WILD THINK

ラテン楽団「Orquesta de WILD THINK」のバンマスが、日々思うことをダブワイズ

[連載小説] 五反田アポロシアターマンデイスペシャル 其の5「金管」

2011年08月24日 | 小説 G.A.M
性風俗店に並々ならぬ興味があるが、未経験。色街五反田の真っ昼間、入ろか辞めとこか考え中なう。今時のシャイネス青年サラリーマンの葛藤をここに描く。
●これまでの話

午前11時
まばらに人が行き来する昼前の五反田。
辺りを見回すと前方にパチンコ屋発見。
男はそそくさとパチンコ屋に入店。
客のような素振りで、パチンコ台を物色する雰囲気を醸しつつ、ヤンキー、大学生、ホスト、フリーター、ヤンママ、リタイアした中高年の間をくぐり抜け、
トイレを探し出し、入室。

便器に腰掛け改めてiPhoneを見つめるいなせな男。
しかし、BGMはコルトレーンでも、ソニーロリンズでも、オーネットコールマンでももちろんない。
チューブ的な夏讃歌的な、陽気な"J" or "K"ポップスがパチンコ玉のじゃらじゃら音と溶け合っていた。
[左:オーネットコールマン/右:チューブ]


余談ではあるが、男はサックス、特にアルトの音が、好きであった。
理由は、他の管楽器に比べ、なんとなくアーバンな感じがするからであった。
男は、フュージョンは嫌いだが、四つ打ちのハウスっぽいジャズも好きであった。
この理由も然り、なんとなくアーバンな感じがするからであった。

たぶん、つづく


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