A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

コーラスに一番似合うアンサンブルは何がいいか?・・・

2015-07-17 | MY FAVORITE ALBUM
4Freshmen / 5 Saxes

世の中、国会、ギリシャの債務、上海株、新国立競技場、さらには地震に火山噴火、台風と万事が騒々しい。それぞれ色々思う所が多いが、いずれも最近のメディアの取り上げ方や扱い方が気に食わない。「メディアが体制側の広報ツールと化し真実を伝えていない」という話はかなり前から問題になっているが、昨今の状況は酷すぎる。いよいよ世の中の変革が必要だということだろう。

東芝の会計処理問題はもはや泥沼、行くところまで行くしかないとは思うが、これも氷山の一角のような気がする。この問題(というより事件)のメディアの扱いもおかしい。「不適切会計」という表現が今でも続いているが、これは紛れもない「粉飾決算」。それも経営トップから監査法人までを巻き込んだ会社ぐるみであることは間違いないだろう。ホリエモンが怒っているのも当然だ。

腹立たしいことが多い世の中だが、プライベートな世界は平穏な日々を過ごしたいものだ。
ライブ通いは相変わらず続いているが、こちらは反対にあまりのお客の少なさに唖然とする。一昨日はマークトゥリアンのグループ。フロントラインの岡崎好朗、片岡雄三、近藤和彦といえば日本を代表するスタープレーヤー。もちろんリーダーのマークトゥリアン以下のリズム隊の面々も。ソロだけでなく、マークのアレンジによるグループサウンドも楽しめる演奏なのに、お客の数がメンバーと同じとは。ジャズファンは一体どこ行ってしまったのか心配になる。

さて、レコードを聴く時間も減ったままで、アルバム紹介も滞りがちだが・・・今日の一枚は。

先日紹介した、スーパーサックスとL.A. Voicesのコンビは、サックスアンサンブルとコーラスグループのコラボレーションであった。スーパーサックスの成り立ちがチャーリーパーカーのアドリブのアンサンブル化であった。それ故、いわゆるハーモニーの美しさを求めるよりも、パーカーのアドリブをスリルのあるサックスのソリを聴く事が楽しみであった。
されにコーラスが加わったことで、「パーカーを再現するぞ」という力みが抜けて、よりアンサンブルの妙を楽しめるように思う。

ジャズコーラスグループというと、ベイシーオーケストラのボーカリーズでスターしたランバートヘンドリックス&ロスもジャジーで良くスイングするグループだった。
本来のコーラスをモダンに一歩先進させたのはフォーフレッシュメン。オープンハーモニーの美しさはジャズだけでなく、Rockの世界にも影響を与えた名グループであった。

このフォーフレッシュメンは自ら楽器を演奏するグループであったが、アルバムでは色々な編成のバックとコーラスのコラボが楽しめる。中でも有名なのは、トロンボーン5本のアンサンブルと組んだAnd Five Trombones
それに続いて、サックス、ギター、トランペットが続いたが、その中でもトロンボーンのアンサンブルとコーラスというのは実に相性がいいように思う。後にトロンボーンだけが続編ができたのもその証左だと思う。
この同じ楽器を使ったアンサンブル、料理で言えば素材を一種類に限定し素材の違いと良さを存分に味わうのと同じわけだが、それには料理人の腕と味付けが鍵となる。アレンジャーが大事ということになる。

サックス好きとしては、このシリーズの中のAnd 5 Saxesも愛聴盤の一枚ではある。
バックのアレンジは、5Trombonesで腕を振るったピートルゴロが引き続き担当するがA面のみ、B面はDick Reynoldsが担当している。演奏するメンバーも適宜入れ替わっているようだ。
B面担当のディックレイノルズがシリーズ2作目の5Trumpetsのアレンジを担当したので、この3作目は敢えて2人の競作としたかもしれない。2人のアレンジの違いを楽しめる反面、自由度の高いサックスのアンサンブルとしての特徴がぼけているような気もするのだが?

結果は、作風の違いもあるがレイノルズの方が何となくモダンな感じがする。トロンボーンではルゴロのアレンジもバッチリ決まっていた感じがするが、こちらではエンジェルアイズやスピークロウといった自分の好みの曲があったせいかもしれない。

参加しているメンバーは当時の西海岸のスタジオミュージシャンの面々だが、ジャズプレーヤーとしても有名な、バドシャンク、ボブクーパー、デイブペルなどが短いながらチャーミングなソロを聴かせてくれる。これも自分にとっては楽しみのひとつ。

1. Liza                      2:39
2. You've Got Me Cryin' Again The Four Freshmen  2:50
3. This Can't Be Love               2:03
4. The Very Thought of You             2:34
5. East of the Sun The Four Freshmen        3:36
6. I May Be Wrong                 2:54
7. There's No One But You             2:30
8. Sometimes I'm Happy              2:15
9. For All We Know                2:33
10. Lullaby in Rhythm               2:26
11. This Love of Mine               2:26
12. I Get Along Without You Very Well       3:38

4 Freshmen
Ross Barbour (vol,ds,tp)
Don Barbour (vol,g)
Bob Franigan (vol,tb,b)
Ken Albers (vol, tp,Melophone)

5 Saxes
George Auld
Gus Bivona
Bob Cooper
Chuck Gentry
Skeets Herfurt
Ted Nash
Dave Pell
Willie Schwartz
Bud Shank

Arranged by Pete Rugolo & Dick Reynolds
Recorded in Los Angels 1956


フォー・フレッシュメン&5サクシーズ+2(紙ジャケット仕様)
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EMIミュージック・ジャパン
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