日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

保険会社のコマーシャル

2005年09月29日 00時40分55秒 | ブラジル事情
 風邪気味である。金曜日から。今日は火曜日。声は鼻づまり声。熱はあるのか分からないが、何となく寒気がする。

 そんな最悪の健康状態にも関わらず、昨日仕事の電話が入ってきたので受けた。テレビコマーシャルの吹き替えの仕事である。4つのポルトガル語文を日本語に訳して、それを僕が抑揚をつけて読む。昼休みに仲介会社の人に職場まで迎えに来てもらって、昼に録音スタジオへ行った。

 CMの協賛企業はUNIMED。国内最大の保険会社である。ブラジルには国民保険制度なるものがないため、病院などで診療してもらうためにはどこかの保険会社と契約する必要がある。選んだその契約内容にもよるが、僕のような30代男性が診療費・通常の検査費込みのを選ぶと、月謝はおよそ200レアル(日本円で時価9800円)も取られる。これがなくても診療は無料で受けられるが、下手すると何時間、手術なら何ヶ月も待たされることになる。ほとんどのブラジル国民はとてもじゃないが払える金額ではないので、保険は持っていない。

 CMのストーリーとしては、日本人の司会者が千年の歴史を持つ折り紙の芸術を仰々しく紹介するのだが、キャンピングテントを作るとか言って、ただ真ん中を折るだけという落ちで終わるユーモアもの。最後にこの保険にはいるのも折り紙でキャンピングテントを作るのと同じくらい簡単だよ、と締めくくる。この手の日本人をおちょくったCMは多い。日本人が西洋人の言い方をおちょくっているのと同じ。日本人としてあまりいい気はしないが、まあ仕方ないでしょ。

 役者は他にいて、僕はその日本人司会者役が言うことを真面目でかつ大げさにしゃべればいいだけ。ディレクターから、こういう風にやってくれ、ああいう風にやってくれと注文されていろいろさせられた。何か中国人と日本人を混同している感じで、なかなか彼の言うとおりにはできなかったが無事終了。いつテレビで流れるかは分からないが、一度も自分の作品を生で見たことがないので、今回は見られるよう祈ってる。

 声だけでても全然有名にならないな。役者で出ないと。でも、有名になると悪いことができなくなる。有名になるより、いい仕事してたくさんお金もらった方がいい。

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