若い人を見ると、肌が輝いています。うらやましい!と思い、自分の肌を見ると、過ぎ去った年月がまぼろしのように脳裏に浮かんでは消えていく。気づいた時はもう取り返しがつかない肌になっている。年を取るということは、こういうことなのか?
宝石のように肌が輝く貴重な時期は、それはそれで悩み多き青春時代であり、当の本人は貴重だとは微塵たりとも思わない。
過ぎ去った肌の輝きは戻らないが、様々な理由から疲れ果てたひどい状態から、少しは明るい肌にできる方法はある。赤血球を元気にするのです。
輝きの肌の正体は、酸素を全身に運んでいる血液中の赤血球です。元気な赤血球は色が鮮やかな赤色をしています。唇や目の下のクマは赤血球の色で端的にその色が左右されます。
体の中の細胞は約60兆個ありますが、赤血球は約20兆個もあります。約20兆個の赤血球は約120日で入れ替わり、酸素を休まず運び続けます。赤血球の中にはヘモグロビンが2億個以上あり、酸素とくっつくことで新陳代謝が進み、肌の細胞の代謝も進むわけです。
赤血球に大きな影響を与える成分があります。それは鉄分です。鉄分の量が多いと赤血球の大きさ(平均75.4MCV)も大きく元気です。逆に鉄分が少ないと赤血球は小さく壊れているものも現れ、色も白っぽくなり元気がない。
鉄分が多いと、毛細血管も元気になる。しかし、これを邪魔するのが悪名高いコレステロール。赤血球の細胞膜に取り付いて固くなることで血流が悪くなる。
ここで助っ人が現れる。青魚の油の成分であるEPA。赤血球をしなやかにする。EPAは血中から赤血球の細胞膜に取り込まれ、膜をやわらかくするので、血流がよくなる。特に、赤血球が毛細血管の細い管の中を動き回るためのしなやかさを持つためにEPAは大きな役割を果たします。肌の先まで酸素がスムーズに運ばれてくる。
鉄分を多く含む食材は?レバー・卵・あさり・赤身肉・かつお・青のり・岩のり・ひじき・ほうれん草・小松菜等。食材を料理する時に鉄分を取り込むには鉄鍋がgoodです。酢やしょう油、ケチャップ、食塩などが鉄を溶かしてくれます。何の素材を使っているか分からない特殊加工の鍋より私は好んで使っています。