ただごと

たいくつこそがすばらしい!日常のただごとをただごとでない風に綴るのらくら日記

仕事納め

2011年12月18日 | 日記

早いもので、今年ももう2週間しかありません!!

まだ年賀状描いてません!!

大掃除もあらかた済んでません!!

 

そんな中で、ひとつの「仕事納め」がありました。

 

月一の団地内清掃です!!

 

うむ。

これが終わった今、なんだかもう身も心も解放された気分です!

(解放されるあまり、自宅の大掃除がおろそかにな…、ぐはっ)

 

 

 

  

月に1回、第三週の土曜日にある団地内清掃は、駐輪所と前庭の掃除です。

主に落ち葉やごみの掃き掃除と、雑草のひっこぬきです。

 

なにを隠そう七咲、

 

これがひたすら苦行です!!

 

月に一度の苦行だと言ってもいい。

もう月初めからこの団地内清掃の事を思ってもやもやしてます。

心安らかに過ごせるのは月の最終週だけ、と言っても過言ではありません。

 

何がそんなに苦行なのか。

 

団地の掃除は良い。

以前の会社でも経費削減のために、ビル周りと倉庫の掃除当番が月に2回まわってきていたので

それは別段、苦にはならないのです。慣れてるので、まかせとけ!って感じです。

 

団地のご近所さんたちとの交流も別に良い。

うちの階段組は良い人々に恵まれているので、

よその階段組みで聞くようなトラブルとか諍いなどがほぼ皆無です。

表面的にはにこやかな階段組みだと言えます。

ええ。内面的に腹を探り合わねばならない地域行事とかがないので

内面がどうなのかは知りません。

(この月に一度の掃除でしか顔を合わせない感じなのがなんとも…)

 

じゃあ、一体なにが苦行なのか?はっきり言いましょう。

 

 

掃除することがない

 

 

これです!!

月に一度、はりきって掃除をしにきているのに、格別掃除する事がないんですよ!!

 

掃き掃除は4人がかりで10分程度で済みます。

もう団地全体が高齢化しているので、血気盛んな若者が暴れたりする事もなく、

むしろクモの巣が張ってたりするほど閑散としている駐輪所は、軽く落ち葉を掃く程度。

 

そこがすんだら、前庭の草むしり。

 

夏はまだいい。雑草をむしる余地も残されている。

しかし、冬の今、雑草って言ったって1センチにも満たない程度しか育っておらず、

それも土面積の方が多いくらいですよ。だって冬だもの!!

 

そこを、6~8人でちまちまちまちまちまちまちま……、

 

老人のための指先の退化防止訓練かよ!!

 

って感じで、むしります。

むしります、っていうか、つまみます。

 

団地に住んでいらっしゃる方は身に沁みていると思われますが、

前庭っていったって狭いものです。

狭いスペースに少ない時でも、6人がひしめきあい、1センチ単位の草を

ちまちまちまちまちま延々、ちまちまやってます。

1時半くらい、ちまちまちまちま。

 

秒針だってもっとさくさく仕事するわ!!

 

と切れそうになる事、分刻みの七咲。

 

知らない人がみたら、コンタクト落したんですか?って心配してくれると思う!

そして真相を聞けば、はあ?!って声が裏返ると思う!

コンタクトレンズを探すよりも、雑草を探す事のほうが困難そう。

そんな、団地内清掃。

 

そんなにもすることないなら、さっさと切り上げればいいじゃない。って思いましたね?

 

七咲なんか、毎月思ってますよ。

 

思ってるんですが、誰も「もういいんじゃないかな」って言わない民主主義。

いや、いつも大体、そう言ってくれる人はいるんですが、

頑としてちまちま作業を終わらせる事ができません。

 

毎回、誰かしらがやんわりと口にする、もう終わりましょう、のバリエーション。

 

「もうええんちゃう?」←直(笑)

「これ芝ちゃう?むしったらかわいそうやわ」←情に訴える

「いやあ、奇麗になった奇麗になった」←真実の提起

「こう雑草も小さいと、むしるの大変なってくるな」←勤労無意味宣言

「うちの前庭いっつもきれいやから、余所から苦情言われんねんで」←外部情報

(↑ここと比べると掃除してないように見えて困る、と大評判)

 

だがしかし断る!

と言わんばかりに、誰も手を止めないがため、作業が続く。

誰もっていうか、この作業に命をかけていらっしゃる方々がいるので、

誰もそれを止められないというか…

 

七咲以下、命をかけてない数人は一旦手を止めて様子を窺うのですが、

情熱を燃やし、この命尽き果てようとも!という姿勢でいる人々を、

止めることができません。

 

仕方がないので、気のすむまで付き合うか。

 

ってなもんですよ。

 

まあ月に一度の事なので、と思えば、気のすむまで付き合うのも良いんですが、

七咲なんかもうこの時点でむしる雑草もなくて、

わざわざ地面を掘り返し、根っこからちまっと見える緑の新芽とか、

地を這い苔と化している緑色の何かとか、

ほぼ色もなくなり土に還ろうとしている落ち葉とかを、

つまんでます。

 

だって他にすることないんだもの!!

 

他の、命をかけていない人たちも似たようなものだと思われます。

見ていれば、そこ、●●さんがさっき不毛の地と化した場所だよ…、という所に

入れ替わり立ち替わり、人がやってきます。

 

言ってみれば、前庭を6面に分割して、それを気のすむまでローテーション。

一人が不毛の地と化した場所を立ち去り、さらに不毛の地にするため二人目が訪れ、

その人が去ればさらに三人目が不毛の地を不毛にも不毛へとするためにやってくる。

 

ああ、不毛って言葉はこうして生まれたんだな

 

と、国語の教科書に載せたいくらいの、不毛のお手本!!

(もう不毛という字が、杉の字に見えるくらい不毛を味わわせていただいた)

 

しかも夕方日が落ちて気温もぐっと下がっているので手がかじかむ!!

ずっと前屈でちまちましているので腰と膝が悲鳴を上げている!!

 

お年寄りは、本当に頑丈だなあ…

 

ともうろうとしながら、今のこの文章を5回くらい脳内でなぞってようやく

終わりを告げる1時間半。

 

そしてここから、立ち話!!

寒風吹きすさぶ中、20分ほど立ち話!!

 

草むしってるときにわきあいあいと話せばいいんじゃないですか、と

若者(このコミュニティにおいては)の七咲なんかは思うのですが、

神聖なる不毛作業中に口を開く事まかりならん!ってくらい張りつめた無言があり、

それを終えた気の緩みで、20分ほどの立ち話!!

 

ああ、本当にお年寄りは頑丈だなあ…

 

と、己の未熟さ(いろんな意味で)を、痛感し、今年の月一団地清掃を終えました。

1~2月は、お休みです。

1年のなかでこの二月だけ!この二月だけが、唯一七咲に許された

安らぎといえましょう。

 

次の苦行は3月。

二月のブランクと、3月の新芽(ちょっと早い気もするが)に今から祈りをささげ、

ごみ袋一杯になるくらい雑草がはびこっていますように!!

と願うのが、新年の初もうでです。

 

 

 

  

このコミュニティでは、若者呼ばわりされてもいいと思う七咲。

内訳としては、10件中、孫も大きくなりまして、って感じの世帯が8件。

七咲と奇跡的に同い年のお宅が1件。

 

そう、うちとそこのお宅が、いわゆる新参者で、

残る8件、建設当初から居住されているであろう皆様方の教えを請う立場なのです。

そういうわけで、この団地のしきたりというものに、素直に従おうという気合いは十分。

 

それでなくても、掃除というからにはなにかと若者の手も必要だろうから、と

二人で張り切って毎月参加しているのですが、若者であるがゆえの利点を生かすすべはなく

(硬くなったダスターの鉄の扉を開けてあげるくらいでしょうか…)

ただただ、土を払いのけ、根っこから雑草を探す苦行。

 

何かさせてくれ!!

 

と思わずにはいられない。

 

前庭以外にも掃除するところはあるので、自発的にそこを掃除しに行こうとすると

「そこは業者さんが来て機械で刈ってくれるからいいのよ」

と、にこやかに止められます。

自治会費で業者さんに頼んでいるのだから、極限まで雑草をおい茂らせておいて

刈って貰わないと損だから!という話。それは解る!ものすごく良くわかります!

 

しかし。

 

背丈ほどにも育っている雑草に背を向けて、土の中から根っこをほじくり返すくらいなら

もう業者さんに依頼しなくていいよ!代わりにやらせてくれよ!!

と、思わざるを得ないのは七咲だけでしょうか。

 

そして業者さんに支払う代金を敬老会とかに回して

 

温泉旅行にでも行ってきてくださいお願いします!!

 

と言ってもいい。

誰か賛同してくれる人がいれば、ですが。

誰も賛同してくれないとは思いますが。

(ここまで不毛の更地にするのはうちの階段くらいだと思われ)

 

そんな感じで、毎月、雑草成長促進剤を撒きたい衝動に駆られる草むしりの、

仕事納めでした。