陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

精霊の守り人 第二十一話&二十二話

2008-09-14 | テレビドラマ・アニメ
ストレスが溜まっているので、三連休の初日をネットとアニメ鑑賞で過ごした管理人です。
といっても、三時間ぐらいで外出もちゃんとしたんですけれどね。

きょうは腹痛と金曜に歩きすぎてマメができてしまったので、うっかり昼寝をおおくとってしまいました。
夏の疲れがたまってきたのかも。



で、放映見のがしていたバルサ姐さんの過去話、さっそく観てきました。
以下、ネタばれありです。

ちなみに、この回がどうしても観たかったのは、なにを隠そう、ひとえに、バルサちゃん幼女時代が観たかったからですッ!
いや~ン、もう、
かわいすぎる!
(激萌)
このかわいさは、九歳フェイトちゃん並みに犯罪級です。

第一話で、バルサが王妃に「八人の魂をすくうために、八人の命をまもる。その八人目がちょうどチャグム皇子だ」と告げた話がありましたね。
その言葉にかくされた裏事情があきらかになる話なのです。

バルサいうところの八人の魂とは、彼女が武人としてみずから奪った命ではなかったのです。しかし、それは彼女ひとりが生き延びるために、犠牲になった命であった。そして、彼女ひとりを生かすために、命の恩人が奪った命でもあったのです。バルサは、その男の苦しみをすくうために、彼の死後もなお、八人のいのちをすくうために、危ない世渡りをしながら生きることを決めたのだと。

その男、ジグロは彼女に短槍術をおしえた師匠でもあり、父の友人。
バルサの父は生まれ故郷の国の政争に巻き込まれて殺されてしまいます。バルサの命を楯に、国王の弟に現国王の毒殺を命じられ、やがてその罪をかぶらされてしまうことを察知した父は、友人の「王の槍」のひとり、ジグロに娘を連れて逃げてほしいと懇願。
いったんは自分の保身のために拒んだジグロでしたが、バルサが暗殺されそうになると、一も二もなしに幼い手をひいて国境をこえてしまいます。
そりゃそうでしょう!
あんな、かわいい女の子がね、震えていたら、誰だってお持ち帰りしたくなりますって!!(違)

逃避行をつづけているうちに、追っ手にみつかってしまったふたり。
追っ手はかつて九人の「王の槍」として仲が良かった友人たちでした。かつての仲間も、家族を人質にとられているがために、この理不尽な闘いに身を投じなければならない。「王の槍」のなかでも抜きん出た腕前のジグロは、ついに全員の敵を倒してしまいます。しかし、その哀しみは深かった。
バルサは自分がこれ以上、ジグロの側にいると、苦しみが増すのではないかと思い、別れ(べつに、このふたりはアヤシい関係ではありません)を切り出すのですが。
けっきょく、そのあと数年、ジグロが病死するまで行動をともにすることに。

なお、十九話ででてきたチャグム平手打ちシーンは、じつはバルサの幼い頃とオーバーラップしていたんですね。こっそり、ジグロの槍使いを学び得意になってお披露目するバルサは、ひっぱたかれてしまったのです。バルサにしてみれば、自立してみせようと思った、自分ひとりでも戦えると甘くみていた。そして、なかなか武術をおしえてくれない、また父の死や追われる身の上の理由を教えてくれなかったジグロに反感も抱いていた。だから、ものまねをして、ちょっと困らせてやろうと思っていた。その子供心は、十九話で精霊の卵をやどしていたことを知らされずにすねて家出したチャグムと、重なっていたのだと。

チャグムを守ろうと決意したのも、たんに八人の魂をすくうという個人的な誓いのためではなく。自身のおかれた境遇からくる、政治への怒りであったのかもしれません。「ひとを救える立場にある者がひとを救わない。それこそが大罪だ」という彼女の言葉は、ファンタジーを超えて、いまの日本の政治状況にもあてはめられそうですね。人間は権力をもつと、利己のために利用するものなのですから。

二十二話では、兵馬俑くんではなくて、タンダ氏が呪術師としての本領発揮。ただの薬売り職人ではなかったんですね。
彼は人間が住む世界とはべつの精霊が棲む世界を覗けるらしく、アナザーワールドに精神をもっていかれそうになったチャグムを、話術で救出することに成功。
なんだか、このあたりは精神分析学的な見地が応用されていそうな気がします。
ちなみに、この二十二話ではさりげなく、バルサ姐さんにプロポーズする兵馬俑くんですが、言葉たくみにかわされてしまいました。残念ッ!
て、いいますか。「このまま、チャグムと三人水入らずで暮らさないか?」って。
ファミリー幻想いだきすぎです1仲間はずれにされた、だるま顔のおばー様がかわいそう。


槍のバトルシーンもすごく見応えありで、美術もすごい。
原作もけっこう評判がいいのでいつか読んでみたいです。





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