴー。


これは国固めの舞いです。同名の舞いは他にもありますが、これはヤマトタケルが焼き打ち
を食らった時に、草薙の剣で周囲の草を刈り払い向かい火でしのいだ場面らしい。

大変便利なインターネットですが、誰かが上げなければ情報は出てこないという単純な理屈
はしばしば忘れられがちです。
こういう日本の民間伝承などに関する情報は実に少ないのです。
世界と繋がっていて世界の誰かが何かを発信するから膨大な情報、知識が溢れるのですが
、小さなコミュニティの情報、例えば日本の田舎の地域情報などは、ごく限られた人たちが発
信しなければ出てこないわけです。
特に郷土史家の方々には是非その成果をネットに上げて頂きたいです。
人間が生きて来た歴史のそのキレイ事では済まない部分、今の僕らからすれば信じられない
ような過酷で残酷な環境を、それでも笑いや喜びを持って生き抜いてきた人達の姿を伝えて
欲しいです。

続いてりーちゃん
真面目に取り組んできたとんぴーと違って彼女はイヤイヤやっていたので、直前になって憶え
ていないところがあって前日にビデオを見て練習したのです。


おかめのお面はかぶっておりません、素顔です。念のため。



無事終了して帰り、神社の社殿を見ました。
うーん、立派です。このダイナミックな装飾性と構造の美はすばらしいです。


周りの摂末社も良い雰囲気です。
摂社には地主神が含まれていることもあります。本来のその土地の神です。
だから小さい社だからといって軽んじてはいけません。


晴れた日にお弁当なんか持ってちょっと近所の神社を散策してみてはいかがですか?
そこで自然と人の調和について思いを馳せてみるのも良いものです。

どうか日本が世界が平和でありますように。


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