安田よしひろ 駅立ちブログ!

日本の安寧。未来への責任。次世代の幸せを憂い、創る。

幸せの味

2014年09月22日 | 文化
数年前、乳ガンで亡くなった幼馴染の同級生 えみちゃんの話しです。
話が面白くて、頭が良くて、クラスで一番足の速かった女の子でした。

彼女の祖母と母も、乳ガンによる壮絶な抗ガン治療生活の末に辛い思い出多く他界。
だから彼女は、2人の幼い男の子との思い出を作るために抗ガン剤治療を拒否。

「お母さんは病気。死んじゃうけど悲しまないでね。」まだ、幼稚園と小学校低学年です。
それでも小さい息子2人に言って聞かせ、育てた数年間は幸せだったそうです。

彼女の唯一の望みは、きれいな空気の土地でお米を作ること。
優しいご主人は、会社や家も全て捨てて急に田舎暮らし。

彼女が亡くなって同級生数名で田んぼに囲まれたご自宅に訪問。
「軽トラで田んぼへ行く夢が叶った時の彼女の笑顔が忘れられない」と、ご主人のお話。

子供が悲しまないように仏壇はつくらないとの約束だそうで、笑顔の写真に手を合わせました。
帰り際にご主人が「これは彼女が作ったお米です」と小さな米袋を差し出しました。

「そんな大事なお米は頂けません。」と皆で随分と断りました。
「彼女がきっと喜ぶ」とのことで結局ありがたく、本当にありがたく頂きました。

死んでから届けてくれた命のお米。
涙が止まらなかった。美味しかったよ。ありがとう。

人それぞれに幸せの味。
それはきっと当たり前の事一つ一つにもっと感謝すればもっと分かる味。

今日も朝が来ました。小学校からの友人、活発だった恵美ちゃんに捧ぐ。



この記事は平成26年8月16日に安田義広のFacebookに投稿したものです。
お彼岸の終わりに夢を見たのでブログにも載せておきたい気持ちになりました。
今年はお墓参りに行けなかったからかな。忘れてないよ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿