A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

クラシックだけでなく、ジャズだって“Gala Concert”・・・

2012-02-05 | MY FAVORITE ALBUM
Jazz Gala Concert / Jazz Gala Big Band by Peter Herbolzheimer

‘76年の年が明けて秋吉敏子が自らのビッグバンドの面々を引き連れて日本でお披露目のコンサートを各地で開いているちょうどどの時、「あるコンサート」がドイツの主要都市を周っていた。
ガラコンサートというのはクラシックではよく開かれている特別公演だ。そのコンサートは”Jazz Gala Concert”と銘打った、ガラコンサートのジャズ版だった。ニューポートやモンタレーのように有名コンボや歌手、あるいはオーケストラを集めてのコンサートというのは昔からよく開催されていた。JATPやConcordのように特定のグループのお披露目の場というコンサートというものもある。自己のグループ、特別編成のグループ、また昔の仲間との再会セッション、そして、コンサートを盛り上げるように出演者が入り乱れてのジャムセッションも企画の一つだし、聴く方にとっても楽しみのひとつだ。では、このGala Concertは何が特別なのか・・・・・。

仕掛け人は地元ZDFテレビのプロデューサーのReinhard Knieper、ハンブルクのブッキングエージェンシーのKersten Jahnke、そして企画を受けたのは作編曲家のバンドリーダーのPeter Herbolzheimer。そして、彼やゲストのアレンジを演じるオールスタービッグバンドだ。
地元の有名ミュージシャンに加えて、アートファーマーや、スライドハンプトン、ジョニーグリフィンなどもセクションメンバーに加わる。さらに、スタンゲッツ、ジェリーマリガン、ナットアダレイなどのゲストソロプレーヤーが揃う。
要は、このコンサートのための特別編成のビッグバンドがコンサートを通じてホスト役を務めるという嗜好だ。

メンバー紹介を兼ねて、軽くHerbolzheimerのブルースからスタートして、ジョニーグリフィンのテナーソロをフィーチャーして一曲目を終える。次は、マリガンの登場だがここはマリガンのアレンジを使ったバックで、もう一曲マリガンが続くがここではアートファーマートとの再会を果たした。ツゥーツシールマンのプレーはヨーロッパでは有名なクインシーのアレンジで。そしてA面の最後はドラムで参加しているグラディーテイトが得意の喉を披露する。
B面に移るとここからは、Herbolzheimerのアレンジの曲が続く。ゲッツのコリアの曲の
プレーも熱っぽい。地元のミュージシャンをソロに起用したオリジナルでは彼の本領発揮だ。モダンなヨーロッパサウンドだ。そして最後のWork Songでは意表を付くアレンジで幕を閉じる。

いつもの顔見世興行的なコンサート違って、色々なプレーヤーが参加しているが、やはり一本プロデュースの軸が通っている事と、それを実現するためのビッグバンドの存在が大きい。こんなスペシャルコンサートを一度ライブで聴いてみたいものだ。
このようなコンサートを実現できるのも放送局(メディア)の力の存在が大きかったが、今の時代どこでもメディアが弱体化しているが、果たしてどこかで同じようかコンサートが実現されているのか気に懸かる。


1. Blues in My Shoes
2. Song for Strayhorn
3. Festive Minor
4. Brown Ballad
5. Moondance
6. Times Lie
7. Gentle Mood
8. The Up and Down Man
9. Jive Samba
10. Work Song

Rick Kiefer trumpet
Ron Simmonds trumpet
Derek Watkins trumpet
Ack van Rooyen trumpet
Art Farmer trumpet
Herb Geller woodwind
Ferdinand Povel woodwind
Johnny Griffin woodwind
Wilton Gaynair woodwind
James Towsey woodwind
Jiggs Whigham trombone
Otto Bredl trombone
Slide Hampton trombone
Albert Mangelsdorff trombone
Peter Herbolzheimer trombone
Volker Kriegel guitar
Wolfgang Dauner keyboards
Niels-Henning Orstedt Pedersen bass
Grady tate drums,vocal
Nippy Noya percussion
Alex Riel drums,percussion

Guests
Nat Adderley Cornet
Stan Gets Tenor Sax
Gerry Mulligan baritone sax
Jean "Toots" Thielemans harmonica

Engineer Jurgen Arrnold. Uwe Peters
Recorded on Jan.18 1976, in Hannove
     on Jan.23 1976, in Wiesbaden

コメント
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