彼は身をひるがえすと、後ろの壁板の梨花門を開けた。すると直ぐに其処へ秘密の門が現れた。
陸小鳳は何も語らず立ち上がると直ちに歩き出した。
藍胡子は「彼らの追随を恐れる事は無い。彼らもお主が羅刹牌を探しに行くのを知ったから、絶対にお主の産毛一本たりとて触れはしないぞ!」
陸小鳳は、机を回り込み後ろの秘密のもんへと出て行く、突然振り返り
「聞きたいことが有る」と言った。
「玉天宝は西方玉刹の息子であるからには、当然場ではない筈だ」
藍胡子は同意した。
「では、誰が彼から銀子50万両も勝ったのだ!」
「私よ!」方玉香が叫んだ。
陸小鳳は笑った。
方玉飛は、ため息をつきながら
「残念ながら簡単に勝ったものの、負けるのも早くて、二日も掛からずに彼女はまた50万両を負けてしまった!」
「負かしたのは誰だ!」
「私だ!」藍胡子
陸小鳳は大笑いをした。
「これこそ、龍には龍、鳳凰には鳳凰、賭博師には賭博師、南京虫には南京虫と言う事だ!」
彼は笑いながら出て行く、外にはまた扉があった、手を伸ばして「ドンドン」と叩くとなんと鉄の扉だ。
再び道を行き十段の石段を登ると、満天の星を見ることが出来た。星は煌々と瞬きすでに夜の深まりを知りえた。
一陣の風に吹かれ、陸小鳳は突然の寒さを感じた。なぜなら彼は突然これから直ぐに行かなければならない遠い道のりと、氷に閉ざされた松花江と凍てついたラハスを考えたからだ。
突然、寒くてたまらなくなった。
今はまだ秋なのだ!
晩秋。
★第二章は、これにて終わりです★
また、第三章にチャレンジできたらと思っています。
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