日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

大学院受験

2005年09月27日 00時45分15秒 | ブラジル事情
 今年は大学院の入学試験を受けようと思っている。実はJICAのプログラムが終わって、こちらブラジルに戻ってくる時に両親に約束したのが、「修士課程を取る」ことだった。でも、自分のポルトガル語能力への自信のなさと実際の実力のなさから今まで4年間受けないできてしまった。

 しかし、来年は今働いているところを解雇されること(元々契約社員なわけだけど)。家庭を持ってしまったこと。修士(実はこちらの学士も必要)があれば、こちらの国立大学の先生になれるかもしれないこと(つまり、定職)。今の職場でポルトガル語を使いながら働くことで少しは自信がついたこと。来年はフリーターに逆戻りで、その暇な時間を何か自己投資に当てる必要性があること。これらの諸要因により、合否の結果にかかわらず、今年は修士の試験を何としても受けなければならない。

 それで2ヶ月以上も前から必要な書類を大学に持っていって、それらの書類で受験できるかと確認を取ろうとしているのだが、責任者があれが必要、これが必要だと受け入れないので、未だに受けられるのかはっきりしない。実は今月26日から受付が始まっており、そんな悠長に対応されても困るんだけど、ブラジル人はとにかく遅い。受験できるか確かめるだけでも2ヶ月以上かかってまだ分からないんだから。

 でも、試験は12月なので、受けられるかはっきりしていなくても勉強はしなきゃならない。はっきり言ってつらい状況である。受けられるのが分かっていれば、心配すべきは結果だけで、それはどの受験生も心配することだから、仕方ない。

 受験する分野は以前は「言語獲得」という名前だったのだけど、「応用言語学」というところに吸収されてしまった。でも、自分としては「言語獲得」のつもりで勉強している。大学時代日本語学部であったにも関わらず、全くまじめに勉強してこなかったので、すべてが新鮮。だから、ある意味楽しい。

 最初はポルトガル語で読むんだけど、内容が難解なので分かりづらい。そうするとそれらの単語をグーグルなどで検索すると関連するものが日本語で出てくる。例えば、生成文法、チョムスキーなどと入力するとそれに関してのページが大量に出てくる。一番説明が親切そうなのを印刷して勉強。そうするとポルトガル語で書いてあるものも分かるようになる。世の中便利になったものだと感心してしまう。大学の先生や院生などが自分の論文をPDFファイルにしてインターネット上で公表していたりするので、最新の研究成果が簡単に手に入る。今までインターネットを勉強に使ったことがなかったので、あらためてインターネットの良さを痛感している。

 それにしても、大学時代教員課程を取らなかったので、ヴィゴツキーやピアジェなる教育学の大御所も僕にとっては全くの新しい知識。自分がどれだけ大学時代に勉強していなかったかが身にしみる。確かにあの頃は学生生活をどうやって遊んで過ごそうかということしか考えてなかったから。

 今の気持ちとしては、取りあえず、今年修士の試験を受けさせてほしい。受けて、不合格なら仕方ない。今している勉強は無駄にはならないわけで、来年の試験にもつながるから。

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