昨年に引き続き、5月から市民大学の講座を受講しました。聴講する講座は
食物健康講座で、全部で五回行われます。第一回の講座は「地域の特産品を
生かした商品開発を考える」で講師は茨城キリスト教大学教授の川上美智子さん。
企業からの依頼などでこれまで大学で学生と共に様々な食品開発を行って来た
そうです。講義は過去実施した食品開発の中からいくつかの実績を中心に
行われました。
この講義の中で興味あるデータが出て来ました。平成23年3月での茨城県の
食料生産状況です。茨城県の農業就業人口は全国一位、耕地率も同じく全国
一位で、農業総産出額は全国二位、因みに一位は北海道で三位は千葉県です。
全国一位の農産物は、メロン、レンコン、干し芋、水菜、三つ葉、チンゲンサイ、
栗、セリ、全国二位はレタス、梨、ピーマン、白菜、牛蒡、パセリ、蕎麦となって
います。同じく第三位には豚、鶏卵、葱、スイートコーン、ニラ、かぼちゃ、しそ、
春菊、らっきょう、甘藷があります。
茨城県の特産品としてレンコン、干し芋や栗などは承知していましたがこんなに
多くの生産量の高い農産物があるとは知りませんでした。茨城県は長い海岸線が
あるため漁業が盛んなのではと思っておりましたが、あまり大きな漁港も無く、
漁獲量ランキングでは全国14位です。北海道がダントツの一位で、銚子漁港が
ある千葉県は26位です。
講義の中では、シラス、鯵、ギス、タコ、深海魚のイラコアナゴ、カンテンゲンゲ、
大島桜の葉を使った商品開発の事例が報告されました。タコを使ったタコ飯や
タコパエリアを作る際は、タコとご飯を一緒に煮ると生臭くなるので別々に煮ることや、
ギスのさつま揚げはギスだけでは固まらず冷凍すり身を混ぜるなど、いづれも
興味ある商品開発です。
今年の秋に、日本美術院を開いた岡倉天心の生涯を描いた映画「天心」が
公開されます。公開後は茨城県への観光客が増えることを関係者は期待して
いますが、観光客に茨城県の魅力を伝える商品の開発が必要です。茨城県には
全国的に特に人気のある特産品やお土産品がありません。水戸羊羹、納豆、
アンコウ料理などまだまだ全国的にはマイナーです。このような講座をきっかけに
優れた商品が開発されることを期待しています。
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