キノコも古いものがある、と書きましたが、海の中の海藻草原も、とても古いところもあるのを聞きます。
これから国連の崑崙・モントリオールの目標もあり、海も海洋保護区について、世界でも進んで行く予定です。
日本自然保護協会では、検討会も始まったそうです。
実効性のある海洋保護区づくりに向け本格始動 - 日本自然保護協会オフィシャルサイト
我が国では、愛知目標でも「2020年までに、少なくとも陸域及び内陸水域の17%、また沿岸域及び海域の10%」が保全等と、掲げられていました。前に書いた記事。
EUでは、最近、自然再生法が可決し、2030年までにまず、海と陸との20%の生態系の回復を目指す、ということになりました。
EUプレスリリース
自然再生法・議会が最終承認
Council of the EU Press release 7 June 2024 11:13
Nature restoration law: Council gives final green light
今回、簡単に海について書く記事でしたが、日本全土にまた開発の波が押し寄せて来ようとしているようで、なぜ開発だけしていたら駄目なのか?ということをちょっと前置きで長くなりますが、書いておきます。簡単に。
私達の暮らしが生物多様性によって支えられていること。参考に前の記事。
主要農作物の4分の3(75%)は、我々は花粉媒介者によって生産されています。
現在、世界の陸域の75%が著しく改変、海洋の66%が複数の人為的影響下にあり、1700年代以降、85%の湿地が消失ていること。
地球規模の限界(プラネタリー・バウンダリー)が来て、これ以上活動すると、回復不可能な変化が起こるおそれがあること。
地球の限界についての記
参考に
環境省_海のめぐみって何だろう?:今、海で何が起きているのか|海洋生物多様性保全戦略公式サイト
そして、世界はそういう自然を回復するという目標へ向かっている時なのです。
今、EUでは80%が劣悪な状態にあるとのことですが、日本もおそらくその程度でないかと思われます。
かつての森林面積は変わらないとは言え、半分は人工林であり、そのうえ都市化していますからね。
EUでは、自然再生法で決めた目標を、これを国家復興計画と位置づけ、計画を立てて進めようとしています。
日本は戦後復興を目指しましたが、このまま放置し開発続けていて良いわけではなく、自然の復興も、目指さねばならないようになっています。
ということで、キノコも古いものがある、と書きましたが、海の中の海藻草原も、とても古いところもある、という話に戻ります。
写真ACより、昆布とホンダワラ。不思議な別世界ですね。
我らの国は藻場、ブルーブラス、ブルーカーボンで近頃有名になって来ていますが、こうした藻場が、相当な年齢を持つことはあまり知られてないようです。
どうやら草原にも太古の草原というのがあるようですが、日本では平地のほとんどはもう、改変されて昔のってのは残ってないのだとか。
日本のネットを見たら、2年で多年草でというのがほとんど。
ですが、世界には、古い藻場というのがあるようで、ちかいところで、オーストラリアである、180キロにもわたって広がる海草草原はポシドニアオセアニカと呼ばれ、10万年を超えているとか。
CNN
世界最大の植物、オーストラリアで発見 クローン繁殖で全長180キロ
地中海では、1600前も10万年も前のものがあるとかないとか。
そういう大型の海藻草原地帯が、海の中にはあるのですね。
そう分かると、我が国の藻場も、もし、手つかずで残っていたら、どれほどの年齢の太古の草原が、海の中に広がっていたでしょう。
おそらく、江戸時代ぐらいまではあったのでないですかね。何やら、瀬戸内海は、もう藻場がないほど、開発されてしまっているようで。
戦後、どういう流れであったのか分かりませんが、なぜ、これほど、自然を開発してしまったのか。
こちら、「サンゴ」のほうですが、日本にも200歳を超える珊瑚がいるようです。高知県の珊瑚。
日本にも古くからある、海の自然というのは、まだあるようですね。
日本でも、海の草原は太古から古く続くものがあったり・・・そういう可能性はまだあるのでないかなと。
もしあったら、それも大事にしたいですね。
いろいろ書きましたが、これからもいろいろと考えたり、見ていきたいと思います。
国立公園にリゾート?
お読みいただき、ありがとうございました。