建築・環境計画研究室 (山田あすか)

東京電機大学未来科学部建築学科

2019ゼミ合宿2日目(ふみの森もてぎ、茂木中学校、他)

2019-08-21 23:12:23 | 研究日誌

おはようございます。ゼミ合宿2日目です。

誰一人起きていません

2時間弱の行程、午前中はこちら



図書館を中心とした複合文化施設「ふみの森もてぎ」さん見学。

 

元々この場所には創業320年の造り酒屋さんがあり,その建物の一部や景観を町の歴史・文化として残しています。

写真のように,外から見ると蔵の存在が認識されますが,建物の中に入ると空間が繋がっていて,「蔵」のようには感じられません。

 

「仕込み蔵」を一旦解体し,再び組み立てて作られたギャラリー。アート作品の展示等を行なっています。町にアーティストを育てることも企図しているとのこと。

(元々は一部二階建てで床があったが,その床板は取って,「質蔵」の方に使われている)

 

「質蔵」を引きやで移動し,改修してギャラリースペースに隣接して設置。柱がすごい。

 

茂木町は,町の面積の7割を森林が占める「森と木の町」。

林業の活性化の意味でも,町有林産(合併された村が,村の財産として植林し,その後3村1町の統合時に町の財産となった)の木材を使い、さまざまな構造形式で大空間をつくっています。

それも一般に流通する径の材で、準耐火地域に中規模建築を実現することにより、都市部や公共施設での木材の活用のモデルになることをコンセプトにしているそうです。

この空間体験は,木や構造への興味関心を育ててくれそうです。

 

図書館の運営上の特徴として,こちらでは一般的に使われる十進分類ではなく,独自の図書整理システムを採用しています。





この独自の図書整理システムによって,本と人との出会いを演出し,他の図書館とは異なる,この町ならではの「楽しい」図書館を実現したいと考えられたそうです。


例えば、子供の本のゾーンの前に子育て世代の関心事である料理や子育て、教育の本棚が配置されています。

まちづくり・都市問題と教育が配架されていることに目が向きます。

子育て世代に地域の担い手としての活躍を期待するメッセージ?



充実のラインナップです。

 


ロゴを立体化した書棚は,図書館エントランスに象徴的に置かれています。

高校生さんの特集棚があるなど,利用者との関係づくりを考えられているのも特徴です。

 

元々,茂木町には正式な図書館がなかったでそうです。

カフェ(集いと食べることを共にする場),情報発信やアートという機能を複合した図書館は,人と人,本と人,アートと人との出会いの場として,本を介した豊かさを町にもたらしています。







 

 

 

ふみの森でご紹介いただいて,こちらのプロジェクトの際に参考にした先行プロジェクトである「茂木町立茂木中学校」さんを見学。







町有林産の木材を使ったRC+木の混構造校舎(純木造にしたかったが,法令との兼ね合いでこの構造に落ち着いたとのこと)。

なるべく丸太のままの姿を活かす、シンプルな矩形で使い勝手の良い教室周りをコンセプトに。

平面は単純ながら空間は丸太がリズムを、丸太の柱と壁の間の空隙が陰とバッファをつくり、独特の心地よさ。

 

 

 

電車と路線バスを乗り継いで,宿に戻ります。ローカル線の旅,いいですねえ。

 


予定になかったルートですが途中途中にいいものが見られて楽しい。益子駅,構造が素敵。

 

2日目のゼミ,の横ではまったりタイム。

ちなみにみんなが着ているこのTシャツ,


昨年の卒業記念パーティに合わせて学生さんたちが作った特製。すごい,そしてすごい。

では また明日。おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

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