「国家の品格」という本が職場にたまたまあったので読んだ。何だか去年日本でペストセラーだったようで、ブラジルにいながらしてベストセラーの本が読める事実に幸福感を感じながら読んだ。
そこで筆者はさかんに、日本は従来持っていた日本人の季節感や美意識、伝統や国語力の重要性、武士道精神の重要性を説いていた。そして、グローバル化の旗印の下にアメリカのような資本主義、能力主義、合理主義を重視する国を手本としてはいけないと警笛を鳴らしていた。単純に英語を話せることが国際人の条件ではなく、英語がぺらぺら話せても内容がなければ何にもならない。さらに、人間には理屈ぬきに正しい道徳観・倫理観を教え込むべきで、人間としてのベクトルの軸がしっかりしていなければ何をやってもだめだとのことである。
筆者はイギリスやアメリカでの海外生活が長く、最初はアメリカの文化に心酔したようだが、伝統を重視するイギリスの文化に触れて、アメリカ文化に対する疑問が持ち上がってきたそうである。
僕もブラジルに9年近く住んで、随分なカルチャーショックを経験してきた。そして、ブラジルのいい部分、悪い部分、日本のいい部分、悪い部分がはっきりと見えてきた。
今回は、ブラジル人の悪い部分だけを述べる。ブラジル人の悪い部分は、完全なる個人主義で、自己中心的であること。自分さえ良ければいいという考えの人が多く、どうやったら人を利用できるか、どうやったら楽して遊んで暮らしていけるかだけを考えている。労働こそ人生に張り合いを持たせてくれるものとの認識はない。
親戚内にサッカーのスター選手でも誕生すれば、周りの連中はたかる。さらに、ブラジルの年金制度だと、男は30年、女は25年だか労働手帳を持って公式に勤務すれば、最後の3年間の給料の平均を退職後にもらえる。働いても働かなくても、もらえるお金は同じなのだから当然働かないで退職する。20から働き始めた男性は50歳で退職することになる。そして、退職後もアルバイトをして自分の収入を増やすのである。
ブラジルの税金はとても重いが、そのお金の多くが政治家への汚職金として流れていく。つまり、ただでさえ不公平な社会がさらに不公平さを増すのである。第一、政治家は自分たちが選ばれた直後に話す議案が自分たちの給料をいくらあげるかだから話にならない。去年末は現在の給料を90%上げようという議案が提出された。可決はされなかったが、全く恥ずかしくないのかと憤りを感じる。
ブラジル人は浮気も多い。また、喧嘩になるとすぐ人を罵倒する汚い言葉を使う。けなしてなんぼのところがあるようである。女性はプライドが高く、いかに自分がきれいかを常に競っている。だから、露出も多い。関係がうまくいっている時はいいが、悪くなると態度が豹変する。
そもそも道徳とか倫理感は日本人のものとはかけ離れている。「すべての人が平等」という概念が基本にあるから、先輩や年上・年寄りを敬ったりする習慣は極めて少ない。「お客様は神様」という考え方はあまりないから、特に公務員関係で顧客に対する接客は良くない。「若いときには買ってでも苦労しろ」という精神主義はないから、ぐうたらしていて目先の金にしか興味のない人が多い。アリとキリギリスの話からくるもしもの時のためにお金を貯金する習慣がないから、計画も立てずに何でもカードで分割して買ってしまう。
ブラジルに軍隊はあるが、単なる就職先の1つにしか過ぎず、国を防衛する力も他国を攻撃する力もない。そもそも軍の戦闘機などは先進国からのおさがりの中古で、現代において戦闘できる体制ではないのである。若者には徴兵制もあるが、実質的には自由で、簡単に逃れることができる。時々ブラジルの都市が機能麻痺を起こして、軍隊が出動して治安回復に乗り出すことがあるが、ブラジル軍隊などその程度の活用性しかない。従って、軍隊活動内でブラジル人の精神を鍛え直すことはできない。
また、国の公立教育は退廃しており、まともな道徳教育を実施することは不可能である。この辺の国のレベル、ブラジル人の素養の低さ、国家の品格のなさが原因で、ブラジルは常に大国になると成長が期待されながら、いつまでもその期待に応えられないのである。このブラジルの国家の品位のなさに比べれば、日本ははるかに上だが、それでも作者が指摘するようにかつてあったその品位を取り戻せるようもう1度見直すべき時に来ていると言えるのではないだろうか。
そこで筆者はさかんに、日本は従来持っていた日本人の季節感や美意識、伝統や国語力の重要性、武士道精神の重要性を説いていた。そして、グローバル化の旗印の下にアメリカのような資本主義、能力主義、合理主義を重視する国を手本としてはいけないと警笛を鳴らしていた。単純に英語を話せることが国際人の条件ではなく、英語がぺらぺら話せても内容がなければ何にもならない。さらに、人間には理屈ぬきに正しい道徳観・倫理観を教え込むべきで、人間としてのベクトルの軸がしっかりしていなければ何をやってもだめだとのことである。
筆者はイギリスやアメリカでの海外生活が長く、最初はアメリカの文化に心酔したようだが、伝統を重視するイギリスの文化に触れて、アメリカ文化に対する疑問が持ち上がってきたそうである。
僕もブラジルに9年近く住んで、随分なカルチャーショックを経験してきた。そして、ブラジルのいい部分、悪い部分、日本のいい部分、悪い部分がはっきりと見えてきた。
今回は、ブラジル人の悪い部分だけを述べる。ブラジル人の悪い部分は、完全なる個人主義で、自己中心的であること。自分さえ良ければいいという考えの人が多く、どうやったら人を利用できるか、どうやったら楽して遊んで暮らしていけるかだけを考えている。労働こそ人生に張り合いを持たせてくれるものとの認識はない。
親戚内にサッカーのスター選手でも誕生すれば、周りの連中はたかる。さらに、ブラジルの年金制度だと、男は30年、女は25年だか労働手帳を持って公式に勤務すれば、最後の3年間の給料の平均を退職後にもらえる。働いても働かなくても、もらえるお金は同じなのだから当然働かないで退職する。20から働き始めた男性は50歳で退職することになる。そして、退職後もアルバイトをして自分の収入を増やすのである。
ブラジルの税金はとても重いが、そのお金の多くが政治家への汚職金として流れていく。つまり、ただでさえ不公平な社会がさらに不公平さを増すのである。第一、政治家は自分たちが選ばれた直後に話す議案が自分たちの給料をいくらあげるかだから話にならない。去年末は現在の給料を90%上げようという議案が提出された。可決はされなかったが、全く恥ずかしくないのかと憤りを感じる。
ブラジル人は浮気も多い。また、喧嘩になるとすぐ人を罵倒する汚い言葉を使う。けなしてなんぼのところがあるようである。女性はプライドが高く、いかに自分がきれいかを常に競っている。だから、露出も多い。関係がうまくいっている時はいいが、悪くなると態度が豹変する。
そもそも道徳とか倫理感は日本人のものとはかけ離れている。「すべての人が平等」という概念が基本にあるから、先輩や年上・年寄りを敬ったりする習慣は極めて少ない。「お客様は神様」という考え方はあまりないから、特に公務員関係で顧客に対する接客は良くない。「若いときには買ってでも苦労しろ」という精神主義はないから、ぐうたらしていて目先の金にしか興味のない人が多い。アリとキリギリスの話からくるもしもの時のためにお金を貯金する習慣がないから、計画も立てずに何でもカードで分割して買ってしまう。
ブラジルに軍隊はあるが、単なる就職先の1つにしか過ぎず、国を防衛する力も他国を攻撃する力もない。そもそも軍の戦闘機などは先進国からのおさがりの中古で、現代において戦闘できる体制ではないのである。若者には徴兵制もあるが、実質的には自由で、簡単に逃れることができる。時々ブラジルの都市が機能麻痺を起こして、軍隊が出動して治安回復に乗り出すことがあるが、ブラジル軍隊などその程度の活用性しかない。従って、軍隊活動内でブラジル人の精神を鍛え直すことはできない。
また、国の公立教育は退廃しており、まともな道徳教育を実施することは不可能である。この辺の国のレベル、ブラジル人の素養の低さ、国家の品格のなさが原因で、ブラジルは常に大国になると成長が期待されながら、いつまでもその期待に応えられないのである。このブラジルの国家の品位のなさに比べれば、日本ははるかに上だが、それでも作者が指摘するようにかつてあったその品位を取り戻せるようもう1度見直すべき時に来ていると言えるのではないだろうか。
日本では収入によって割合が決まり、子供が成人するまでと決まっています。ただし、相手が再婚した場合は養育の義務がなくなる(生活が養育費なしでも安定すれば)と聞いています。
ブラジルの場合は再婚するしないにかかわらず、ずっと養育費を払い続けなければいけないのですか?
それは収入のどれぐらいの割合になるのでしょうか?
わかる範囲で教えてくだされば幸いです。
日本では収入によって割合が決まり、子供が成人するまでと決まっています。ただし、相手が再婚した場合は養育の義務がなくなる(生活が養育費なしでも安定すれば)と聞いています。
ブラジルの場合は再婚するしないにかかわらず、ずっと養育費を払い続けなければいけないのですか?
それは収入のどれぐらいの割合になるのでしょうか?
わかる範囲で教えてくだされば幸いです。
子供が大学を卒業するまで払わなければならないようです。
また、妻が再婚しても養育費は変わりません。養育費は子供に対する責任という考え方ですから。
離婚訴訟で争っても、妻が暴力的行為をしていたり、アル中だったりしない限り、必ず夫が負けます。
だから、弁護士にとってはおいしい仕事です。妻を弁護すれば必ず勝つわけですから。
収入の3分の1なんてすごいですね。
しかも大学卒業まで。
再婚してもって・・・。
友人の子供は5歳と3歳。
まだまだ開放される道のりは長い。
ほんとに気の毒に。
600万ほどの年収なら
残るのは400万ほどですね。
厳しい話です。
と書かれていますが、具体的には、どうのようにして「逃れる」ことが可能なんでしょうか?
徴兵制と聞くと、どうしても第二次世界大戦末期の根こそぎ徴兵で20歳男子の9割が徴兵された
という過去の日本や、現在の隣国の韓国の厳しい徴兵制を思い起こすのですが、ブラジルの徴兵制とは、どのようなものなのか詳しく教えていただけるとありがたいです(期間、免除条件、服役形態((自宅から通う、軍隊の基地に住み込み、高校などの授業で代替可能か、良心的兵役拒否の有無など))。
ただ、大学生であれば、学業を理由に免除されますし、身体的に何か障害を抱えていた場合も同じです。
基本的には、希望者がお金をもらうために一時的に軍隊で訓練を受けるという感じのようです。
自宅から通うのもあれば、基地に住み込むのもあります。
期間は1年程度のようです。