A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

色々チャレンジしてみても、最後は親の血筋は争えない・・・・

2008-02-12 | CONCORD
Sweet Lorraine / Lorraine Feather

父親にとって、自分の娘というのはいつまで経っても可愛いものかもしれない。
親元を離れ、独立して自分の道を歩み始めても色々気にはなるものだ。自分の生きてきた世界とまったく違う道を生きていくのであれば、自然と自分から遠い存在となっていくのだが。ところが、反対に自分の日々過ごしている世界に飛び込んで来るとそうはいかない。自分がその世界でそれなりの存在であればあるほど、娘の育つ姿が余計に気になるものだ。
愛娘が同じジャズの道を歩み始めたのがジミー・ロウルズ。何度も一緒に演奏する機会を重ね、無事二人でアルバムを作るに至った。ここまで来れば父親冥利に尽きるであろう。

ここにまた一人「ジャズの世界で有名人の娘」がいる。ジャズ評論家で有名なレナード・フェザーの愛娘であるロレイン・フェザーだ。
1978年、彼女はジャズ歌手としてConcordでデビューを飾った。といっても、親の七光りやコネでレコーディングに至った訳ではない。

両親と一緒にロスに住んでいたロレインだが、最初は演劇の道を目指してニューヨークで一人修行の道を選ぶ。その後、音楽の世界で生きていく決意をした彼女は、ニューヨークの多くのバンドで歌うことに。ジャズの世界ではなくぺトラクラークやグランドファンクレイルロードのバックも努めたそうだ。
そして、ロスに戻った彼女は。やはり親の血は逆らえないのかジャズの魅力にだんだん惹き込まれることに。
地元の小さなクラブに出ている内に、たまたまその中の一軒、Donte’sで歌っている時にジェイクハナの目(というか耳)にとまる。
そしてすぐに彼女の存在がカールジェファーソンの耳に入ることになる。
さっそくレコーディングとなった訳だ。

若い彼女に合わせてかバックにも若手が揃えられる。テナーのスコットハミルトンに加え、直前にデビューしたばかりのテッドナッシュも加わる。まだ彼が19歳の時だ。
ベースにはチャックドマニコが。ドンエリスの変拍子オーケストラクレアフィッシャーのオーケストラに加わっていたと思ったら、この頃にはすっかり中堅となっていた。
後は、お馴染みのハーブエリスのギターとピアノのロストンプキンスがリズムを固める。
そして、もう一人ギターにジョー・ディオリオが加わる。彼もコンコルド初登場だが、ロレインの父親レナード・フェザーにジョーパスの後継者と言わしめた中堅ギタリストだ。

これでお膳立てが完璧に揃った訳であるが、果たして彼女の歌がこのバックの期待に応えられる腕前があるかが気になるが・・・・。
心配は無用であった。これが期待以上に素晴らしい。短期間で色々な舞台の場数を踏んだせいだろう、新人デビューとは思えない多彩振りを見せてくれる。

1曲目のスタンダード”Someone to Watch over Me”は、ピアノをバックに始まる。何となくおぼつかない感じがしないでもない。
2曲目ではいきなりロックのヴァンモリソンの“Moon dance”で調子に乗る。
3曲目は再びバラードの名曲”Skylark”をトンプキンスのピアノをバックに歌うが、これもなかなかうまくこなす。
あとは快調にラテンリズムに乗って、さらに”Deep in the Night”では熱唱を聴かせてくれる。
B面に入ってボブドローの曲”I've Got Just About Everything”ではスインギーな側面も。マイルスの”All Blues”,” Four”ではアニーロスを窺わせる歌い方も披露。

Concord特有の何の飾りっけも無いアルバム作りであるが、かえってバックのバリエーションを含めて彼女の持ち味がストレートに引き出されている。
デビュー作としては十分及第点。その後の多方面での活躍を予見させる出来栄えだ。

父のレナード・フェザーがライナーノーツを書いたら、はたしてどんな解説になったであろうか?



1. Someone to Watch over Me    Gershwin, Gershwin 5:04
2. Moon dance              Morrison 3:33
3. Skylark                Carmichael, Mercer 2:53
4. I Don't Believe You         Frishberg 3:22
5. Deep in the Night          Merriam, Miller 3:09
6. I've Got Just About Everything Dorough 3:29
7. All Blues               Brown, Davis 5:45
8. Wave                 Jobim 3:24
9. Four                 Davis, Hendricks 3:45
10. You and I              Kellaway, Mackay 3:56


Produced by Carl Jefferson & Frank Dorritie

Lorraine Feather (vol)
Scott Hamilton (ts)
Ted nash (as.fl)
Joe Diorio (g)
Herb Ellis (g)
Ross Tompkins (p)
Chuck Domanico (b)
Jake Hanna (ds)

Recorded at Sunwest Recording Studios, and United Western Studios, Hollywood, CA, June 1978
Originally released on Concord CJ-78

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サド・メルの2人の出会いはまだ終わりではなかった・・・

2008-02-12 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Thad Jones&Mel Lewis / UMO The New Music Orchestra

先日紹介したサドジョーンズとメルルイスのカルテットの演奏が2人の最後の演奏と書いてしまったが、これは早とちり。2人の共演はその後もまだ続いていた。このアルバムは1977年暮れの録音だ。

自分達のオーケストラを引き連れてツアーを行っている途中、2人であるいは仲間を誘って地元のプレーヤーと演奏を行うことが多かった。その結果、オーケストラでもコンボでもサド・メルの分身のようなアルバムが生まれた。このアルバムもそのような一枚だ。

現地にオーケストラを引き連れて来ていたかどうかは分からないが、このヘルシンキでの録音はフィンランドの地元のオーケストラ”UMO/The New Music Orchestra”に2人が客演しての演奏だ。
オーケストラの他のメンバーの参加はなく、2人以外はすべて地元のメンバーである。

アルバムの曲はジェロームリチャードソンのグループマーチャントを除いてすべてサドジョーンズの曲、そしてアレンジもすべてサドが提供している。どの曲もすでにサド・メルのオーケストラで録音されたものばかりだ。
デビュー当時のビレッジバンガードでのライブに入っていた“Little Pixie”から、最新の“SUITE FOR POPS”からの“THE SUMMARY”まで。
お気に入りの“Groove Merchant”も一曲目に収められている。当然本家の演奏との比較がしたくなる。
サド・メルのオーケストラの良さは、その日の気分によってソロのオーダーや長さも自由に変えて、オーケストラでありながらコンボのように変化をつけた演奏をすること。特に、ライブのステージでは。
今回はいつものレギュラーオーケストラとメンバーも全く違うので、サド・メルのオリジナルの演奏と比較して一味違った演奏が聴けるのではとの期待が高まる。
良く聴くとソロのパートだけでなくアレンジも微妙に変えている部分がある。今回の録音のために変えたのか、最初の演奏から時代を経て変えていったのかは分からないが。

サド・メルのオーケストラの晩年はメンバーが定着せず、複雑化するサドのアレンジのアンサンブルを合わせるにも苦労したと聞く。
今回はサドのアレンジとチームワークのとれたEsko Linnavalliが率いるオーケストラとのガチンコ勝負だ。短期間でどこまでサドのアレンジを消化できるのか?
そして、結果は?
元々美しい響きに拘りを持ったサドのアレンジであるが、同じアレンジを使っても北欧のオーケストラの響きはさらに透明度が増すように感じられる。持って生まれたバンドカラーなのかもしれないが、サドのアレンジとのコラボレーションはバッチリだ。

ひょっとしたら、この北欧のオーケストラの響きに惹かれて、翌年サドジョーンズは自分のバンドをは離れてデンマークへの旅立ちを決意したのかもしれない。

1. Groove Merchant
2. It Only Happens Every Time
3. Tiptoe
4. The Great One
5. Kids Are Pretty People
6. Summary
7. Little Pixie
8. Only for Now

UMO/The New Music Orchestra

Thad Jones (Arranger, Composer, Conductor, Cornet)
Mel Lewis (ds)

Esko Heikkinen , Markku Johansson , Simo Salminen , Kaj Backlund (tp,flh)
Petri Juutilainen , Mircea Stan , Jussi Aalto (tb)
Tom Bildo Trombone (btb)

Juhani Aaltonen (as,ss,fl,cl)
Eero Koivistoinen (ts,ss)
Pekka Poyry (as,ss,fl)
Teemu Salminen (ts,cl.fl)
Pentti Lahti (bs.bcl)
Esko Linnavalli (p)
Otto Berger (eg)
Pekka Sarmanto (b)
Esko Rosnell (per)

Produced by Esko Linnavalli
Recorded at Soundtrack , Helsinki, December 3-4, 1977
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常連エリスも負けてはいられないと続けてリーダーアルバムを・・・・

2008-02-11 | CONCORD
Soft & Mellow / Herb Ellis

レモ・パルミエリのジャズシーンへの現役復帰に一役かったのが同じギター奏者で旧知の仲のハーブエリス。
エリスは発足当時からのコンコルドの常連で一足先に現役復帰を果たしていたが、このエリスも実はピーターソンのトリオを辞めた後の59年からはハリウッドでのスタジオワークが活動の中心で、第一線からは退いていた。

このエリスの本格復帰はジョーパスとのグループ活動が始まり。コンコルドレコードの記念すべき第一作目がこのエリスとパスの’72年のコンコルドジャズフェスティバルでのライブだった。
ということで、エリスの復活はコンコルドの誕生と実は非常に関係が深い。
ちなみに、78年までにリリースされたコンコルドのアルバム76枚の内15枚に参加している。ジェイクハナやレイブラウンと並んで初期のコンコルドを支えたレギュラーでありキープレーヤーだった。

レモが、自分のリーダーアルバムを作ったのに影響された訳でもないと思うが、このエリスもレモに続いてピアノトリオを従えての自分のリーダーアルバムを制作したのがこのアルバム。録音自体もレモの録音のすぐ後に行われた。
ピアノのロストンプキンスとはデュオのアルバムはあるが、ベースとドラムを加えたカルテット編成は2人にとってもコンコルドでは初めてだ。

エリスのピアノトリオを加えたこの編成というと、ピーターソンとの再会セッションの「ハローハービー」が有名。否が応でも比較してしまう。
一曲目のアップテンポで始まるシャインで、いきなりこの急速テンポをものともしないエリスのピック捌きに圧倒される。トンプキンスのピアノはさすがにピーターソンの迫力と比較する訳にはいかないが、よくスイングするエリスのギターにはぴったりだ。
古いスタンダードに加えて、ミシェル・ルグランのウォッチ・ホワット・ハップンズやジョビンのウェイブもエリス流のノリで料理してしまう。
最後の曲ロゼッタでもスインギーな演奏に拍車がかかるが、これはコンコルドならでは共通語の世界が広がる。
ハローハービーのド迫力には及ばないが、エリスのスイングするギターをピアノトリオのバックで聴けるアルバムはあるようでなかなか無い。

エリスはこのアルバムから、自分のモデルを作ってギターを換えたそうだ。タコ耳にはなかなか違いは分らないが、音が多少長めになったとか・・・?。

でも、ギターは替ってもエリス節に変わりはない。アップテンポでもバラードでもエリスのギターはタイトルどおりの「ソフト&メロー」だ。

1. Shine
2. I Concentrate On You
3. Watch What Happens
4. Jeff’s Bad Blues
5. If I Should Lose You
6. Wave
7. Polka Dots And Moonbeams
8. Rosetta

Herb Ellis (g)
Ross Tompkins (p)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Recorded at Coast Recorders , San Francisco, CA August 1978
Originally released on Concord CJ-77

Soft & Mellow
Herb Ellis
Concord Jazz

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プロのミュージシャンであれば、誰もが夢見るリーダーアルバム・・・・・

2008-02-10 | CONCORD
Remo Palmier

昨日の夜は学生時代の仲間が再結成したバンドのライブパーティーに出かけた。35年ぶりに楽器を持った者もいたが、そこそこ人前で歌い、演奏できるレベルまでには復活していた。義理で集まった(?)昔の仲間たちが徐々に乗ってきたのに気を良くしたのか、「また来年もやるぞ」と気勢を上げて雪の中を三々五々引き上げて行った。
何か目標ができると人生張りができるものだ。仕事を離れても何か自分なりの目標を見つけねばと、改めて実感した次第。

昨夜来の雪ですっかり今日のゴルフを諦めていたら、朝早く「雪が降っていなくてできるコースを見つけたから行かないか」との友人からの電話で目を覚ます。
ジャズファンはこだわりを持つ人種が多いが、何の世界でも「好き者」の執着心はたいしたものだ。
「目標と執着心」。
これは年をとっても一番大事なものかもしれない。

さて、ビバップの夜明けの時、その当事者の一人でありながらジャズの世界から30年近く遠ざかっていた一人のギタリストがいた。昔の仲間の誘いもあって現役復帰したのが以前紹介したレモ・パルミエリだ。
お膳立てをしたのはコンコルド。復帰を誘ったハーブエリスがお相伴したアルバムを制作し、コンコルドジャズフェスティバルのステージにギターサミットの一人としても参加した。
この復帰に気を良くしたのか、レモがリーダーとなった自分のアルバムを作ることになった、今回相手を務めたのはエリスではなくピアノのルー・レビィー。ウェストコースト中心に活躍していたがこのレビィーもコンコルド初登場だ。この頃はスーパーサックスにも参加していたが、ジミーロウルズ同様、歌伴やスタジオワークが多かった。
ドラムとベースはお馴染みのコンビだが、この演奏が、レモ・パルミエリの唯一自分の名前を冠したリーダーアルバムだ。

特徴的なのは曲の選曲。ビバップの名曲や古いスタンダードを演奏するのかと思いきや、選んだ曲は比較的新しいヒット曲。クインシーやマンデルの映画音楽、ハンコックの曲などニュースタンダードともいえる曲が並ぶ。
しかし、演奏スタイルは昔のスタイルのまま。シングルトーンを中心としたチャーリークリスチャンが切り開いたジャズギターの原点のプレーを聴かせてくれる。ジャケットに曲名に合わせたイラストが散りばめられているが、このジャケットデザインがパルミエリの演奏スタイルをうまくイメージさせてくれる。

早くに第一線を退いたパルミエリであったが、ジャズをやりたいという「執着心」を持って、日々刻々と変化し続ける音楽シーンを着実に自分の物として臨んだこのアルバム。選曲ひとつをとってみても昔のヒット曲をいつまでも同じように演奏しているベテランとは一味も二味も違う。オールドルーキーの前向きの意欲を感じるアルバムだ。
パルミエリも「きっといつかは自分のアルバムを作るぞ」という目標は捨てずにいたのであろう。

1. Side Track                  Palmieri 4:38
2. Is That What You Wanted Alfred?    Parker 4:50
3. Two for the Road              Mancini 5:37
4. In the Heat of the Night          Jones 5:23
5. Corner of the Sky             Schwartz 4:52
6. Dolphin Dance                Hancock 5:28
7. How Green Was My Valley        Newman 4:37
8. A Time for Love               Mandel, Webster 6:55

Remo Palmier (g)
Lou Levy (p)
Ray Brawon (b)
Jake hanna (ds)

Recorded at Wally Heider Recording Studio,San Francisco , CA July 1978
Originally released on Concord CJ-76
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グッドマンは新人発掘が得意であったが・・・・

2008-02-09 | MY FAVORITE ALBUM
The Complete Trios / Benny Goodman

ジミーロウルズというピアニストはあまり表舞台で活躍しなかった。スタンゲッツとの共演アルバムを聴きながら改めての経歴を見ていたら、シアトルからロスへ出てきて本格的なピアニストとしての活躍を始めた頃ベニーグッドマングループへも加わっていたとの下りが。
最初に加わったのが43年頃だが、その後は、ハーマンオーケストラのファーストハードに加わったと・・・。

先週後半は出張続きで、その後をフォローする時間もなくそのままになっていたのだが。

たまたま持っていたこの頃のグッドマンのトリオの演奏を集めたCDを引っ張り出してみると、そこにこのロウルズの演奏が収められていた。このアルバムはすっかりウイルソンとの再会トリオセッションと思い込んでいたので、ここにロウルズの演奏が入っていたとは・・・・・。
もっとも、CDになってライナーノーツの活字が小さくなっているのでこの小さい文字を読むのはなかなか辛くなって、中身をちゃんと読まなくなっているせいもあるのだが。

グッドマンがテディウイルソンとのコンビを復活する直前にピアノの席に付いていいたのがジミーロウルズだったということになる。
グッドマンのトリオはベース無しのドラムとピアノとのトリオ。ここでは、ベースラインとドラムのリズムを引き立たせるためのリズミカルなピアノのスタイルが重要だ。King of Swingのグッドマンのバックとして、よくスイングするウイルソンのピアノはこの役回りとしてはピッタリだ。
この大事な役割をロウルズも果たしていたということになるが、後の伴奏上手のロウルズのピアノのスタイルがこんなところでも垣間見ることができる。
ロウルズも新人発掘が得意なグッドマンの「お眼鏡に適なった」ピアニストの一人だったのかもしれない。

久々にゆっくり起きだした休日の朝は、このグッドマンのトリオでスタートした。久々に聴いたアルバムであるが、ジャズの歴史の中ではグッドマンのトリオそしてハンプトンを加えたカルテットは欠かせないものだ。

明日も天気予報は雪。ゴルフの予定も流れそうなので、今週はジャズがたっぷり聴ける週末になりそうだ。

1. Blue (And Broken Hearted)
2. After Hours
3. All I Do Is Dream Of You
4. I'll Never Be The Same
5. Bye Bye Pretty Baby
6. Shoe Shine Boy
7. At Sundown
8. When You're Smiling (The Whole World Smiles With You)
9. All I Do Is Dream Of You
10. Stompin' At The Savoy
11. Mean To Me
12. Puttin' On The Ritz
13. I Never Knew (I Could Love Anybody Like I'm Loving You)
14. Lazy River
15. There'll Be Some Changes Made
16. Everything I've Got Belongs To You
17. But Not For Me
18. Margie
19. Rose Room
20. What Can I Say After I Say I'm Sorry

Benny Goodman (cl)
Teddy Wilison (p) (#1-10)
Jimmy Rowles (p) (#11-14)
Mel Powell (p) (#15-20)
Jimmy Crawford (ds) (#1-6)
Tom Romersa (ds) (#11-14)
Eddie Grady (ds) (#15-18)
Bobby Donaldson (ds) (#19-20)

Recoreded on November 7 ,1947 (#1-6)
on November 17, 1947 (#7-10)
on April 16 , 1947 (#11-14)
on January 28 , 1954 (#15-18)
on November 16,1954 (#19-20)

The Complete Capitol Trios
Benny Goodman
Blue Note

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ギターとのDuoといえば、これを忘れる訳にはいかない・・・

2008-02-06 | MY FAVORITE ALBUM
Try A Little Tenderness / Sammy Davis Jr.

先日紹介したビルベリーのアルバムにギターで参加していたマンデルロウ。目立たないけれど「つぼ」を得たバックが印象的であった。新たにConcordに仲間入りしたギタリストかと思ったら、そうでもなかった。すでに、リッチーカムカのラストアルバムにも参加していた。すっかりカムカのプレーに気をとられていたが、そのさり気なさがロウのギターのいいところかもしれない。あまり派手さは無いがポイントを外していない。ジミーロウルズのピアノのようだ。

ロウルズのピアノでDuoづいてしまったが
「マンデルロウのギターのDuoというと」・・・何か?
一人連想ゲームをやっているようだが、このお題には、即座に「サミーデイビスJr.とのDuoアルバム」と答えたい。
ビッグバンドをバックに従えて歌い、そして踊りまくるデイビスもいいが、バラードをじっくり歌い込むデイビスも格別だ。
このじっくり聞かせるバラード集で、バックをマンデルロウのギターが付き合ったアルバムがある。似たような企画でローリンドアルメイダとのアルバムがあったが、それよりも一昔前の録音。
愛聴盤の一枚である。

同じDECCAに、カーメンマクレーとのDuetがあった。このアルバムも良かったが、これは男女が語り合う楽しさ。今回はサミーが彼女への思いの丈を、ギター一本をバックにして訴える。
今も昔も女性ボーカルに比べると男性ボーカルは数の上では形勢不利だが、サミーのバラードはなかなかなものだ。
男性ボーカルのバラードはやはり上手い歌手が色っぽい。
一方、女性ボーカルでは、歌の上手い歌手は反対に色っぽさが薄れてしまうように感じるのは自分だけか。

1. What Is There To Say
2. Why should’t I ?
3. Love Me
4. Bewitched
5. I Could have Told You So
6. For All We Know
7. Deep In A Dream
8. I Get Along Without You Very Well
9. Mam’s Selle
10. Try A Little Tenderness
11. This Love Of Mine
12. I’ve Got A Crush On You

Sammy Davis Jr. (Vocal)
Mundell Lowe (g)

Recorded on October 15 ,1957 at Decca Recording Studios, New York
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ゲッツのプロデュース・・・・ジャケットのイメージとピッタリの出来栄えだ

2008-02-05 | MY FAVORITE ALBUM
THE PEACOCKS / JIMMY ROWLES & STAN GETZ

デイブフリッシュバーグの歌とピアノに、アルコーンのテナーのデュオの演奏を聴いたら、あるアルバムを思い出した。
ピアノを弾きながら歌も歌い、そしてテナーと一緒というと・・・。

先日、自分の愛娘と共演したアルバムを紹介したが、ジミーロウルズもそんなアルバムを作っていた。60年代はスタジオの仕事が多かったが、73年にNew Yorkに移ると積極的にジャズを演奏していた。マイナーレーベルからアルバムも出していた。
そのロウルズに白羽の矢を立て、このアルバムのプロデュースを務めたのはスタンゲッツ。もちろんプロデュースだけでなく、彼のテナーも参加している。
2人はロウスルがベニーグッドマン、そしてハーマンバンドにいた頃からの知り合いだそうだ。40年代の中頃だ。
地味な存在のロウルズのアルバムを制作したのはメジャーレーベルのコロンビア。
さぞ凝った企画かと思ったら、ロウルズに合わせたのか実に渋いアルバムだ。

デイブのアルバムが旧知の友人達を集めた仲間同士のセッションだったが、これもロウルズのプライベートアルバム。ピアノの職人技と自慢の喉をあくまでも中心に据え、ゲッツが盛り立て役を買って出たものだ。
ソロや弾き語り、それにゲッツとのデュオに加えて曲によっては強力な助っ人が加わっている。ベースのバスターウイリアムスとドラムのエルビンジョーンズだ。少し違和感を覚えるが、この2人が加わった演奏がまた実にいい。どんなスタイルでもこなすロウルズの本領発揮といったところだ。さらに“The Chess Players”では、ジョンヘンドリックス率いるコーラスも加わる。

でも、このアルバムの白眉は、ロウルズとゲッツのデュオに尽きる。元々ロウルスはバックに回った演奏はお手の物。ゲッツの語りかけるようなテナーとロウルズのピアノと歌の会話が楽しげだ。
ロウルズのオリジナル曲のピーコック、そしてスタンダードのスカイラーク。偶然かもしれないがどちらも鳥の名前の曲。このバードプレーならぬバラードプレーが素晴らしい。
ジャケットのほのぼのした絵の雰囲気がこのアルバムのロウルズのプレーぶりとピッタリだ。

1.  I'll Never Be The Same
2.  Lester Left Town
3.  Body And Soul
4.  What Am I Here For?
5.  Serenade To Sweden
6.  The Chess Players
7.  The Peacocks
8.  My Buddy
9.  The Hour Of Parting
10. Rose Marie
11. This Is All I Ask
12. Skylark
13. Mosaic/Would You Like To Take A Walk

Stan Getz (ts)
Jimmie Rowles (p, vo)
Buster Williams (b -7/11)
Elvin Jones (d -7/11)
Beverly Getz, Jon Hendricks, Judy Hendricks, Michele Hendricks (vo -11)

Recorded in NYC, October, 1975

The Peacocks
Stan Getz & Jimmy Rowles
Sony

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色々なイチゴの味があるが、今回のショートケーキの味付けは如何に・・・?

2008-02-04 | CONCORD
Shortcake / Bill Berry

美味しそうなショートケーキがジャケットに映っている。甘党の自分にとっては、思わず引き寄せられる写真だ。
日本で、ショートケーキというとスポンジケーキにイチゴとホイッピングクリームで綺麗にデコレーションしたケーキを思い浮かべてしまう。どうやらこれは日本独特のもの。
本来はサクサクしたビスケット状のケーキをクリームで混ぜたものらしい。
写真のショートケーキもそんな感じがしないでもない、アメリカのケーキは甘すぎるが果たしてどんな味であろうか?

ビル・ベリーというトランペット奏者。ハードバップ系のジャズファンにはあまり馴染みはないとは思うが、デビュー当時からビッグバンドとの付き合いが長い。
最初はお決まりのハーマンやファーガソンのオーケストラからスタート。61年からエリントンオーケストラのレギュラーを努めて頭角を現し、ニューヨークを拠点として活躍していた。あのサド・メルのオーケストラに結成時(1966年)から参加することになる。

そして、71年の”Tonight Show”の引越しで西海岸に移ってきた。そこで、自分のビッグバンド以外にも、ジャガーノート、ルイベルソンなど多くのバッグバンドに参加している。根っからのビッグバンド好きなのだろう。西海岸でのビッグバンドでは常連だ。そして、スイング系のノリのコルネットの演奏でConcordのセッションにも数多く参加している。
そんな経歴なので自分のブログの記事にはよく登場する。特に熱狂的なファンとして追っかけをしているわけではないのだが。自分の好みに近いところに位置するプレーヤーということだろう。
女性でいれば別に恋人というわけでもないが、よく気があって一緒に遊びにいくような関係かもしれない。

今回は、そのビル・ベリーが自らリーダーとなって「スモールコンボ」を率いたのがこのアルバム。いつもはビッグバンドで、他人がリーダーへの参加も多いのだが。
リーダーとして、小編成におけるビル・ベリーの想いというものが始めてアピールされたアルバムだ。

このアルバムでベリーはバックに2つのグループを作った。
マンデルロウのギターとデイブフリッシュバーグのピアノを入れたカルテット。そして、マーシャルロイヤルのas、ルータバキンのts、ビルワトラスのtbの3管を加えたセプテットを。曲も、スタンダード曲に加えて自分の曲も加えて。
そして、「スタイルと雰囲気は?」というと、カルテットをバックにしたコルネットの演奏はスイングの良き時代を思い起こさせる演奏。マンデルロウとフレッシュバーグのピアノの絡み方が絶妙。管を加えた演奏はやはりエリントンサウンドだった。
ロイヤルガーデンブルースは遥か昔の20年代を思わせるオリジナルディキシーランドジャズバンドの趣で。
やはり、ビッグバンドでは色々なスタイルをこなしていたが、ビル・ベリーのコルネットプレーの原点はこの辺りだったのかと納得させられる演奏だ。

気になる女性から、「実はこんな関係を望んでいたの」と告白されたような感じがする。
色々混ざったショートケーキだが美味しいイチゴが盛りだくさん。クリームの味付けもあまりしつこくなく最高の味付けだ。

1, Avalon                  DeSylva, Jolson, Rose 4:27
2. Betty                   Berry 3:07
3. Bloose                  Berry 7:26
4. I Didn't Know About You       Ellington, Russell 4:50
5. Royal Garden Blues          Williams, Williams 4:46
6. Moon Song               Coslow, Johnston 4:26
7. I'm Getting Sentimental over You Bassman, Washington 3:56
8. I Hadn't Anyone Till You       Noble 4:47

Bill Berry (Cornet,vibe)
Marshall Royal (sa,cl)
Lew Tabackin (ts.fl)
Bill Watrous (tb)
Alan Broadbent,Dave Frishberg (p)
Mundell Lowe (g)
Monty Budwig,Chuck Berghofer (b)
Frank Capp,Nick Ceroli (ds)

Puroduced by Carl Jefferson

Originally released on Concord CJ-75, 1978

Shortcake
Bill Berry
Concord Jazz

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ジャケットのイメージと中身の演奏の相関関係は・・・・

2008-02-03 | MY FAVORITE ALBUM
Sunshine Rock / Louie Bellson & The “Explosion” Orchestra

CD時代になってあまりジャケ買いということがなくなったように思う。
LP全盛期、レコード箱を一枚一枚繰りながらお目当てのレコード探しで、決め手となるのはまずはジャケットのデザインだった。目立つジャケット、お気に入りのミュージシャンのクレジットを瞬時に見分けながら。さらには、自分の知らない掘り出し物をよく探したものだ。
初めて見るアルバムでも魅力的なジャケットは、思わず手にしてしまうことが多かった。
それは、デザインであったり、メンバーの組み合わせであり、レーベルであることも。
ジャケットの情報だけで中身も聴かずにあれこれと思案をめぐらし、結局買ってしまうジャケ買いはジャズの楽しみのひとつだ。最近CD棚を眺めてもなかなかその気になれないのは、その形状と置かれ方のせいかのか? 仕方がないことなのだが・・・。

家に帰って、ジャケ買いしてしまったアルバムからレコードを取り出してターンテーブルに乗せる。わくわくもするし、緊張する一瞬だ。
当然「あたり」のこともあれば「外れ」のことも。ジャケ買いした時点で、自分の頭の中では妄想が広がっているので、その基準はかなり主観的なものだが。

ジャズファンにとっては色々意味のあるジャケットデザインだが、ここに一枚のアルバムがある。「ルイベルソンのサンシャインロック」。
各レーベルのジャケットの方針も色々ある。すべてデザインイメージを統一したものがあるが、その中のひとつがこの”PABLO”だ。おなじみの黒を基調としたモノトーン。ミュージシャンの写真でデザインされている。パブロ自体のレーベルイメージもできあがっている。よくも悪くも自然と演奏内容のイメージができてしまう。

肝心のミュージシャンはというとルイベルソン。これもイメージが出来上がっている。おなじみの2ベースドラムで、ビッグバンドのプレーがよく似合う。このアルバムも、ビッグバンド物だ。

そして、タイトルの“SUNSHINE ROCK”。これが、今一つアルバム全体のイメージとは合わない。
燦燦と光り輝くカリフォルニアの太陽であればパブロのイメージでもないし、ROCKとなるとなお更だ。

実際の演奏はとなると、”Sunshine Swing” , “Feels So Good” そして”The Hawk Talks”の3曲はエレキピアノやフェンダーベースが入って16ビートやボサノバ風のリズムも。”Rich Outing”はバディーリッチを意識したような曲。そして”Niles Blues”はベイシー風のブルース。
全体的にリズムやテンポとバリエーションが多彩だ。そして曲の中でも変化が大きい。
ベイシースタイル一辺倒ではなく、当時のBIGBANDの新しい流れをうまく取り入れている。
もちろん、どんなリズムでもベルソンのドラミングが活躍する。ピアノのナットピアスやキャットアンダーソンなどのベテランがいたと思えば、ギターには若手のガイスマンも。メンバーにはベテランに加えて若手の有望株も参加している。
そして、アルトには先日Concordのアルバムで紹介したまだ18歳のテッドナッシュがいる。
実は、このナッシュの経歴にベルソンのオーケストラにいたことが書いてあったので、さっそく探してみた次第。

こんなきっかけで久々に聴きなおしてみたが、ベルソンのやる気を感じさせる新旧のバランスがとれた元気なオーケストラだ。
このバンドであれば、パブロの黒のイメージではなく、白地に光り輝くカリフォルニアの雰囲気を感じさせるデザインが施されたジャケットがお似合いだったかもしれない。

1. Sunshine Swing
2. Mid-Eastern Spango
3. Night Birds
4. Feels So Good
5. The Hawk Talks
6. Rich Outing
7. Niles Blues
8. Numero Uno

Louie Bellson (ds)
Cat Anderson , Bobby Shew , Conte Candoli , Walter Johnson , Ron King (tp)
Bob Payne , Alan Kaplan , Dana Hughes , Nick Di Maio (tb)
Dick Spencer , Ted Nash (as,fl)
Pete Christlieb , Don Menza (ts)
Andy Macintosh (bs)
Nat Pierce , Ross Tompkins (p)
Grant Geissman (g)
John Heard (b)
John Arnold , Gene Estes (per)

Produced by Norman Granz
Recorded on Dec.21-23,1977, at Group Ⅳ Recording Studios , Hollywood
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人には色々な出会いがあるが・・・・たまには一同に介して。

2008-02-02 | CONCORD
You're A Lucky Guy / Dave Frishberg

日々色々な出会いがあるが、それぞれは個別の出来事。相手同士はお互い何の縁もゆかりもなく、面識がある訳でもない。だんだん付き合いが長くなると、思わぬ人同士が知り合いでびっくりすることもあるが・・。

知人が増えてくると、長い人生の間で一度位色々な場で知り合った友人を一同に介した集まりをやってみたい。とは思うのだが、それはなかなか一般庶民にとってはできない相談だ。しかし、それが狭い範囲だとできなくはない。仕事仲間だけとか、遊び仲間だけとかの単位であれば。
ジャズミュージシャンにとっては、同じ世界で生きている者同士。結構狭い社会なので決して難しい話ではない。

このアルバムの主役である、デイブ・フリッシュバーグ。
マルチタレントの彼のキャリアもいくつかの大きな変遷がある。
よくスイングするピアノで有名だが、作曲もするし、作詞もする。さらには優しい歌声のボーカルでも有名だ。
1957年にニューヨークに出てきたデイブは、ジーンクルーパーのバンドにいたこともあり、バドフリーンやベンウェブスターなどのスイング系との共演が多い。そして、60年代の初めには有名なアル&ズートのグループに。そして、60年代の最後にはCTIからソフトロック系のアルバムを出す。そのまま行けばジョージベンソンになったかもしれなかったが、71年に西海岸に移ると、もう一度メインストリームに。そしてConcordに登場するようになった

このジャケットに、このアルバムで一緒にプレーをしたメンバーの出会いが、デイブ自らによって語られている。
ベースのジムハートは生まれ故郷のミネアポリスの仲間、アルコーンの曲は自分のレパートリーに加えていたし、ニューヨークに行ってからはアル&ズートのグループに63年に加わって69年までプレーをしたし。ボブブルックマイヤーは他のメンバーほどよく知らなかったが、クラークテリーとボブのバンドでのプレーしたことはあったし、彼の奥さんが曲のマネジメントしてくれたり。
ドラムのニックセロリは、ロスに来た数日後にDonteのバーで話をして親友になり、ハーブアルパートのバンドに一緒に加わったりした仲だそうだ。

演奏は、デイブのソロあり、ボーカルあり、デュオありで、仲間達にフリッシュバークが順次ピアノやボーカルなどで語りかけるような感じだ。全体は旧知の仲間が集まったリラックスしたプライベートセッションのようなものだ。お互いあまり知らない同士であっても、共通の話題で会話が弾むと自然と打ち解けてくるのがよく分かる。
中でも、長年一緒にやっていたせいかアルコーンとのコンビネーションが2人のDuoも何曲かあり最高だ。
デイブ自身にとっても、友人達が一同に介した記念には忘れられない一枚だろう。

1. Truckin’
2. travelin’ All Alone
3. The Underdog
4. That Old Feeling
5. If Dreams Come True
6. You’re a Lucky Guy
7. P-Town
8. I Surrender , Dear
9. Saratoga Hunch
10. Cheerful Little Earful

Dave Frishberg (p)
Bob Brookmeyer (vtb)
Al Cohn (ts)
Nick Ceroli (ds)
Jim Hughart (b)

Produced by Dave Frishberg
Recorded at Sage and Sound Recording , Hollywood

Originally released on Concord CJ-74 , 1978

You're a Lucky Guy
Dave Frishberg
Concord Jazz

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寒い時にはライブでHOTなジャズが一番・・・・

2008-02-01 | MY FAVORITE ALBUM
THE PHAT PACK / GORDON GOODWIN BIG PHAT BAND

寒い日が続いているが久々にホットな夜を過ごすことができた。
場所は、お馴染み青山の”BLUE NOTE”で。今来日中の、Gordon GoodwinのBig phat bandを聴いた。
ビッグバンドファンにはお馴染みだが、一般的なジャズファンの中ではあまり知られていないかもしれない。今、一番の元気のいいビッグバンドだと思う。

40年前に経験したサド・メルオーケストラのピットインでのライブが衝撃的で、自分はそれですっかりビッグバンドファンになってしまったが、やはり、ビッグバンドを体感するのはライブがいい。それも大きなコンサートホールより小さなライブハウスが一番だ。

このゴードングッドウィンのBIGBANDがCDを出し始めたのは17~8年前。
しかし、リーダーのグッドウィンの活動暦はもっと古い。
ビルパーキンスとペッパーアダムスが共演したアルバムにも参加したのは30年前。そして、盟友グラントガイスマンの若い頃のアルバムにも。このガイスマンもこのビッグバンのメンバーだが、残念ながら今回は来日していなかった。
グッドウィンはもともとビッグバンドは好きだったらしく、ルイベルソンのオーケストラにも加わっていたことがある。
その後の活動はもっぱら作編曲家としての活動が中心。映画音楽を中心にスタジオワークが多い。グラミー賞に何度もノミネートされている隠れた名アレンジャーだ。

その彼が、仲間を集めて自分のアレンジで思い切り自分の好きなように演奏をするのが、このBig Phat Band。自ら指揮をし、ピアノを弾き、元々プレーをしていたテーナーも吹く。ちょうどサドジョーンズがアレンジャーとしての頂点を極めたころの状況と同じだ。いい演奏が聴けて当然といえば当然だろう。

ビッグバンドの歴史は、ダンスバンドから、スイングバンド、そしてモダン、ジャズロック、時にクラッシクの要素を取り入れたり・・・・と様々な変遷をたどってきたが、その集大成というべき姿がこのバンドだ。
それをして、常に世の中の先端を引っ張ってきたクインシージョーンズに、「今までのジャズビッグバンドに対する概念がすっかり変わってしまった」と言わしめた。

そして、その夜のライブのもう一人のヒロインはパティーオースチン。
自分にとっては、少し縁遠かったが、最新作のガーシュインソングブックからの彼女の歌は迫力満点。目の前で聴いて改めて彼女の素晴らしさを再認識した。アンコールは、このアルバムにも入っているレディービーグッド。最近「柔な女性ボーカル」が目立つ中でスキャットを交えた本格的なボーカルに感動した。
もちろんバックを努めるグッドウィンのオーケストラの良さもいうまでもないが。

今日は朝から早速このBIG PHAT BANDのCDを聴くことから一日が始まった。
このCDには、このオーケストラのプロファイルが収められているDVDが付いている。ライブを聴いた直後ということもあり、このDVDを見ると普段あまり情報に接することもない彼らがより身近になった。

ブルーノートでの彼らのステージは5日まである。時間がとれればもう是非一度聴きに行ってみようと思っている。ビッグバンドを聴かず嫌いの方に、このCDもライブも是非お勧めしたい。

1. Cut 'n Run                        Goodwin 6:07
2. Too Close for Comfort                Bock, Holofcener, Weiss 3:39
3. Count Bubba's Revenge               Goodwin 6:36
4. Play That Funky Music                Parissi 6:13
5. The Phat Pack                    Goodwin 6:39
6. Hunting Wabbits 2 (A Bad Hare Day)       Goodwin 4:47
7. La Almeja Pequena (The Little Clam)       Goodwin 7:36
8. Get in Line                      Goodwin 6:53
9. Attack of the Killer Tomatoes           DeBello 5:09
10. Under the Wire                  Goodwin 5:30
11. Whodunnit?                    Goodwin 6:28
12. It Was a Very Good Year             Drake 5:20
13. Even Braver, Even Stronger (An American Elegy)  Goodwin 4:08

John Trickett Executive Producer
Gordon Goodwin (Piano, Arranger, ts, Producer)

Bob Summers , Wayne Bergeron , Dan Forero , Dan Savant , Pete Desicnna (tp)
Andy Martin , Alexander Iles , Charlie Morillas , Craig Ware , Craig Gosnell (tb)
Eric Marienthal , Sal Lozano Flute, Piccolo (sa,ss,fl)
Brian Scanlon , Jeff Driskill (ts, cl)
jay Mason (bs.bcl)
Brad Dutz , Luis Conte (per)
Rick Shaw (b)
Grant Geissman , Carl Verheyen(g)
Bernie Dresel , Ray Brinker (ds)

The Phat Pack
Gordon Goodwin's Big Phat Band
Immergent

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