A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

常連エリスも負けてはいられないと続けてリーダーアルバムを・・・・

2008-02-11 | CONCORD
Soft & Mellow / Herb Ellis

レモ・パルミエリのジャズシーンへの現役復帰に一役かったのが同じギター奏者で旧知の仲のハーブエリス。
エリスは発足当時からのコンコルドの常連で一足先に現役復帰を果たしていたが、このエリスも実はピーターソンのトリオを辞めた後の59年からはハリウッドでのスタジオワークが活動の中心で、第一線からは退いていた。

このエリスの本格復帰はジョーパスとのグループ活動が始まり。コンコルドレコードの記念すべき第一作目がこのエリスとパスの’72年のコンコルドジャズフェスティバルでのライブだった。
ということで、エリスの復活はコンコルドの誕生と実は非常に関係が深い。
ちなみに、78年までにリリースされたコンコルドのアルバム76枚の内15枚に参加している。ジェイクハナやレイブラウンと並んで初期のコンコルドを支えたレギュラーでありキープレーヤーだった。

レモが、自分のリーダーアルバムを作ったのに影響された訳でもないと思うが、このエリスもレモに続いてピアノトリオを従えての自分のリーダーアルバムを制作したのがこのアルバム。録音自体もレモの録音のすぐ後に行われた。
ピアノのロストンプキンスとはデュオのアルバムはあるが、ベースとドラムを加えたカルテット編成は2人にとってもコンコルドでは初めてだ。

エリスのピアノトリオを加えたこの編成というと、ピーターソンとの再会セッションの「ハローハービー」が有名。否が応でも比較してしまう。
一曲目のアップテンポで始まるシャインで、いきなりこの急速テンポをものともしないエリスのピック捌きに圧倒される。トンプキンスのピアノはさすがにピーターソンの迫力と比較する訳にはいかないが、よくスイングするエリスのギターにはぴったりだ。
古いスタンダードに加えて、ミシェル・ルグランのウォッチ・ホワット・ハップンズやジョビンのウェイブもエリス流のノリで料理してしまう。
最後の曲ロゼッタでもスインギーな演奏に拍車がかかるが、これはコンコルドならでは共通語の世界が広がる。
ハローハービーのド迫力には及ばないが、エリスのスイングするギターをピアノトリオのバックで聴けるアルバムはあるようでなかなか無い。

エリスはこのアルバムから、自分のモデルを作ってギターを換えたそうだ。タコ耳にはなかなか違いは分らないが、音が多少長めになったとか・・・?。

でも、ギターは替ってもエリス節に変わりはない。アップテンポでもバラードでもエリスのギターはタイトルどおりの「ソフト&メロー」だ。

1. Shine
2. I Concentrate On You
3. Watch What Happens
4. Jeff’s Bad Blues
5. If I Should Lose You
6. Wave
7. Polka Dots And Moonbeams
8. Rosetta

Herb Ellis (g)
Ross Tompkins (p)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Recorded at Coast Recorders , San Francisco, CA August 1978
Originally released on Concord CJ-77

Soft & Mellow
Herb Ellis
Concord Jazz

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