目が覚めると・・

少し開いている雨戸から、光がさしていた。

暗闇の寝室でその部分だけが主張しているから、見てしまう。

あの雨戸の外側が夜だったら、俺の感違いならまだ寝ていられるのにな。

いや、俺の感違いだ、今はまだ真夜中の3時。

そう思う、そういうことにする・・・寝る・・・まだ寝る。

信用を無くすことが何だっていうんだ？

会社をクビになることがそんなに大事か？

ばっかじゃねえの？！！・・・なんて思っていたら興奮して眼が冴えてしまった。

俺はいいかげんができない、できそこないの小心者・・・情けない。

と、起きて顔を洗った。

夕飯。

冷蔵庫を物色する、鳥の胸肉があった。

・・・親子丼を作った。

親子丼は醤油だから、汁物は塩にした。

さて作ったが、誰が食べる？

俺は昨日の残りのカレーライスを食べて腹いっぱいだ。

・・・誰か・・・誰か・・？？

結局、サランラップで蓋をした。

冬は悪意

風がないことが救いだけど、寒くて当たり所のない怒りがこみ上げる。

1年の平均気温が2度下がると戦争が起きると聞いた。

寒いと怒りっぽくなる、人を殺したくなる、憎悪が増幅する。

寒いはもはや悪意の象徴。

冬は地獄の象徴。

見ろよこの風景、地獄絵図だろ？



「夏になれば、この暑さは地獄だと嘆くんだろう？」なんていう奴は多くいたが、

実際に夏になり、俺が至福の喜びを表現すると、げんなりした表情で俺を見て、言うんだ。

「お前を見ていると余計に暑苦しく気分が悪くなる」ってな。

どっちに転んでも敵対する言葉しか投げかけてこない奴だらけだ。