日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

忙しい日々

2005年05月19日 00時20分55秒 | ブラジル事情
今年度上半期は馬鹿のように仕事しているが、先週の水曜日から昨日の月曜日まではアホのように仕事していた。

と言うのも、こちらの州知事がブラジル大統領とともに21日に日本を公式訪問するのに伴って、日本企業の投資誘致を目的に、州紹介冊子とビデオを持っていくのだが、その冊子の校正とビデオの日本語でのナレーション及び校正・編集作業に携わってしまったからである。

最初にその冊子を翻訳した日系2世の方の翻訳が、ぎこちないものが多かったため、そのことを僕を雇った翻訳会社の人にコメントした。そこにたまたまその冊子に目を通した、日本の県庁から派遣されているポルトガル語学科卒の方からも同様の指摘がされた。そのため、州政府の人がパニックになり、州公邸で昼間に会議に呼び出されたのだ。

新聞ではいつも読んでいる州公邸の記事。初めて中に入った。外観はヨーロッパ風できらびやかな感じだが、内部に入るととてもシンプルで拍子抜けがした。会議室には翻訳会社の人、出版社の人達、州政府の総責任者と職員、県庁の人、校正を担当した僕と7,8人前後が呼び出されて、喧喧諤諤の会議。総責任者の人は、州の面子に関わる問題だからと必死の形相であった。出版社の人も締め切りのことで頭が熱くなっているようであった。仕方のない反応であろう。

土曜の夜はミュージシャンだけど、それじゃあ食っていけないからコンピューターで雑誌編集デザイナーの仕事をしているブラジル人の家に行って編集の手伝い。校正した文章を正しい位置に貼り付け、さらに句読点などが文頭にきていないかなどの総合チェック。ブラジル人は日本語の文がどこで区切っていいかなど、全然分かっていないから指導しなきゃならない。

部屋の中には楽器やコンピューターなどがずらりと並び、まさにオタクっぽい感じ。ずんぐりむっくりとした体型に髪型はアフロ、メガネはいわゆるジョンレノンがかけていたような丸くて小さいやつ。ぼそぼそとつぶやく言葉はシニカルで、僕も思わず冷笑してしまう。

彼が使っていたソフトはCorelDrawというソフト。11以降じゃないと日本語に対応していないらしい。使っているのを横で見ていたが、あまり難しくなさそう。次回、もしこういう仕事がきたら、僕自身が編集できるんじゃないだろうかと思った。でも、勉強してマスターしても普段使うことがないよね。

月曜日はビデオのナレーションの再録音とその編集、テロップの校正をしにスタジオに行った。そこの編集のお兄ちゃんは粋な江戸っ子みたいなタイプ。「おらおら、ここをこうやったらうまくいくんだい。おら、どうだ。ほらな、いっちょ上がり」みたいな乗りで、編集作業は進んだ。何と言うソフトで編集していたのかは分からないが、とても楽しそうだった。映像・音・文章の3つが組み合わさっているのですごい華やかである。まだ完成したものは見ていないが、いいものになりそうである。2000枚CDを製造するということで、1枚記念にもらえるように頼んでおいた。

はっきり言ってかなり精神的にも肉体的にも疲れている。でも、ポルトガル語で言うならば Valeu(やった甲斐はある)である。また、チームで仕事をする醍醐味を味わうことができた。いつも仕事は1人が多いので楽しかった。 

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