日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

ドラゴン桜

2007年01月12日 21時54分45秒 | 日本語教育
 ドラゴン桜というドラマを見た。偏差値36の学校の経営を立て直そうと主人公である弁護士の桜木健二が特進クラスを設置して、東大合格者を学校から出そうと奮闘する物語である。実は漫画を原作としており、漫画はまだ続いているようである。

 桜木はいつも強気で、本音で何事も語る。「騙されてばかりではなく、自分がシステムを作る側について、人を騙して楽に生きろ。そのためには勉強して東大に行け。」「受験は社会で唯一の公平な制度。」「受験の答えは1つだが、人生の答えはたくさんある。」「大人は現実社会がどうであるかを隠し、夢だ希望だと幻想を抱かせる。」とか。

 本当に社会に出ると厳しいことが多いし、別に誰かが助けてくれるわけではない。自分で努力して、自分で道を切り開いていくしかない。学生時代は、勉強さえしていればいいだけで、その人の評価は試験の点数によってのみ決まり、ある意味楽。かなり残酷でもあるが。

 社会のシステムというのは実際に社会に出て、体験してみないと分からないものである。学生という身分ではなかなか分かりづらい。でも、その状況下でも人は強制的に学部を決めなければならない。人生の方向性を決めなければならない。簡単なことではない。正確な情報が少なく、先が見えないのに将来を決めなければならないのだから。

 高校生の時も大学生の時も僕自身は何を目標に生きていけばいいのかが全然つかめなかった。何になりたいかも、何になれるかも分からなかった。そして、実は今もそんな状況である。本当に何になりたいのか、何をしたいのか、今の状況で一体何になれるのか?

 僕は高校時代進学校に通っていた。学校から東大合格者が25人も出た。僕は何とか現役で国立大学に合格した。受かったときは嬉しかったが、東大に受かっているクラスメートがまわりにいる状況では、何となく惨めさも感じた。自分は評価されていないと。ただ、僕自身としてはほぼ100%力を出し切っての合格だったので、わざわざ一浪していい大学に入ろうという精神的余力は全然残っていなかった。その結果、大学では無気力で4年間キャンパスライフを過ごしてしまった気がする。

 ドラゴン桜。このドラマのようにそう簡単に東大に入れるわけではない。でも、夢を信じて努力すれば報われるという強烈なメッセージは僕を勇気付けてくれた。まだ、僕も30代半ば、何か夢や目標を見つけて生きれば、もっと充実した人生を送れるかも知れない。

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