[連載小説] 五反田アポロシアターマンデイスペシャル 其の6 「回転 」

性風俗店に並々ならぬ興味があるが、未経験。色街五反田の真っ昼間、入ろか辞めとこか考え中なう。今時のシャイネス青年サラリーマンの葛藤をここに描く。
●これまでの話


下品な極彩色のバナー広告に彩られた「アポロシアター」ホームページ。

男はまず、「料金」ボタンをクリックした。
そこには、こう書かれていた。
完全前金制 明朗会計
料金3,000円
指名料2,000円
回転料1,000円

ウラはとれた。と男は思った。
また、前金であることにも好感を持った。
しかし、「指名料」は察しがつくが、
「回転料」とはなんだろう。と、ふと思ったのである。回転、、しばらくあれやこれや卑猥な思いを馳せたのであった。
答えは見つからなかった。が、全て合計しても6,000円、男の財布には28,000円入っている。つうか、ジャズバーより安いではないかと、男は思った。

「月曜だけ特別企画詳しくはここをクリック」

ページ下部にこんな魅惑的なコピーがあることに男は気付いた。
男は迷わずクリックした。検索とクリックは男の得意分野であった。

そこには、
【月曜だけのらっきーわーどだお！ 店頭で、マンデイスペシャル略して「マンスペ」と言うと、、にゃにゃんと通常料金でダブル回転サービスだお！】
と書かれてあったのだった。。

突然、「ドンドン、ドンドン」ドアをノックする音が、、男は「ひっ」と小さな声をあげた。
この店のトイレの大便器はひとつ。
他のお客さんが待ちきれないのであった。

たぶん、つづく