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E:encouragement

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courage=勇気が入っているように「激励・促進・刺激」という意味です。

つまり、勇気付けられたわけです。

先日行った映画監督のワークショップで。

もちろん俳優として行ったんですが、テーマは恋愛でそこメインで、と思ってたんですけども、
2日目から俳優さん向けのワークショップなんだからと頭を俳優脳に切り替えて受講したら、ほんと楽しかった。

演じることの楽しさを再認識しました。

戯曲とか、台詞とか、ト書きとかってルールであって、その中でどれだけ楽しく遊べるかなんですよね。
演出はまず第一に観客のことを考えるけれども、まず第一に「その場にいて、演じることを楽しむ」ことに集中できました。

演出脳をうまく俳優脳にも結び付けられました。

二人芝居で女優さんの台詞が「失礼なことを言わないで・・・・・・」となっていた場合、
僕が演出だと「これは。にならずに・・・・・・になってますから、男優さんなんかしてください」って言います。

それをそのまま自分に当てはめてやりました。
それがとても良い効果を生み出したみたいです。

ほかにも2004年の作品で「何をしでかすか分からない」狂った感じの男を出すために、ケイゾクの真山と冬ソナのぺ・ヨンジュンを交互に出したりとか男優さんとやった作戦があったんです。「Hello Out There」の若い男です。

それを応用して、刑事を二ヶ月前に辞めて、殺人犯だと思う人妻に執拗につきまとう怖い男を演じるために「ケイゾクの真山」的ナ男と普段の僕をミックスしてみました。

すると、監督には「クレイジー松浦」、打ち上げでは「犯罪者」「変態」と“お褒めの言葉”をいただけました。
そういう感じの、レオンのゲイリー・オールドマンのような狂った感じをやりたかったので、飄々さ+狂気みたいな演技を、狙い通りできたことが嬉しかったのです。

もう一本やった、夫子ある年上の女性との部屋での1シーンも、まだまだ不本意ですがそこにいて相手役に合わせられたと思っています。
ただ、これは演出脳が間に合わず、終わってから気づきましたが、部屋に入る前、玄関で何らかのフィジカルコンタクトをさせるべきでした。
あ、自分に。演出だったら俳優さんにですけど。

ラーメン屋さんか何かの奥さんで食器を引き取りに来たんですね。もちろん男はわざと注文して。
でも岡持ちを持ってるから、そういう男女のことを考える、もしくは気配を感じる身体になっていなくて。

結果、ただただ女優さんに避けられてしまう感じになっていたので、最初の時点で女優さんの身体に変化を与えられていれば、
こちらの演技も変わるし、何かとドラマチックになったんじゃないかなーっと、思うわけです。


結局、俳優としての自分に気づけたこと、そして俳優の楽しさや幅の広さや底の深さを知ることは、自分の演劇観を裏付けるものでしたし、演技の中で他の人にも見てもらって成功していたことは、自分の演出勘の正しさをも立証してくれたわけで、結果的にとても自信になりました。


次の稽古場では、俳優さんたちに次の二つの自信を得られたと告げるつもりです。

一つ目は、「やっぱり俳優さんの力を信じなければならない」ということ。

これは、WS講師の映画監督さんの作品で僕がとっても好きな作品のとっても好きな1シーンで「女優さんをどう演出したんですか?」って聞いたら、「やっぱりもともとその女優さんはチャーミングにやれる人だし、大体のことを言ったらあとは自分でやれるんだよ。あのシーンも4回ぐらいは撮ったとは思うけど時間もなかったしそんなに何も言わなくて済んだ」みたいなことでした。
そしてワークショップの中でも監督はとても自由にさせておられたし、僕自身それだけ自由だったから本当に楽しく創作できたわけで。
だから、僕も自分の現場では俳優さんの力を信じて、俳優さんが目いっぱい遊べるようにしたいと思います。

二つ目は(これ、まあ明らかにオチですけど)稽古中歩き回ってよし、だと思ったということです。

たぶん、映画監督だからだと思うんですけど、シーン中けっこうずっと歩き回っていろんな角度から監督は見てはりました。
どうカメラで撮るかということでしょうね。

僕も結構動き回るんですね、稽古中。
俳優さんの集中の妨げになるかなあとも思ってたんだけども、ま、いいかと。

だって、あのすごい監督も歩き回ってたし、と。

まあ、とにかく勇気付けられた三日間でした。

出会えた俳優の仲間たちとも、今後ぜひ交流していきたいです。
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