父母のまなざし
病室の窓から見える朝空
ぽっかりと 一つだけ
色の違う雲が 浮かんでいる
まるで 自分と対峙するように
こちらを のぞき込んでいる
私が それに気付くと
その雲は 逃れるように 東の方へ
紅みを増しながら
やがてそれも薄くなり 消えてしまった
追っていた目を戻すと
自分の正面に ふたたび同じ雲が
姿を顕し始めている
昨夜 遅れた手術を終えて
今朝は 追い出されるように
退院する
父母のまなざし
病室の窓から見える朝空
ぽっかりと 一つだけ
色の違う雲が 浮かんでいる
まるで 自分と対峙するように
こちらを のぞき込んでいる
私が それに気付くと
その雲は 逃れるように 東の方へ
紅みを増しながら
やがてそれも薄くなり 消えてしまった
追っていた目を戻すと
自分の正面に ふたたび同じ雲が
姿を顕し始めている
昨夜 遅れた手術を終えて
今朝は 追い出されるように
退院する